「住み慣れた家や施設で、最後まで穏やかに過ごしたい」
そう考えていても、実際には、病院で亡くなられる方が少なくありません。

そうした現状を変えていこうと、国のガイドラインが見直され、2018年から本格的な運用が始まりました。

これまでの「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」

これまでのガイドラインは、人工呼吸器や心臓マッサージなどの延命措置を始めたり、中止したりする際のルールを定め、病院で使用することを前提にしていました。

大きな柱は3つ。

  1. ご本人の意思決定を基本とすること
  2. 医師単独ではなく看護師や介護従事者なども入った医療・ケアチームで判断すること
  3. 痛みや不快な症状を緩和するケアを充実させること

です。

新しい「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」

新しいガイドラインでも、この3つの大きな柱は変えていませんが、延命措置だけでなく、生活を支えるケアも重視して、在宅や介護の現場でも活用できるようにしています。

最大の特徴は、ご本人が意思を決めるまでのプロセスを重視した、「アドバンス・ケア・プラニング」という手法を新たに取り入れたことです。

この「アドバンス・ケア・プラニング」が「人生会議」なのです。