- 2025.03.03
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【研究成果】藤浪好寿らの研究成果がInternational Journal of Molecular Sciencesに掲載されました
敗血症は、感染を契機に制御不可能な宿主反応が起き、多臓器不全に至る病態です。口腔内の衛生状況はフレイルと関連があることが知られておりましたが、敗血症の予後にどのような影響を与えるか、不明瞭でした。今回当科の藤浪好寿 (現:加古川中央市民病院) らは、マウスの抜歯咬合不全モデルを用いて、咬合不全が敗血症による免疫応答にどのような影響を与えるか詳細に検討しました。咬合不全マウスに敗血症を導入すると、敗血症単独マウスよりも有意に生存率および体重が低下し、末梢血の好中球、単球、T細胞が低下しました。これらの結果から免疫能を改善し、敗血症の予後を改善するために、咬合不全をはじめとする口腔内衛生が重要であることが示唆されました。
今回藤浪らが提示したのは咬合不全と敗血症予後、免疫能の関連を示す新規の概念です。今後の敗血症診療に一石を投じる重要な結果と考えここに紹介させていただきます。
本論文の全文は以下からアクセスする事が出来ます:https://www.mdpi.com/1422-0067/26/5/1894
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