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 鼻尖形成術 

鼻尖形成術

鼻尖形成術
鼻尖形成術

図4:鼻尖形成術(※クリックで拡大)

 『団子鼻』をなんとかしたいと希望をお持ちの方の鼻を考えてみましょう。
団子鼻の原因は、鼻の肉が厚い、軟骨の形が丸い、の二つの要素が組み合わさっています(図4-①)
ですから団子鼻を治すには、それらを一つ一つ解決していくことが必要です。

 皮膚を薄くするのは難しいため、その下の脂肪を取り除くことで鼻の肉を薄くします(図4-②)。が注意しないといけないのは、鼻の肉を薄くしすぎると、皮膚への血流が悪くなり、皮膚が壊死してしまうのです(血流が不足して組織が死んでしまうこと)。万一そのようなことになると、取り返しのつかない傷跡が残ってしまうこともあるため、慎重に行うことが大事です。

 鼻尖の形を決定する大鼻翼軟骨は、糸をかけることで形を整えていきます(図4-③、④)。大鼻翼軟骨に切れ目を入れたり、大鼻翼軟骨の一部を切り取る方法もありますが、一度切り取った軟骨は再び元に戻すことはできないので、慎重に行う必要があります。
左右の大鼻翼軟骨の形を整えて、さらに大鼻翼軟骨の間にある脂肪を除去して、左右の軟骨を縫い寄せると、スリムになった鼻尖が完成します(図4-⑤)

鼻尖形成の応用
鼻尖形成術
鼻尖形成の応用

図4:鼻尖形成術
図5:鼻尖形成術の応用
(※クリックで拡大)

 なお鼻尖形成術では高さはあまり変わりません。
ですから高さを出したい場合には、耳から採取した軟骨を移植することで調整することも検討します(図4-⑥、図5−①)

 ここで一つ注意が必要なのですが、鼻尖縮小術では鼻尖部が盛り上がってしまう傾向があります(図5−②)
そのような場合には凹んだ部分に軟骨を移植したり、プロテーゼを挿入して隆鼻を行うことで変形を目立たなくすることも検討します(図5−③)

 もちろん手術中の判断も必要ですが、どこまで希望されるのか?を手術前に担当医と十分に相談して、手術内容を煮詰めておくことが重要なことは言うまでもありません。

(文責:神戸大学病院美容外科診療科長 原岡剛一)

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