研究成果

2024年

2024.07

本村悠馬、浦井伸先生の論文が「Endocrine」に掲載されました。

クッシング症候群の特異的症候を患者自身が認識することは難しく、医師が問診・診察で積極的にそれらの症候を拾い上げることが、クッシング症候群の早期診断に重要である可能性を示しました。

Endocrine (2024). June 25 doi: 10.1007/s12020-024-03935-9.

2024.06

野村和弘先生の論文が「Molecular Metabolism」に掲載されました。

転写因子アクチベーターの PGC-1α スプライシングバリアントが刺激応答性に発現増加することで、運動によるエネルギー消費や寒冷環境での体温保持が制御されること が明らかとなりました。

Mol Metab. 2024 Jun 15:86:101968.

神戸大学研究ニュースで紹介されました!

下記サイトで取り上げられています

坂東弘教先生・山本雅昭先生の論文が「Endocrine」に掲載されました。

後天性TSH, LH, FSH欠損症の症例を解析し、これらの3ホルモンに共通するα-subunit陽性細胞を特異的に認識する抗体を同定しました。

Endocrine. 2024 Jun 21. doi: 10.1007/s12020-024-03922-0.

2024.05

多施設共同研究が『Diabetes Obesity and Metabolism』に掲載されました。

1型糖尿病患者に対するイプラグリフロジン投与は、食後のグルカゴン分泌を増加させ、食後高血糖を悪化させることはなかったものの、低血糖から保護し血糖変動を減少させる可能性があることを明らかにしました。インスリン供給が十分でない状況下ではグルカゴン分泌の亢進はケトン体上昇を促進する可能性も示しました。廣田勇士・山本あかね先生が参画されています。

Diabetes Obes Metab. 2024; 26(5):1605-1614.

廣田勇士先生の論文が『Journal of Diabetes Investigations』に掲載されました。

遺伝的インスリン抵抗症および脂肪萎縮性糖尿病の8名を対象にした医師主導治験(EMPIRE-01)に引き続いて行われたEMPIRE-02試験では、エンパグリフロジンが52週間にわたり一定の安全性および有効性を示すことを明らかにした。

J Diabetes Investig. 2024 May 4. Epub ahead of print.

2024.04

浦井伸先生の論文が「Journal of Neuroendocrinology」に掲載されました。

抗PIT-1下垂体炎が免疫チェックポイント阻害薬関連下垂体炎の形態として発症し得ること、共通したHLAハプロタイプ、発症初期からのホルモン障害の過程と血中自己抗体の変化について明らかにしました。兵庫県立がんセンター消化器内科・当院病理診断科との共同研究です。

J Neuroendocrinol. 2024 Apr 17:e13395. doi: 10.1111/jne.13395

永野浩平先生・本村悠馬先生の論文が「Hormones」に掲載されました。

特徴的な甲状腺機能異常が、セレンと亜鉛両方の補充により改善した症例報告です。短腸症候群や中心静脈栄養下の症例では、微量元素欠乏を鑑別に挙げることが重要です。栄養管理部との共同研究です。

Hormones (Athens). 2024 Apr 16. doi: 10.1007/s42000-024-00550-1.

山田倫子先生の論文が「Journal of Endocrine Society」に掲載されました。

SGLT2阻害薬服用時の血糖値は、インスリン作用を示す DI/cle では規定できず、グルカゴン作用である PI/cle で規定されることを数理モデル解析により見出しました。本研究は、東京大学との共同研究です。

J Endocr Soc. 2024 Apr 8;8(6):bvae067.

2024.03

髙吉倫史先生の論文が『Diabetology International』に掲載されました。

MDI治療中の暁現象を伴う1型糖尿病患者における、起床時の超速効型インスリン投与(0.5~1単位)は、暁現象を改善させるだけでなく、朝食後の血糖上昇を抑制することを明らかにしました。

Diabetol Int (2024). doi.org/10.1007/s13340-024-00709-6

リーズ大学との共同研究論文がEuropean Journal of Heart Failure に掲載されました。

HFrEFに対するSGLT2阻害剤の投与は、心機能だけでなく、骨格筋機能にも好影響を与えることをヒト及びマウスを対象とした検討で明らかとしました。

European Journal of Heart Failure. 2024 March 11;10.1002/ejhf.3192

坂東弘教先生の論文が「Journal for ImmunoTherapy of Cancer」に掲載されました。

ICI関連下垂体炎を発症患者において、発症前にACTHが一過性上昇する症例が存在することを見出しました。この現象はICI関連下垂体炎の発症予測につながるかもしれません。

J Immunother Cancer. 2024 Feb 28;12(2):e008634.

2024.02

病理診断科との共同研究が『Endocrinology』に掲載されました。

クッシング病に対する腫瘍免疫治療の効果が期待されると仮説を立て、本腫瘍の微小環境を検討したところ、コルチゾール環境の違いによって腫瘍におけるリンパ球やマクロファージ浸潤が異なる事を見出しました。

Endocrinology. 2024 Feb 20;165(4):bqae016.

廣田勇士先生の論文が『Diabetes Therapy』に掲載されました。

遺伝的インスリン抵抗症および脂肪萎縮性糖尿病の8名を対象に実施した医師主導治験の結果、24週の治験期間中、エンパグリフロジンが一定の有効性および安全性を示すことを明らかにしました。

Diabetes Ther. 2024;15(2):533-545.

小川渉先生の論文が「Endocrine Journal」に掲載されました。

日本における肥満の経済・社会的影響や個人のQOLへの影響についてシステマティック文献レビューを行った結果、日本の肥満の基準であるBMI25を超える個人では肥満関連健康障害のリスクと医療費の増大に加え、身体的・心理的QOLの低下を生じることが明らかとなりました。

Endocrine Journal. 2024 Feb 03. doi: 10.1507/endocrj.EJ23-0416.

2024.01

小川渉先生が参加されているEMPA-KIDNEY Collaborative Groupの論文が、Lancet Diabetes Endocrinologyに掲載されました。

Empagliflozinの慢性腎臓病進展予防効果を示したEMPA-KIDNEYの二次解析によって、Empagliflozinの糖尿病、糸球体腎炎、腎硬化など様々な原因による慢性腎臓病に対 する有効が明らかになりました。

Lancet Diabetes Endocrinol. 2024 Jan;12(1):51-60.

小川渉先生が参加されているEMPA-KIDNEY Collaborative Groupの論文が、Lancet Diabetes Endocrinologyに掲載されました。

Empagliflozinの慢性腎臓病進展予防効果を示したEMPA-KIDNEYの二次解析によって、Empagliflozin投与はアルブミン尿の程度に影響されず有効性を示すことが明らかに なりました。

Lancet Diabetes Endocrinol. 2024 Jan;12(1):39-50.

大町侑香先生の論文が「Endocrine」に掲載されました。

褐色細胞腫・パラガングリオーマの術前管理薬として、α1遮断薬(ドキサゾシン)にメチロシンを併用する有益性を評価しました。ドキサゾシン単独群と比較し、メチロシン併用群は術中の収縮期血圧の最低値が低く、レミフェンタニル・ジルチアゼムの使用量の減少を認めました。本研究は、麻酔科・泌尿器科・病理診断科との共同研究です。

Endocrine. 2024 Jan 11. doi: 10.1007/s12020-023-03681-4.

鈴木正暉先生の論文が「JCEM case reports」に掲載されました。

甲状腺癌の中で極めて予後不良な甲状腺未分化癌において腫瘍内部にair を認めたClinical imageです。

JCEM Case Rep. 2024 Jan 4;2(1):luad165. doi: 10.1210/jcemcr/luad165.