医局からのお知らせ

  • 2022.11.06
  • お知らせ
  • 【研究成果】中西信人らの原著論文がPlos Oneから出版されました

  • Nawata K, Nakanishi N*, Inoue S, Liu K, Nozoe M, Ono Y, Yamada I, Katsukawa H, Kotani J. (2022) Current practice and barriers in the implementation of ultrasound-based assessment of muscle mass in Japan: A nationwide, web-based cross-sectional study. PLoS ONE 17(11): e0276855. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0276855
    *Corresponding author

    この研究では2021年8月1日から8月31日に、全国の医療従事者を対象としたweb回答方式の横断研究を実施して、筋エコーの実施状況とその障壁を明らかにすることを目指しました。

    主な調査項目は回答者の背景、筋エコーの認知度、実施状況、実施目的です。
    筋エコーの必要性と興味については11段階、実施の障壁については5段階の尺度を使用し、「非常にそう思う」、「そう思う」という回答の割合を算出しました。

    全回答1058件のうち医師281人、看護師120人、理学療法士489人、作業療法士84人、管理栄養士51人の1025人から回答を頂きました。

    筋エコーを認知している人は585人(57%)であり、実施者は219人(21%)のみでした。実施目的は「臨床」が208人(20%)、「研究」が167人(16%)でした。

    必要性と興味への評価はそれぞれ7 (6-8)点と8(7-10)点であり、対象者のうち787人 (77%)が筋エコーの講義やハンズオンセミナーに参加したいと回答しました。

    筋エコー実施への障壁として多かったのは教育面が865人(84%)、測定プロトコールの不足が627人(61%)、マンパワー不足が625人(61%)、機器導入などのコスト面が568人(55%)、評価の信頼性が340人(33%)でした。

    このアンケート調査をとおして日本では筋エコーに対する高い関心や必要性がありますが、実際に施行されている割合は約20%で、教育面が課題になっていることが分かりました。

    このアンケート調査を、今後の教育活動や執筆活動などにつなげていきたいと考えております。

    本論文の全文は、以下のリンクからご覧になれます:
    https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0276855nakanishi_2022_1106.png


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