H28年度 新規メンバーの紹介

鈴木 聡

生化学・分子生物学講座 分子細胞生物学分野 教授

平成28年4月に九州大学生体防御医学研究所から本学分子細胞生物学教授に着任しました。これまでの研究は、主に遺伝子改変マウスを用いたがん抑制遺伝子の機能解析研究を行ってきました。また平成29年4月から、動物実験施設長に就任致します。神戸大学大学院医学研究科には、シグナル伝達研究によって世界屈指の研究者を数多く輩出してきた歴史があります。分子細胞生物学ではその伝統を踏襲し、各人が情熱をもって研究を進め、優れた研究を行うよう努力したいと思います。またシグナル研究の個体解析に必須である附属動物施設を、使いやすいユーザーフレンドリーな施設にし、遺伝子改変マウスの作製業務も開始したいと考えています。今後、神戸大学のますますの発展のために粉骨砕身の覚悟で努力致しますので、皆様方からご指導・ご支援を賜りますよう、何卒どうぞよろしくお願い申し上げます。

和氣 弘明

生理学・細胞生物学講座 システム生理学分野 教授

平成28年より神戸大学大学院医学研究科 生理学・細胞生物学講座 システム生理学分野 教授を拝命しております和氣弘明と申します。よろしくお願い申し上げます。これまで2光子顕微鏡を用いた生体イメージングの技術を用いて中枢神経系を構成するグリア細胞に着目し、その新規生理機能および病態への関与を明らかにして参りました。今後は2光子顕微鏡を用いたイメージングの研究で世界最先端の科学研究を行っていくとともに臨床と基礎との架け橋という立場から新規治療法を模索するような研究を進めて行きたいと思います。また生体イメージングの技術で様々な領域の先生方の研究に貢献して参りたいと考えております。さらに光遺伝学を用いた細胞機能操作法を応用して、現在推し進めている新規光操作法を用いて遺伝子発現さらにシグナル伝達を光制御することに取り組み、階層的な生体インターフェイスの開発に取り組んでいたいと思っております。何卒ご指導ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。

黒田 良祐

外科系講座 整形外科学 教授

シグナル伝達医学研究展開センターの黒田良祐と申します。2016年6月1日付けで外科系講座整形外科学教授を拝命致しました。私は大学院修了後、整形外科専門医を取得したのち、2002年より2年間米国ピッツバーグ大学で幹細胞に関する基礎研究に従事致しました。2004年より神戸大学勤務となり、理化学研究所及び先端医療センターとの共同研究として骨・軟骨に関する再生医療の前臨床研究を開始しました。前臨床の成果をもって2009年にヒト幹細胞を用いる臨床研究実施の許可を得、難治骨折に対する再生医療を文部科学省橋渡し研究支援推進プログラムとして行いました。また関節軟骨再生の研究も並行して行い、関節軟骨損傷に対する培養軟骨細胞移植の医師主導治験を完了し、現在は企業治験へ向けて準備を進めております。整形外科分野における再生医療の研究、臨床応用の経験を生かし、当センター再生医学研究分野に貢献してまいる所存です。今後ともご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

宮本 愛喜子

生理学・細胞生命学講座システム生理学分野 特命助教

平成28年の9月から和氣教授の研究室で特命助教としてお世話になっています、宮本愛喜子と申します。現研究室に所属する以前は愛知県岡崎市にあります、自然科学研究機構・生理学研究所で発達期のマウスにおけるシナプス形成のメカニズムに関する研究を生体イメージング法を用いて行ってきました。現研究室においては学習メカニズムの解明をテーマに研究を行っています。特に、感覚入力と報酬・罰を関連付けるような連合学習が大脳皮質でどのようなメカニズムで生じているのかについて、マウスにとって重要な感覚器官の一つであるヒゲ感覚を用いて研究しています。今後は、これまで行ってきました2光子顕微鏡を用いた生体イメージングの技術を用いて、学習時のシナプス接続の変化を生体内で観察し、シナプス結合と神経細胞の発火パターンの関連を明らかにすることで、学習のメカニズムを明らかにしていきたいと考えています。今後とも個指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。