医局からのお知らせ

  • 2021.04.14
  • お知らせ
  • 【研究成果】藤浪 好寿、井上 茂亮らの研究成果がJournal of Clinical Medicine (2021) に掲載されました

  • Fujinami Y, Inoue S*, Ono Y, Miyazaki Y, Fujioka K, Yamashita K, Joji K. Sepsis Induces Physical and Mental Impairments in a Mouse Model of Post-Intensive Care Syndrome. J. Clin. Med. 2021, 10, 1593; https://doi.org/10.3390/jcm10081593.
    *Corresponding author

    集中治療後症候群 (Post-intensive care syndrome, 以下PICS)は、ICUで治療を受けた患者様を長期間苦しめる、解決の急がれる重要な課題です。本疾患の三要素は身体、認知、精神の障害ですが、この病態を再現した動物モデルはこれまでありませんでした。このたび当科の藤浪 好寿、井上 茂亮らは、このPICSモデルマウスを世界に先駆けて作成しました。

    藤浪らはマウスに敗血症を誘導後、補液や抗生剤などのICUで一般に行われる治療を施し、十分な回復期間をおいたうえで、マウスの身体、認知、精神機能を様々な行動試験を行い精査しました。

    その結果、上記のPICSの三要素のうち、敗血症マウスでは特に身体障害 (トレッドミル試験、握力試験)、精神障害(オープンフィールド試験、ビー玉埋め試験)が顕著に観察されました。

    本研究が提唱するPICSモデルマウスは、今後本疾患の病態理解や、新たな治療法の開発に大いに役立つことが期待されます。
    本研究成果の概要は、以下のリンクからご覧になれます:
    https://www.mdpi.com/2077-0383/10/8/1593/htm

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