厚生労働省の調査(2017年)によると、60%の方が「人生の最終段階における医療について関心がある」と回答されていますが、「詳しく話し合っている」、「一応話し合っている」という方は40%です。
また、話し合ったことがない理由として、最も多い回答が、「話し合うきっかけがなかったから」となっています。
話し合ったことがない理由
なかなか、こうした話を切り出しにくいのが実情ではないでしょうか?
「死」に関することは、縁起でもない話と敬遠されてしまう傾向がありますが、ご自身の人生をよりよく生ききるための準備として人生会議を開くための、ツールをご紹介します。
私の夢かるた ~松戸版・終活編~
72枚の札から構成され、その内容は医療・介護のことのみならず、いわゆる終活のこと(お墓のこと、お金のこと、おうちのこと、葬儀のこと等)、地域の医療や介護サービスのこと、また人生会議についてや生き方・逝き方についてと、幅広なジャンルについて、かるたをしながら、学んだり考えたりできるものです。
読み札は、5回に渡る住民の方々のワークショップで作成され、絵札は地元の高校生や住民の方々で組織される美術サークルの会員の方々によって描かれました。
絵札の裏には、生活上のワンポイントアドバイスや「最近のありがとうエピソードを教えてください」「あの世・天国・極楽に3つ持って行くとしたら何?」などのおしゃべりのテーマが書いてあり、絵札を取った人がそれを読み上げるという仕掛けもあります。
松戸市では、サロンなど、さまざまな場で活用されています。
皆さん、
「とても和やかに楽しく、人生会議のきっかけを得られた」
「いろんな人の価値観を知ることができて参考になった」
「重いテーマだが、こうして、かるたを通じて、皆で考えることで、穏やかな気持ちで考えることができた」
など、とても好評です。
問い合わせ先:慶應義塾大学医学部衛生学教室(山岸) fukuro-project@umin.ac.jp