医局からのお知らせ

  • 2022.09.13
  • お知らせ
  • 【研究成果】松野 陽介 らの症例報告が救急医学 (2022) に掲載されました

  • 松野 陽介、大野 雄康*、庄司 忠生、兼田 圭介、宮﨑 勇輔、関 恒慶、遠山 一成、山田 勇、井上 茂亮、小谷 穣治. ニボルマブ静脈内投与後の劇症型1型糖尿病によるケトアシドーシス:Review of case reports. 救急医学. 2022; 46: 1121-1127.

    *連絡責任著者

    ニボルマブは、免疫チェックポイントのPD-1/PD-L1 経路を阻害して抗腫瘍効果を示す、新規の抗がん剤です。ニボルマブには強力な抗腫瘍効果がありますが、劇症型1 型糖尿病などの免疫関連副作用の原因にもなります。
    このたび、当科の松野 陽介 (現所属:浅井病院、千葉)らは、ニボルマブ投与後に、劇症型1型糖尿病と糖尿病性ケトアシドーシスを発症した一例を報告しました。松野らは、類似症例の系統的なreviewも行い、既存の知識を整理し、ニボルマブによる劇症型1型糖尿病は、性別、年齢、投薬期間によらず発症することを見出しました。ニボルマブの処方頻度の増加に伴い、救急医療従事者が免疫関連副作用に遭遇する機会が増えています。本論文は、貴重な診療資料になることが期待され、ここに紹介させていただきます。

    kyuukyuuigaku.jpgnivo.JPG


> リストページへ