研究概要
教室の研究領域の全体像と、共同研究のご相談について。
飲み込みを、
数値で捉える。
嚥下の評価は、検査する人の経験に頼る部分が残っています。動画の解析や計測機器の開発を通じて、飲み込みの働きを数値で表す方法を探っています。
嚥下造影検査(VF)では、造影剤を含む検査食が口からのどを通る様子をX線の動画で観察します。どこにどれだけ残るか、気管へ入るかといった判断は、これまで検査する医師の目に委ねられてきました。動画をAIで解析し、動きや残留を自動で捉える手法の開発に取り組んでいます。判断のばらつきを小さくし、経過の比較をしやすくすることを目指しています。
高解像マノメトリーによる嚥下圧の測定に加え、独自の計測機器を用いて嚥下運動を数値で捉える方法の開発に取り組んでいます。飲み込みの力がどこでどれだけ落ちているかを測れれば、訓練の効果や手術の適応をより確かに判断できるようになります。
リハビリテーションだけでは十分な回復が得られない重い嚥下障害や、繰り返す誤嚥性肺炎に対しては、嚥下機能を改善する手術や誤嚥を防ぐ手術が選択肢になります。手術の方法を工夫し、術後の食事や意思の伝え方がどう変わるかを追跡することで、手術をどのような患者さんにどの時期に行うべきかを検討しています。
嚥下の診療は、単一の診療科や医師だけでは成り立ちません。リハビリテーション科医師、言語聴覚士、摂食嚥下障害看護認定看護師、歯科衛生士、管理栄養士、薬剤師、作業療法士が集まり、院内の摂食・嚥下支援チームとして活動しています。当科の嚥下外来を母体に生まれたこのチームの活動から、臨床の課題に根ざした研究が生まれています。教室は2025年に第48回日本嚥下医学会総会を担当しました。
診療の内容は嚥下外来のページをご覧ください。