医局からのお知らせ

  • 2021.09.07
  • お知らせ
  • 【研究成果】小谷 穣治らの研究成果がFrontiers in Medicine (2021) に掲載されました

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    Kotani J, Nakao H, Yamada I, Miyawaki A, Mambo N, Ono Y. A Novel Method for Measuring the Pupil Diameter and Pupillary Light Reflex of Healthy Volunteers and Patients With Intracranial Lesions Using a Newly Developed Pupilometer. Front. Med., 07 September 2021. https://doi.org/10.3389/fmed.2021.598791

    救急医療の現場では、脳機能を簡易的に判定する方法として、日常的に瞳孔を観察しています。しかしながら、従来のペンライトと定規を併用する手法は測定者間のばらつきが多く、対光反射の有無判定も曖昧であり、画像記録ができないために客観的ではありませんでした。

    今回、当科の小谷らは両眼の瞳孔を近赤外光で認識し、眼球の動きを自動追尾して認識し、自動画像記録を可能とする、画期的な瞳孔測定器「ヒトミル」 を使用し、臨床研究を行いました。

    25人の健常成人ボランティア群と、ICUに入室した5名の左大脳半球の病変 (脳梗塞、脳出血等)を持つ患者群の両方で、瞳孔測定器「ヒトミル」 は直接および間接対光反射、瞳孔径を正確に記録しました。
    さらに「ヒトミル」を用いることで、年齢による瞳孔径の減少、散瞳率の上昇、健常群と患者群の間の直接および間接対光反射の違いなどを明瞭に描出できました。

    これらの結果は、瞳孔測定器「ヒトミル」が救急の現場で、客観的かつ正確に使用できる、有用なデバイスであることを示します。
    瞳孔径は、プレホスピタルの現場、救急外来、集中治療室、手術室で日常的に測定します。
    簡単確実に瞳孔反応を記録することは、多くの医療者の助けになることが予測され、重要な成果と考えます。

    本研究結果は以下のリンクからご覧になれます:

    https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fmed.2021.598791/full

    瞳孔測定器「ヒトミル」
    http://www.uratani.co.jp/new_bus_01.html

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