これまでの研究成果

2019年

2019.12

松本隆作先生の論文が「Journal of Clinical Investigation」に掲載されました。

疾患iPS細胞のin vitro下垂体分化系の解析から、OTX2遺伝子変異によって視床下部のFGF10分泌低下が起こり、下垂体前駆細胞分化に必要な転写因子LHX3発現が低下、下垂体形成不全を呈するという新たな機序が明らかにしました。本研究はヒトiPS細胞を初めて下垂体疾患の病因解析へ応用した研究となります。

J Clin Invest. 2019 Dec doi:10.1172/JCI127378.

神戸大学研究ニュースで紹介されました!

菅原健二先生の論文が「Journal of Diabetes Investigation」に掲載されました。

メトホルミン内服群122名とメトホルミン非内服群63人の2群間で、血清ビタミンB12濃度やビタミンB12欠乏のマーカーであるホモシステイン濃度に有意差は認めなかったことから、日本人においてはメトホルミン内服によるビタミンB12欠乏のリスクは低いことが示唆されました。

J Diabetes Investig. 2019 Dec doi:10.1111/jdi.13200

2019.11

竹内健人先生の論文が「Journal of Diabetes Investigation」に掲載されました。

インスリン抵抗症の全国調査により、インスリン受容体遺伝子異常によって生じるA型23例、インスリン受容体抗体によって生じるB型30例、高度な機能障害を伴うインスリン受容体遺伝子異常によって生じるRabson-Mendenhall/Donohue症候群10例の詳細情報を収集しました。A型様の臨床的特徴を持ち、インスリン受容体遺伝子異常を伴わない例が8例報告され、うち5例にPI3キナーゼ調節サブユニット遺伝子の変異を同定しました。

J Diabetes Investig. 2019 Nov 2. doi:10.1111/jdi.13171.

2019.10

廣田勇士先生の論文が「Journal of Diabetes Investigation」に掲載されました。

SMBGでの較正が必要なCGMデータに関する精度研究では、較正タイミングのデータを除外することの重要性を指摘した編集者へのLetterです。

J Diabetes Investig. 2020 Jan;11(1):255. doi: 10.1111/jdi.13149.

駒田久子先生の論文が「Diabetes & Metabolism」に掲載されました。

アルドステロン産生腺腫による原発性アルドステロン症では、インスリン分泌能が障害されており、腺腫を切除することにより改善することを明らかにしました。

Diabetes Metab. 2019 Oct 31. doi:10.1016/j.diabet.2019.10.002.

2019.09

松岡敦子先生の論文が「Journal of Diabetes Investigation」に掲載されました。

SU剤を内服する2型糖尿病患者300例を対象にCGMを実施した結果、低血糖時間はHbA1cと逆相関し、HbA1c6.5%未満では1日あたり約2.5時間の低血糖を認めることを明らかにしました。

J Diabetes Investig. 2020 Mar;11(2):417-425. doi: 10.1111/jdi.13132.

2019.08

蟹江慶太郎先生の論文が「Journal of Endocrine Society」に掲載されました。

抗PIT-1抗体症候群は腫瘍におけるPIT-1の異所性発現によって引き起こされる傍腫瘍症候群である。本論文では細胞障害性T細胞の標的となる下垂体前葉細胞でPIT-1タンパクがHLAによって提示されていることを示した。

J Endocr Soc. 2019 Aug doi:10.1210/js.2019-00243.

2019.04

駒田久子先生の論文が「Journal of Diabetes Investigation」に掲載されました。

アルギニン負荷試験によるグルカゴン分泌能を時系列で評価しても、劇症1型糖尿病患者では、急性や緩徐進行より分泌量が低く、膵性糖尿病と同等まで分泌が低下していることを明らかにした編集者へのLetterです。

J Diabetes Investig. 2019 May;10(3):866-867. doi: 10.1111/jdi.13041.

小川渉先生の論文が「Journal of Diabetes Investigation」に掲載されました。

1型糖尿病患者では、インスリン治療により”血糖低下作用”と”抗異化作用”がもたらされるが、SGLT2阻害薬を投与することで”抗異化作用”が減弱し、”Metabolic inbalance”を生じることを解説した総説論文です。

J Diabetes Investig. 2019 Jul;10(4):879-882. doi: 10.1111/jdi.13026.