チェアマンの挨拶

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外科学講座チェアマン 岡田 健次

神戸大学外科学講座チェアマンを2023年4月1日より拝命している心臓血管外科学分野の岡田健次です。我々の外科学講座の特徴は肝胆膵外科、食道胃腸外科、乳腺内分泌外科、心臓血管外科、呼吸器外科、小児外科の6診療科に再編され16年の長い年月が経過している点で、現在およそ1,200名の会員が所属しています。その間大学附属病院のみならず、現在研究拠点施設として大いに飛躍しつつある国際がん医療・研究センター(ICCRC)、兵庫県と連携し低侵襲治療を推進する低侵襲外科学講座を活用し、優秀な若手外科医を育成しています。また6診療科ともに多くの関連施設を有しておりグループ全体で育てることを目指しています。

我々の最も重要な使命は「患者第一」の医療を提供することではあります。そのためには最新の技術を駆使し、最高・最適な医療を提供すべく知恵を絞り切磋琢磨し、日々一歩でも前進しなくてはいけません。また患者さん、コメディカルの方々とのコミュニケーション能力を高めチームをまとめ上げる力が必要でいわゆる「ノンテクニカルスキル」の向上は組織力向上に直結すると思います。そのためには外科医が自分の仕事を愛し、最高のパフォーマンスを発揮できる環境が必要です。外科学講座では6診療科の責任者が集まりそのための戦略会議を毎月開催しています。まず一番の重要項目は優秀な人材集める若手医師のリクルートであります。外科学講座では年間5回のハンズオンセミナーを開催し学生、初期研修医に参加していただき一生懸命指導し外科学への興味をもっていただくよう努めています。学生6年時の臨床実習での診療科選択がその後の進路決定の有意な因子であるとの解析もあり重要な時期であります。また初期研修中の先生方には外科関連施設と協力し外科専門研修プログラムへの参加をグループ全体で推進しています。

神戸大学外科専門研修プログラムは日本専門医機構が主導する外科専門医資格をまず取得するためのプログラムで、その後の専門領域専門医取得の礎となります。神戸大学医学部附属病院を基幹施設とし、兵庫県内外を含む51の連携施設がプログラムを形成し指導医のもと若手外科医を育成してゆきます。連携施設のバリエーションは多く小児から成人、がん治療、循環器病治療、ロボット手術をはじめとする低侵襲治療、災害緊急治療などすべての領域を網羅する本邦でも有数の施設群を形成し地域医療はもちろんのこと若手育成の重要なウェートを占めています。グループ全体でのリクルートが功を奏しつつあるのは嬉しいかぎりです。

(図)専攻医採用の年次推移

女性医師数も増加傾向でありwork life balanceを考慮したダイバーシティの充実はグループをより成熟させてゆくものと期待しています。

第二の課題は2024年度より開始される働き方改革であります。多忙な外科医が少しでも快適に働ける環境整備が必要です。医療の質を低下させることなく条件をクリアしてゆく必要があり、現在まずは集中的技能水準(B)を目標に鋭意準備中であります。特に術後管理に要する時間が働き方改革に大きな影響を及ぼしますが、附属病院では既に整備されているクローズドICU、さらにはタスクシェアも各学会レベルで推進してゆく所存です。

環境整備を行い、若手医師が研究、学位取得、その後の留学・海外学会発表(外科学講座よりの資金援助)など重要な最初の10年が少しでも円滑に進むよう後押ししたいと考えています。外科学の習得は一朝一夕に成し遂げることはできませんし、その間厳しい紆余曲折はあると思いますが様々な喜びも経験できます。ぜひ神戸大学外科学講座グループに加わり切磋琢磨しましょう。

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神戸大学外科学講座 大学院医学研究科
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