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教室紹介

our division

ごあいさつ greeting

常に変革し続ける研究室を
目指しています。

私たち神戸大学医学部の放射線腫瘍科では総勢医師11名、医学物理士4名を中心に、大学院生や海外からの留学生、基礎研究者などが在籍し、幅広いがんの放射線療法から、医療機器開発や基礎研究にも積極的に取り組んでいます。放射線治療は手術にも匹敵する根治的ながん治療の中心であり、体へのダメージが少なく、高齢化社会に変容に伴い、益々需要が増えています。

我々の教室の特徴は、臨床面では神戸大学病院と関連病院と積極的な連携を行いつつ、全ての医師が
1.IMRTや定位放射線治療などの高精度放射線治療
2.組織内治療
3.粒子線治療(兵庫県立粒子線医療センターや神戸陽子線センターとの連携)
を知識や技術を習得することを方針としています。放射線治療の治療手段は多岐にわたり、それぞれに特徴があります。一人一人の患者様に適した治療法を提示し、選択していただくためには、様々な治療法の特徴をよく理解する必要があります。私たちの基本方針は、いつも、がん治療チームの中にいる放射線腫瘍医であることです。医学物理士、放射線技師らの多職種で構成される治療計画カンファレンスは毎週行われますが、それ以外にも頭頚部がん、婦人科がん、消化器がん、肺がんなど各疾患のカンファレンスを始めとして、様々な疾患に対して外科医や内科医の合同で疾患別カンファレンスを行っており、相談をしながら最適な治療方法を決定していきます。放射線治療を学びながら、手術や化学療法などの他の治療方法に関して協議することで、多面的な腫瘍学の勉強ができ、それらのカンファレンスへの参加を通じて疾患と疾患の特徴が繋がり、幅広い視野を持つ腫瘍医になるための最適のトレーニング環境となっています。 教育面では、複数の指導医が、複数の若手医師を指導する方針を大切にしています。放射線腫瘍学は大変幅広いので、サブスペシャリティーを育てつつ、お互いに良い影響を与え合って、その専門知識を若手医師に伝授していきます。

研究に関しては、より臨床応用が近いトランスレーショナルなテーマを重視し、多くの共同研究を展開しています。基本方針は世界基準で努力する研究者であることです。医療機器開発や、放射線増感法、放射線防護法を中心に数々のテーマを教官と大学院生が積極的に話し合いながら一生懸命取り組んでいます。がん治療をしたい。高精度放射線療法や粒子線治療をやってみたい。組織内照射の達人になりたい。世界的な研究をしたい。などきっかけは様々ですが、絶対に飽きない、そして決して後悔しない、とても発展しているがん治療なので、困っている人を一人でも助けたい!よりよいがん治療を提供したい!と少しでも思われた方は是非気軽に見学に来てください。

放射線腫瘍学分野 教授 佐々木 良平

活動報告 activity report

基礎研究+トランスレーショナルリサーチ

  • がんの早期診断、予後予測解析に向けた生体内試料のデータベース構築
  • 放射線治療を行う非小細胞肺癌を対象としたエクソソームに関するリキッドバイオプシーの実施可能性および有効性に関する研究
  • 放射線治療前後の組織検体を用いた腫瘍免疫活性と効果予測に関する探索的研究
  • 頭頸部がん放射線療法中の呼気凝縮液変化の前向き観察研究

臨床研究

  • 頭頸部癌を対象とした顎骨壊死に関する後方視的な観察研究
  • 頭頸部癌放射線治療患者を対象とした新規放射線治療用固定具の作製に関する研究
  • 神戸大学医学部附属病院放射線腫瘍科のカルテ調査研究
      1. Full MRI Assisted IGBTの有用性の検討
        T1-T3声門癌に対する根治的放射線治療成績への前連合浸潤の寄与
        局所進行外耳道扁平上皮癌に対するTPF併用強度変調放射線治療の治療成績
        耳下腺原発唾液腺導管癌に対する術後放射線療法の治療成績
        頭頸部IMRTにおける再治療計画時期の予測
  • 消化管近接悪性腫瘍に対する吸収性スペーサ併用高精度放射線療法のfeasibilitystudy
  • 体内吸収性PGAスペーサーを用いた進行膵癌への定位照射に関する治療計画による探索的研究

多施設共同

  • 人工知能を用いた医用画像及び線量データ解析による高精度治療の効率化を目指す研究
  • 新世代治療導入後の未治療NK/T 細胞リンパ腫における治療実態とその推移および予後に関する国内多機関共同調査研究(NKEA-Next project)
  • 放射線治療に対するExceptional responseを規定する分子遺伝学特徴を明らかにする多施設共同研究
  • 前立腺癌定位放射線治療における線量増加方法に関する多施設共同ランダム化第II相試験(SPIDERⅡ)