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先輩スタッフの声

senior doctors interview

放射線腫瘍医 梶原 彰文

出身大学
神戸大学 2013年卒
役職
医員
専門領域
放射線腫瘍学

初めまして。
この文章を読まれている皆さんは、放射線治療や神戸大学放射線腫瘍科に少なからず興味を持っていただいているのではないでしょうか。私自身、診療科を決める際には非常に悩みましたが、今は放射線治療医として毎日楽しく仕事できています。私が放射線治療科を選んだ理由や、神戸大学放射線腫瘍科の魅力もあわせてお話させていただきます。今後の進路に悩んでおられる方、神戸大学放射線腫瘍科へ入局を検討されている方へ、少しでもお力になれますと幸いです。

私は神戸大学を卒業し、初期研修を愛仁会高槻病院で行いました。全身を診られる科に興味を持ち、消化器内科・放射線科の2つが進路の候補となり、悩んだ末に消化器内科を選択しました。その後、消化器内科専攻医として研修を積んでいく中で、末期がんの有痛性転移に対する緩和的放射線治療が有効であった症例を複数経験しました。鎮痛剤で不十分な鎮痛効果にとどまり身の置き場がない辛い顔をされていた患者さんが、緩和照射の後で「痛みがなくなった」と以前とは全く異なる穏やかな表情をされるようになったのは、当時の私としては衝撃的でした。「外から照射するだけでこんなに効く治療があるのか!」と放射線治療の有効性を身にしみて感じ、既に放射線治療科で働かれていた初期研修時代の先輩や神戸大学放射線腫瘍科の先生方にご相談し、最終的に放射線腫瘍科への転科を決断しました。相談に乗っていただき快く送り出していただいた消化器内科指導医の先生方、転科を受けていただいた放射線腫瘍科の先生方には非常に感謝しております。
その後、母校でもある神戸大学放射線科の医局に入局し、神戸大学・北播磨医療センター・兵庫県立がんセンターで研修し、画像診断・IVR・治療を基礎からみっちりと学ばせていただきました。画像診断は放射線治療においても重要であり、画像診断・IVR研修も含めしっかりした指導体制があるのも神戸大学放射線科での研修の魅力と思います。また他大学出身の先生が非常に多く、出身大学に関係なく「一人前の放射線治療医に育てよう。」という熱意が医局全体に満ちています。
関連病院も多く、高精度放射線治療を多く手がける神戸低侵襲がん医療センター、粒子線治療を学ぶことができる兵庫県粒子線センター・神戸陽子線センター、小児放射線治療を学ぶことができる兵庫県こども病院などがあるため、放射線治療医としての経験の幅が広がることは間違いありません。

私は緩和的放射線治療に興味を持ち放射線治療に入りましたが、放射線治療の魅力は根治的放射線治療なしでは語れません。手術や他治療が受けられない患者さんにとって、非侵襲的な放射線治療は非常に有用な選択肢となります。また上咽頭癌や進行子宮頸癌など、放射線治療が標準治療となっている疾患もあります。定位放射線治療では外科手術に近い成績の報告もあります。患者さんや他科からの放射線治療の需要は近年ますます高まっています。現在私は一通りの研修を終え、大学院生として佐々木教授のご指導のもと、神戸大学病院で勤務しています。ちなみに上述の初期研修の先輩とは初期研修以来の一緒の職場となり、日々ご指導いただきながら和気あいあいと楽しく仕事しています。佐々木教授の若手放射線科医への愛情も計り知れず、気さくに相談に乗っていただけます。ご興味のある方はぜひ一度見学にいらしてください。
一緒に働ける日を楽しみにしています。