RESIDENCY PROGRAM

専門研修プログラム

神戸大学耳鼻咽喉科専門研修プログラム

基幹施設の神戸大学医学部附属病院と、兵庫県内を中心とする連携施設で4年間の専門研修を行い、耳鼻咽喉科専門医を目指します。大き過ぎず小さ過ぎず、専攻医一人ひとりの個性や希望に応じた研修を提供できる規模のプログラムです。

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プログラムの特長

耳鼻咽喉科・頭頸部外科医師としての人格を涵養し、耳・鼻・副鼻腔、口腔・咽頭・喉頭、頭頸部の病態や疾患に対する診断と治療に関する豊富な知識と技術、経験を有し、良質で安全な標準的医療を提供するとともに、医療の発展にも寄与できる耳鼻咽喉科専門医の育成を目的としています。

豊富な症例数

基幹施設の神戸大学医学部附属病院(本院とICCRCを合わせて年間手術約1,600件)と、兵庫県内に広がる連携施設のネットワーク。高度急性期から地域医療まで、多様な病院機能のもとで経験を積みます。プログラム全体の症例数は、4年間で80人以上の専攻医を受け入れられる規模です。

相談しやすい指導体制

指導医は30名。勤務医の平均年齢は約40歳で、大学スタッフ、連携施設の指導医、専攻医、大学院生が一体となって研修を支えます。

専門性・研究

大学を中心に、耳・鼻・喉頭・頭頸部などのサブスペシャルティ領域を十分に深めることができます。深い専門性を確立するために、大学院への進学も勧めています。

プログラムの体制
基幹施設神戸大学医学部附属病院(神戸大学医学部附属国際がん医療・研究センター〈ICCRC〉を含む)
プログラム責任者藤田 岳(教授・診療科長)
指導医(大学)四宮 弘隆(特命教授:鼻・口腔咽喉頭・頭頸部)/上原 奈津美(准教授:耳)/古川 竜也(講師:口腔咽喉頭・頭頸部)/藤原 肇(助教:口腔咽喉頭・頭頸部)/堀地 祐人(助教:鼻・口腔咽喉頭・頭頸部)/赤澤 亜由(医員:耳)
研修期間4年間(初期臨床研修修了後)。研修修了の翌年度に専門医試験を受験します。
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4年間のローテーション

原則として1年目は全員、神戸大学医学部附属病院から研修を始め、その後は専攻医の希望や適性をみてローテート先を決めます。4年間のうち大学病院が1〜2年、連携施設が2〜3年が目安です。毎年、年末にアンケートを行い、各自の希望と研修到達目標・症例経験目標の達成状況をもとに、翌年度のローテート先と期間を調整します。

ローテーションモデル(例)
 1年目2年目3年目4年目
例1神戸大学病院加古川中央市民病院(2年)神戸大学病院
例2神戸大学病院神戸市立西神戸医療センター(2年)兵庫県立こども病院
例3神戸大学病院北播磨総合医療センター(2年)兵庫県立はりま姫路総合医療センター

連携施設には原則2年程度在籍し、大学病院と行き来しながら研修します。4年目に大学病院で研修する場合は、専門医試験に向けて症例経験をそろえるとともに、専門領域の診療・手術を深めます。産休などの理由で期間内に研修到達目標や症例経験目標を達成できない場合は、研修期間の延長を考慮します。

専門医取得後のキャリアパスの例

専門医取得後は、大学院での研究、国内外への留学、専門領域の資格取得、地域の基幹病院での診療など、多様な道があります。出産・育児などのライフイベントをはさみながらキャリアを続けている教室員も多くいます。

キャリアパスの例(初期研修を1年目として)
 1〜2年目3年目4〜5年目6〜7年目8〜9年目10〜11年目12〜13年目14年目〜
医師A初期研修神戸大学病院西神戸医療センターはりま姫路総合医療センター
耳鼻咽喉科専門医
神戸大学病院(臨床)
大学院入学・頭頸部がん専門医
神戸大学病院(研究)
耳鼻咽喉科指導医
国内留学
博士取得
大学助教
医師B初期研修神戸大学病院甲南医療センター → 兵庫県立こども病院加古川中央市民病院
耳鼻咽喉科専門医
産休・育休甲南医療センター
補聴器相談医
甲南医療センター
耳鼻咽喉科指導医・めまい相談医
甲南医療センター
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大学病院での1週間

大学病院では、本院とICCRCの2つの病院で診療しています。本院の手術日は月・金曜日の終日と水曜日の午後、ICCRCの手術日は火・木曜日の午後と水曜日の終日で、教室としては毎日手術があります。専攻医はそのうち担当症例の手術に入ります。

週間スケジュール(神戸大学医学部附属病院)
 月火水木金
午前手術
初診・再診
初診・再診
耳外来
めまい外来
初診・再診
喉頭外来
甲状腺・唾液腺外来
初診・再診
鼻外来
難聴外来
顔面神経外来
手術
初診・再診
午後手術病棟回診(14:00〜)
術前・術後カンファレンス(15:30〜)
頭頸部腫瘍カンファレンス(18:00〜、関連診療科と)
手術
嚥下外来
腫瘍外来
遺伝性難聴外来
手術
ICCRCの手術—午後終日午後—

外来

難聴外来、耳外来、めまい外来、顔面神経外来、鼻外来、喉頭外来、嚥下外来、腫瘍外来の各専門外来を数か月ごとにローテートし、診療に参加します。各領域の診察・検査の考え方を、専門のスタッフのもとで学びます。

病棟(チーム制)

病棟は上級医と専攻医がチームを組むチーム制で、基本は4チーム程度で運用しています。各専門領域の指導医・専門医の指導のもとに数か月ごとにローテートし、入院患者の管理を行い、手術に参加します。土日祝日も主治医個人ではなく、チーム内あるいはチームを越えて患者さんを診察する体制です。

カンファレンス・勉強会

火曜日の午後に病棟回診、術前・術後カンファレンス、関連診療科との頭頸部腫瘍カンファレンスを行います。解剖セミナー・側頭骨実習セミナーを各年1回、プログラム全体のカンファレンスとして神戸耳鼻手術研究会を年2回開催しています。

当直・救急

研修開始から数か月ほど経過したら当直も担当し、耳鼻咽喉科の救急対応に慣れていきます。上級医と一緒に当直するか、オンコールでバックアップを受けられる体制で行います。

自己学習環境

大学病院医局図書室では最新の教科書や専門書、主な邦文誌が閲覧でき、各医師に用意された専用デスクからは医学部図書館を通じて代表的な英文誌にアクセスできます。カンファレンス室のスキルスラボでは、シミュレータを用いた喉頭内視鏡検査や耳鏡検査、3Dプリンターモデルを用いた側頭骨手術・鼻内内視鏡手術のトレーニング、頸部超音波検査の実習が24時間行えます。

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連携施設

兵庫県内を中心とする連携施設で、地域の基幹病院での診療、がん専門施設や小児専門施設での専門的な診療など、施設ごとの特色を活かした研修を行います。大学病院と連携施設を行ったり来たりするローテーションの中で、耳・鼻・副鼻腔、口腔咽喉頭、頭頸部のすべての領域を経験します。

主な連携施設
連携施設所在地常勤医研修分野施設の特色
愛仁会千船病院大阪市西淀川区2名耳・鼻・咽喉大阪西部の地域医療を担う。小児症例が豊富
甲南医療センター神戸市東灘区4名耳・鼻・咽喉・頭頸鼻や小児症例が豊富。地域に頼られる病院で、耳鼻咽喉科全般の経験が可能
神鋼記念病院神戸市中央区2名鼻鼻に特化した研修
兵庫県立こども病院神戸市中央区2名耳・咽喉小児耳鼻咽喉科全般、特に小児難聴について経験を深められる
神戸市立西神戸医療センター神戸市西区5名耳・鼻・咽喉・頭頸地域の基幹病院で、耳鼻咽喉科領域全般の豊富な症例
明石市民病院明石市2名耳・鼻・咽喉・頭頸明石の地域医療を担う
兵庫県立がんセンター明石市5名咽喉・頭頸頭頸部腫瘍
加古川中央市民病院加古川市5名耳・鼻・咽喉・頭頸地域の基幹病院。鼻、頸部、小児症例が豊富
兵庫県立はりま姫路総合医療センター姫路市8名耳・鼻・咽喉・頭頸地域の基幹病院。耳鼻咽喉科全般から頭頸部がんまで幅広く豊富な症例
北播磨総合医療センター小野市3名耳・鼻・咽喉・頭頸地域の基幹病院。耳鼻咽喉科全般の豊富な症例

常勤医数は当教室からの派遣を含む耳鼻咽喉科の常勤医(2026年9月現在)。研修分野:耳=耳、鼻=鼻・副鼻腔、咽喉=口腔咽喉頭、頭頸=頭頸部。連携施設の全体はプログラム冊子(PDF)をご覧ください。連携施設は年度ごとに見直します。

常勤・非常勤派遣病院の一覧 →

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症例数

専門医の取得に必要な症例数に対して、プログラム全体では次の症例数があります。1年間に20人以上の専攻医を受け入れても十分な症例数です。

専門医に必要な手術経験と、プログラム全体の症例数(2024年度実績)
手術内容専門医に必要な症例数プログラム全体の症例数
耳科手術20例以上501
鼓膜チューブ挿入術10例以上742
鼻科手術40例以上1,199
扁桃摘出術15例以上1,259
舌・口腔・咽頭腫瘍摘出術5例以上308
喉頭・嚥下などの手術20例以上441
頸部郭清術10例以上265
頭頸部腫瘍摘出術20例以上846
気管切開術5例以上284
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研修の目標と学術活動

4年間の研修期間中に、基幹施設と連携施設で外来・入院患者の診療を行い、症例経験基準に定められた耳・鼻・咽頭・喉頭・咽喉頭口腔・頭頸部の症例を受け持ち医として管理し、基本的手術手技を術者または助手として経験します。年次ごとの一般目標は次のとおりです。

1年目

耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の解剖・生理、代表的疾患の病態・診断・治療を理解し、基本的な診察手技・検査法と患者管理の能力を身につける。症例報告などの学会発表を経験する。

2年目

地域における医療のニーズを理解し、プライマリーケアを経験する。一般的な耳鼻咽喉科・頭頸部外科疾患の診断と治療、チーム医療の実践能力を身につける。症例報告などの論文を作成する。

3年目

地域の中核病院の役割を理解し、様々な疾患の診断と治療を経験する。一般的な疾患について自ら治療方針を決定し治療を実践する。高度な知識や技術が必要な疾患を学ぶ。臨床統計などの学会発表を経験する。

4年目

基幹施設で、高度な知識や技術が必要な疾患の診断・治療を指導医の監督下に実践する。リハビリテーション・緩和ケアを理解し、後進を指導する能力、生涯学習・自己研修の能力を身につける。臨床統計などの論文を作成する。

4年間に求められる学術活動

医療倫理・医療安全・感染対策の講習会にそれぞれ1回以上出席すること。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会や関連学術集会で学術発表を3回以上行うこと。筆頭著者として論文を執筆し、査読のある学術雑誌に1編以上公表すること。

研修の評価

指導医とプログラム責任者は3か月ごとに各専攻医の到達度を評価し、研修計画の修正に反映させます。専攻医も指導医を3か月ごとに評価し、個人が特定されないよう管理したうえで指導法の改善に活かします。研修管理委員会(年1回・12月)でプログラムの作成・管理・修正を行います。

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大学院・臨床研究医コース

大学院・研究

希望者は研修期間中にも社会人大学院生として臨床研修を続けながら研究することができます。内耳、嗅覚、音声、嚥下、頭頸部腫瘍などの分野で臨床研究・基礎研究を行っています。研究の内容は研究概要をご覧ください。

臨床研究医コース

研究・大学院志向の方には、専門研修と大学院・研究を並行して進める「臨床研究医コース」があります。通常の専門研修とは別枠で募集され、シーリングの対象外です。1年目は臨床フェーズとして集中的に臨床研鑽を行い、2年目以降は大学院等に所属して研究と臨床を並行し、最低5年間で専門医資格と学位の取得を目指します。専門医取得は1年ほど遅れますが、博士取得は早くなります。募集は9月頃と、通常のプログラムより少し早めです。

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プログラム冊子(PDF)

研修到達目標(表1・表2)、年次ごとの症例経験基準(表3)、評価と改善の方法を含むプログラムの全文です。

2027年度 神戸大学耳鼻咽喉科専門研修プログラム(PDF・約570KB)

募集人数・応募資格・日程は、専攻医募集要項をご覧ください。

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