神戸大学耳鼻咽喉科頭頸部外科学教室の沿革
初代 中村 良太郎(なかむら りょうたろう)教授(昭和22年 - 昭和33年)
耳鼻咽喉科学教室は昭和19(1944)年に医学専門学校開校とともに開講され,初代教授に当時の県立病院耳鼻咽喉科部長を務めていた中村良太郎が就任した。第二代 浅井 良三(あさい りょうぞう)教授(昭和34年 - 昭和44年)
二代目教授は本邦の頭頸部外科学の創始者である浅井良三が就任した。第三代 服部 浩(はっとり ひろし)教授(昭和46年 - 昭和61年)
三代目教授は難聴診療の大家 服部 浩が就任した。第四代 天津 睦郎(あまつ むつお)教授(昭和61年 - 平成13年)
四代目教授は喉頭摘出後の音声再建法として世界的に有名な“天津法”を開発した天津睦郎が務めた。平成8(1996)年には形成班が形成外科として独立し,当教室の田原真也(たはら しんや)が同科初代教授に就任した。第五代 丹生 健一(にぶ けんいち)教授(平成13年 - 現在)
平成13(2001)年4月より五代目教授として丹生健一(にぶ けんいち)が就任し現在に至る。平成28(2016)年5月に地域医療ネットワーク分野特命教授のポストが新設され,柿木章伸(かきぎ あきのぶ)が就任した。平成29(2017)年5月に神戸医学部附属国際がん医療・研究センターが開設され,初代診療科長に森本浩一が特命准教授に就任し,令和元(2019)年7月より四宮弘隆が務めている。また,当教室は長年,日本耳鼻咽喉科学会兵庫県地方部会の事務局として,兵庫県下の耳鼻咽喉科診療の発展に貢献してきた。兵庫県地方部会は,第2次世界大戦後の廃墟,混乱,物資欠乏のなか,当時開業されていた諸先輩の学問への情熱と努力によって,昭和25(1950)年発足に至った。兵庫県域は,それまで関西地方会に属していたが,日本耳鼻咽喉科学会地方部会区分改訂により兵庫県地方会という名のもとに分離独立し,初代会長に兵庫県立医科大学(現神戸大学医学部)の中村良太郎教授が就任した。その後,日耳鼻総会における地方部会の設置決議に基づき,昭和50(1975)年に日本耳鼻咽喉科学会兵庫県地方部会と名称を改め,初代会長に神戸大学服部 浩教授が就任した。第二代会長は兵庫医科大学雲井健雄教授(当教室出身),第三代会長は神戸大学天津睦郎教授,第四代会長は兵庫医科大学阪上雅史教授。平成19(2007)年7月,神戸大学教授丹生健一が第五代会長に就任し,現在に至る。
同門会会長は主任教授が務め,現在の幹事長は兵庫県耳鼻咽喉科医会会長の高原哲夫が務める。現在の会員数は大学勤務25名,関連病院勤務55名,開業医127名の合計207名。毎年年末に総会を開催し,教室年報も兼ねて同門会誌を年1回発行。大学,関連病院,同門会員の動向を掲載している。昭和62(1987)年に第1号を発刊し,令和元(2020)年で第33号となった。
歴代主任教授

中村 良太郎
(昭和22年8月4日 - 昭和33年7月26日)
大正13年 京都帝国大学卒

浅井 良三
(昭和34年2月1日 - 昭和44年3月31日)
昭和5年 京都帝国大学卒

服部 浩
(昭和46年7月1日 - 昭和61年3月31日)
昭和22年 京都大学卒

天津 睦郎
(昭和61年11月16日 - 平成13年3月31日)
昭和37年 神戸医科大学卒

丹生 健一
(平成13年4月1日 - 現在)
昭和61年 東京大学卒