私は大学を卒業後、母校である神戸大学医学部附属病院で二年間の初期臨床研修を過ごしました。学生の頃から基礎医学分野にも興味があったため、研究機関でもある大学病院で進路を考えたいという理由で研修先を選択しました。また、様々な科と上級医を見て将来の選択をしたいと考えていたのも理由の一つです。実際、二年間で数え切れないほどの先生方にお世話になり、非常に良い経験ができたと思っています。
神戸大学放射線診断科での初期臨床研修では、まず読影の手順と基本的な考え方から教えていただきました。内科系の研修や国家試験勉強でも画像を見る機会はあったのですが、放射線科での研修で、画像を全く理解出来ていなかったことに気付かされました。また、自分一人で読影所見をつけてみることは、教科書を読んで学ぶ機会とその知識をoutputする機会が同時に訪れるため、楽しく充実した時間でした。そしてその添削が返ってくるので、さらに知識の定着に効率が良かったように思います。これは実際に読影所見をつけてみないと感じられない感覚なので、個人的には放射線科以外の志望科がある人も研修中にぜひ経験してほしいです。
私はもともと入学した時から脳神経に関心があり、志望には放射線診断科に加えて神経内科や脳神経外科なども考えていました。どちらの科も非常に興味深かったのですが、臨床研修を経験する中で、自分が特に画像診断に関心があること、また自分に合った分野であるということを感じ、放射線診断科に進むことに決めました。