産科婦人科研修プログラム2024年度研修プログラム

1.目標

 神戸大学医学部附属病院産科婦人科を基幹施設とする専門研修プログラムでは、医師として、また産婦人科医師としての基本的診療能力や幅広い知識を研修プログラムの中で確実に習得し、社会に貢献できる産婦人科医師を育成することを目標としています。

2. 概説

臨床現場での学習 本専門研修プログラムでは、周産期、婦人科腫瘍、女性のヘルスケア、生殖医療、内視鏡手術、さらに医療過疎地における地域医療に特化した連携施設での研修により、幅広く、より高度な知識・技能を持つことが可能です。さらに専門研修施設群における専門研修後には、大学院への進学やサブスペシャリティ領域の専門医の研修を開始する環境も整っているため、スムーズに個々のスキルアップを図ることが可能です。

本専門研修プログラムにおいて「兵庫県特定専門医研修資金貸与事業」を活用することも可能です。
詳細は兵庫県のホームページを参照ください。
http://web.pref.hyogo.lg.jp/kf15/tokuteisennmoni.html

3.研修施設群

基幹施設

 本プログラムの基幹施設である神戸大学では周産期(本学は総合周産期母子医療センターに指定されています)、婦人科腫瘍、女性のヘルスケア、腹腔鏡手術の十分な症例数があり、連携施設での研修も合わせて専門研修期間中に経験すべき疾患・病態は十分に経験することが出来ます。

連携施設

 特徴ある連携施設群において、様々な疾患に対する技能をバランス良く経験出来るように、また、各自の将来設計に合わせてローテート先を個別に決定します。

連携施設の主な特色

連携施設の主な特色

周産期に重点を置く施設群

総合周産期母子医療センター:兵庫県立こども病院、高槻病院。
地域周産期母子医療センター:千船病院、淀川キリスト教病院、済生会兵庫県病院、加古川中央市民病院、兵庫県立淡路医療センター。

婦人科腫瘍および婦人科疾患を専門とする施設群

がん診療連携拠点病院:兵庫県立がんセンター。
神戸赤十字病院。

神戸市周辺で一般産婦人科診療および婦人科手術を多数行っている施設群

神戸医療センター、神戸市立医療センター西市民病院、明石医療センター、甲南医療センター、千船病院など。

地域で一般産婦人科診療を扱う施設群

三田市民病院、製鉄記念広畑病院。

医療過疎地域における地域医療の中核病院群

兵庫県立丹波医療センター、兵庫県立淡路医療センター、西脇市立西脇病院。

高度生殖医療を行っている施設

神戸ARTレディスクリニック、中林産婦人科クリニック。

4.神戸大学医学部附属病院での研修方法

(1)臨床現場での学習

診断・治療の計画 本専門研修プログラムでは、6ヶ月以上、24ヶ月以内は原則として基幹施設である神戸大学医学部附属病院産科婦人科で研修を行ってもらいます。
 研修方法は、知識を単に暗記するのではなく、個々の症例に対して、診断・治療の計画を立てていく中で指導医とともに考え、調べながら学ぶプログラムを心がけています。
 特に、毎週行われる症例検討会、周産期カンファレンス、婦人科カンファレンス、病理カンファレンスなどでの発表や討論を通して、個々の症例から幅広い知識と臨床力を得ることが出来る様にしています。
 術手技のトレーニング手術手技のトレーニングとしては、積極的に手術の執刀・助手を経験してもらいます。術前にはイメージトレーニングの実践を行い、術後に詳細な手術内容を記録します。初回の執刀の前には手術のイメージトレーニングが出来ているかどうかを指導医が試問し、それに合格した時点で執刀を許可します。年1回は縫合・腹腔鏡手術などのハンズオンセミナーなどを独自に開催し、また、腹腔鏡手術の練習器が医局に2台置かれており、それらを用いた腹腔鏡手術手技トレーニングを指導します。
 検査として、内診、経腟超音波、胎児エコー、コルポスコピー、子宮鏡検査等の検査は、入院症例および外来診療において指導を受け、主治医として各種検査を行い、検査手技を取得してもらいます。
 外来については、最初は予診と教授外来(初診、再診)のシュライバーとして見学および教授の助手として学んでもらいます。2年次以後に外来診療が行えることを目標に研修してもらいます。

(2)臨床現場を離れた学習

 日本産科婦人科学会の学術講演会(特に教育プログラム)、日本産科婦人科学会のe-learning、連合産科婦人科学会、各都道府県産科婦人科学会などの学術集会、その他各種研修セミナーなどに積極的に参加するだけでなく、それらで演題発表してもらいます。

5.研修コースの具体例

 6ヶ月以上は原則として基幹施設である神戸大学医学部附属病院で研修を行ってもらいます。多くの専攻医は1年目に神戸大学医学部附属病院での研修を行うことになります。2年目以降は、各専攻医の希望を考慮し、連携施設それぞれの特徴(周産期医療、腫瘍、生殖医学、腹腔鏡手術、女性のヘルスケア、地域医療)に基づいたコース例(研修コース具体例_資料)に示したような研修を行ってもらいます。もちろん、1年目の研修を連携施設から開始し、2年目以降に基幹施設での研修をすることも可能です。また、妊娠・出産により産休・育休を必要とする女性医師のための支援プログラムもあります。
 本専門研修プログラムでは、専門医取得後には、「サブスペシャリティ産婦人科医養成プログラム」として、産婦人科4領域の医療技術向上および専門医取得を目指す臨床研修や、リサーチマインドの醸成および医学博士号取得を目指す研究活動も提示しています。

   

6.専攻医の応募と採用の方法

 本プログラム管理委員会は、毎年7月から次年度の専門研修プログラムの公表と説明会等を行い、産科婦人科専攻医を募集します。翌年度のプログラムへの応募者は、11月30日までに研修プログラム責任者宛(obgyobgy@med.kobe-u.ac.jp)に所定の形式の『神戸大学産科婦人科専門研修プログラム応募申請書』を提出して下さい。郵送もしくは直接持参していただいてもかまいません。  

  12月の本プログラム管理委員会において協議の上で採否を決定し、本人に文書で通知します。
 なお、定員に満たない場合には、追加募集する場合があります。

7.産婦人科専門研修プログラム

 2022年度神戸大学産婦人科専門研修プログラムの詳細はこちらをご覧ください。

  
 

〒650-0017 神戸市中央区楠町7丁目5-1  Tel. 078-382-5111(大代表) 
お問合せ E-mail:obgyobgy@med.kobe-u.ac.jp(見学は随時受け付けています)