Inoue S, Nakanishi N, Sugiyama J, Moriyama N, Miyazaki Y, Sugimoto T, Fujinami Y, Ono Y, Kotani J. Prevalence and Long-Term Prognosis of Post-Intensive Care Syndrome after Sepsis: A Single-Center Prospective Observational Study. J. Clin. Med. 2022, 11, 5257. https://doi.org/10.3390/jcm11185257

Post-intensive care syndrome (PICS)は集中治療を受けた重症患者さんに発生する身体、認知、精神障害です。PICSが患者さんの長期予後に与える影響は、これまで不明瞭でした。
この臨床的疑問を解決するために当科の井上らは、神戸大学医学部附属病院集中治療室で治療を受けた、77名の敗血症患者を退院2年後まで綿密に追跡しました。
その結果、退院3か月後、半年後、1年後にPICSは敗血症患者の70%、60%、35%に認められ、退院3か月後にPICSがあると、退院2年後の死亡率が有意に高くなることを見出しました。PICS研究の進歩、ならびにその病態の理解を進める重要な文献と考え、紹介させていただきます。
本論文の全文は、以下のURLから閲覧できます：

https://www.mdpi.com/2077-0383/11/18/5257/htm