研究紹介

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研究ができることは大学の強みであり特徴です。日々の臨床だけでなく、疑問に思ったことに関し時間をかけて考え、その原因を探究するリサーチマインドをもつことが医師には常に必要と考えます。

=リサーチマインド=
(疑問を疑問のままにせず、探求する姿勢。患者のために臨機応変に的確な医療が提供できる臨床医になるためには、とても重要な能力です。)

麻酔を施した生体は嘘をつきません。成書にかかれた既存のことに反する生体反応が頻繁に見られればそれは生体が発する信号が正しい反応です。神戸大学ではすべての教室員がどんな小さな現象にでも疑問を持ち、一生Scientistであるようリサーチマインドを持った教室員を育てる教室作りをしています。 (参照: 溝渕知司. 「巻頭言」常にScientistであれ. 臨床麻酔, 38巻3号451頁, 2014年)

神戸大学麻酔科では、臨床とともに研究を行うことで、レベルの高い臨床能力が育つと考えています。研究テーマはより臨床にフィードバックできるものを選択し、基礎研究につながる臨床研究を積極的に行いたいと考えています。是非、神戸大学で、侵襲などが加わった時に生体に起こる変化を科学的に分析し日頃疑問に思っていることの原因を探究しましょう。

臨床研究

神戸大学病院麻酔科では、周術期・急性期の患者さんおよび痛みの外来を受診される患者さんを対象とした臨床研究を行っています。

麻酔科が患者さんに最適な医療を提供するために、何故、臨床研究が必要なのでしょうか?
  • 我々は、患者さんに最適な医療を提供できる臨床医を目指して研鑽を行っています。
  • 最適な医療を提供できる臨床医は患者さんの回復のために、より良い治療選択をする努力を行います。
  • より良い治療選択を患者さんに行うために、我々は最新の知見を求めます。
  • 最新の知見でも良い選択が不明確であれば、臨床医は悩みながら治療選択します。
  • 良い臨床医であればあるほど、日常診療の中で多くの疑問に直面します。
  • この日常診療の中で直面する疑問(Clinical question)により回答を得ることは患者さんに最適な医療を提供するためにとても重要です。また、良い臨床医であるほど、より重要な疑問を抱きます。
日々の臨床を大切にして、その臨床で抱いた疑問を解決し、より高いレベルの医療を提供するために臨床研究を行っています。我々の目標は高い臨床力だけでなく、疑問があることを突き詰めて解明するリサーチマインドを持った臨床医(Scientist)を育てることです。

麻酔・周術期領域

心臓手術における溶血とハプトグロビン投与に関する研究

開・閉

・心臓手術患者に対するハプトグロビン投与の効果を検討する無作為化比較試験
倫理委員会申請中

・溶血患者の血清中遊離ヘモグロビン測定試薬の検討に関する研究
実施中
倫理委員会承認番号No.B210154情報公開文書No.B210154

・Perioperative Serum Free Hemoglobin and Haptoglobin Levels in Valvular and Aortic Surgery With Cardiopulmonary Bypass: Their Associations With Postoperative Kidney Injury.
Hokka M, Egi M, Kubota K, Mizobuchi S.
J Cardiothorac Vasc Anesth. 2021 :S1053-0770(21)00355-4. PMID: 34052069
(倫理委員会承認番号No.1614)

・Haptoglobin Administration in Cardiovascular Surgery Patients: Its Association With the Risk of Postoperative Acute Kidney Injury.
Kubota K, Egi M, Mizobuchi S.
Anesth Analg. 2017;124(6):1771-1776. PMID: 28525506
(倫理委員会承認番号No.1587)

術後維持輸液製剤の選択が術後予後に与える影響に関する検討

開・閉

・術後維持輸液の選択が患者予後に与える影響を検討する非盲検無作為化比較試験
実施中
倫理委員会承認番号No.290081

・The impact of intravenous isotonic and hypotonic maintenance fluid on the risk of delirium in adult postoperative patients: retrospective before-after observational study.
Nagae M, Egi M, Furushima N, Okada M, Makino S, Mizobuchi S.
J Anesth. 2019;33(2):287-294. PMID: 30806785
(倫理委員会承認番号No.180026)

・Comparison of the incidences of hyponatremia in adult postoperative critically ill patients receiving intravenous maintenance fluids with 140 mmol/L or 35 mmol/L of sodium: retrospective before/after observational study.
Okada M, Egi M, Yokota Y, Shirakawa N, Fujimoto D, Taguchi S, Furushima N, Mizobuchi S.
J Anesth. 2017;31(5):657-663. PMID: 28455602
(倫理委員会承認番号No.1587)

・術後輸液中ナトリウム濃度が術後低ナトリウム血症の発生に与える影響
横田 有理, 岡田 雅子, 長江 正晴, 久保田 健太, 江木 盛時, 溝渕 知司
麻酔 (0021-4892)67巻10号 Page1064-1069(2018.10)
(倫理委員会承認番号No.1587)

術中人工呼吸が術後予後に与える影響の研究

開・閉

・術中人工呼吸が術後予後に与える影響の研究;ヒストリカルコントロールstudy
実施中
倫理委員会承認番号No.290061

・The association of intraoperative end-tidal carbon dioxide with the risk of postoperative nausea and vomiting.
Fujimoto D, Egi M, Makino S, Mizobuchi S.
J Anesth. 2020 ;34(2):195-201. PMID: 31776779
(倫理委員会承認番号No.160142)

心臓手術患者における強心薬の効果を検討したシステマティックレビュー

開・閉

・Impact of Milrinone Administration in Adult Cardiac Surgery Patients: Updated Meta-Analysis.
Ushio M, Egi M, Wakabayashi J, Nishimura T, Miyatake Y, Obata N, Mizobuchi S.
J Cardiothorac Vasc Anesth. 2016;30(6):1454-1460. PMID: 27720291

・成人心臓手術患者で強心薬投与が左室拡張能に与える影響 システマティックレビュー
牛尾 将洋, 江木 盛時, 若林 潤二, 西村 太一, 小幡 典彦, 溝渕 知司
循環制御 (0389-1844)40巻2号 Page101-107(2019.08)

周術期管理と術後合併症の関係に関する後ろ向き観察研究

開・閉

人工心肺を使用する心臓血管手術患者の周術期シンデカン値の検討
実施中
倫理委員会承認番号No.B220044、 情報公開⽂書No.B220044

成⼈⼼臓弁膜症⼿術患者での術中低⾎圧と術後せん妄の関係
実施中
倫理委員会承認番号No.B210287、 情報公開⽂書No.B210287

・Association of direct bilirubin level with postoperative outcome in critically ill postoperative patients.
Nagae M, Egi M, Kubota K, Makino S, Mizobuchi S.
Korean J Anesthesiol. 2018;71(1):30-36. PMID: 29441172
(倫理委員会承認番号No.1587)

・生体腎移植術中におけるリンゲル液投与と生理食塩液投与が塩基過剰と血清カリウム濃度の術中変化に与える影響
高岡 悠子, 江木 盛時, 小阪 円, 西村 太一, 巻野 将平, 久保田 健太, 溝渕 知司
麻酔 (0021-4892)69巻4号 Page374-379(2020.04)
(倫理委員会承認番号No.1587)

・ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術における体温変化とシバリング発生に関する要因の検討
畑澤 佐知, 小幡 典彦, 江木 盛時, 出田 眞一郎, 溝渕 知司
麻酔 (0021-4892)68巻7号 Page739-743(2019.07)
(倫理委員会承認番号No.1587)

・食道がん術後患者におけるデクスメデトミジン中止がバイタルサインと鎮痛処置に与える影響
藤本 大地, 江木 盛時, 小幡 典彦, 出田 眞一郎, 溝渕 知司
麻酔 (0021-4892)65巻8号 Page795-800(2016.08)
(倫理委員会承認番号No.1587)

・胸腔鏡下食道切除術時の術中体位が術後患者状態に与える影響に関する後ろ向き観察研究
高岡 悠子, 出田 眞一郎, 三住 拓誉, 黒田 大介, 前川 信博, 溝渕 知司
日本臨床麻酔学会誌 (0285-4945)35巻7号 Page701-706(2015.11)
(倫理委員会承認番号No.1587)

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集中治療

集中治療患者における血糖管理に関する研究

開・閉

・Mean amplitude of glycemic excursions in septic patients and its association with outcomes: A prospective observational study using continuous glucose monitoring.
Furushima N, Egi M, Obata N, Sato H, Mizobuchi S.
J Crit Care. 2021;63:218-222. PMID: 32958351
(倫理委員会承認番号No.170053)

・Glycated hemoglobin A1c level on the day of emergency surgery is a marker of premorbid glycemic control: a retrospective observational study.
Hokka M, Egi M, Mizobuchi S.
BMC Anesthesiol. 2018;18(1):180. PMID: 30501609
(倫理委員会承認番号No.1587)

持続的腎代替療法施行中の抗凝固に関する研究

開・閉

・Association between Intra-Circuit Activated Clotting Time and Incidence of Bleeding Complications during Continuous Renal Replacement Therapy using Nafamostat Mesilate: a Retrospective Pilot Observational Study.
Miyatake Y, Makino S, Kubota K, Egi M, Mizobuchi S.
Kobe J Med Sci. 2017;63(1):E30-E36. PMID: 29434171
(倫理委員会承認番号No.1555)

・Comparison of nafamostat mesilate and unfractionated heparin as anticoagulants during continuous renal replacement therapy.
Makino S, Egi M, Kita H, Miyatake Y, Kubota K, Mizobuchi S.
Int J Artif Organs. 2016;39(1):16-21. PMID: 26868216
(倫理委員会承認番号No.1555)

人工呼吸患者における酸素療法と酸塩基平衡に関する多施設観察研究

開・閉

・Oxygen management in mechanically ventilated patients: A multicenter prospective observational study.
Egi M, Kataoka J, Ito T, Nishida O, Yasuda H, Okamaoto H, Shimoyama A, Izawa M, Matsumoto S, Furushima N, Yamashita S, Takada K, Ohtsuka M, Fujisaki N, Shime N, Inagaki N, Taira Y, Yatabe T, Nitta K, Yokoyama T, Kushimoto S, Tokunaga K, Doi M, Masuda T, Miki Y, Matsuda K, Asaga T, Hazama K, Matsuyama H, Nishimura M, Mizobuchi S; ; ABOVE investigators.
J Crit Care. 2018;46:1-5. PMID: 29605719
(倫理委員会承認番号No.1555)

新鮮凍結血漿投与の実態と急性期出血に関する前向き観察研究

開・閉

研究終了;解析中
倫理委員会承認番号No. 170104

人工呼吸管理患者における抜管不成功の生理学的リスク因子の検討(共同研究)

開・閉

アジアの集中治療における敗血症の疫学研究(共同研究)

開・閉

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Pain

機能性疼痛障害患者における自発性脳活動ネットワークの可塑的変化に関する検討

開・閉

・Resting-state brain functional connectivity in patients with chronic pain who responded to subanesthetic-dose ketamine.
Motoyama Y, Oshiro Y, Takao Y, Sato H, Obata N, Izuta S, Mizobuchi S, Kan S.
Sci Rep. 2019;9(1):12912. PMID: 31501482
(倫理委員会承認番号No.27001)

脊髄刺激療法における刺激出力法と鎮痛効果に関する研究

開・閉

・短期的脊髄刺激療法の刺激法の違いによる安静時脳機能的結合変化への影響の検討
倫理委員会申請中

・Constant Current vs. Constant Voltage Systems for Temporal Spinal Cord Stimulation for Intractable Pain.
Ooi M, Yanamoto F, Sato H, Takao Y, Okada M, Egi M, Mizobuchi S.

Acta Med Okayama. 2017 ;71(6):531-537. PMID: 29276227
(倫理委員会承認番号No.1227)

芍薬甘草湯(TJ-68)のこむら返りに対する症状軽減効果についての検討

開・閉

・Shakuyaku-kanzo-to (Shao-Yao-Gan-Cao-Tang) as Treatment of Painful Muscle Cramps in Patients with Lumbar Spinal Stenosis and Its Minimum Effective Dose.
Takao Y, Takaoka Y, Sugano A, Sato H, Motoyama Y, Ohta M, Nishimoto T, Mizobuchi S.
Kobe J Med Sci. 2015;61(5):E132-7. PMID: 27363396
(倫理委員会承認番号No.1448)

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基礎研究

何故、基礎研究が必要なのでしょうか?
臨床で生じる現象の原因は何でしょうか?その原因を知りたいと思いませんか。
臨床では、患者さんや治療の背景因子が様々であり、可能性のある要因が複数存在します。
その個々の要因において、細胞レベルでは、多様なことが起こっています。
細胞レベルでは何が起きているのでしょうか?条件をより絞って、細胞一個一個の変化を調べてみませんか。  

科学は常に進歩しています。基礎研究の研究手法も、電気生理学的手法や分子生物学的手法など大きく改良されています。われわれは学部や大学を越えて最先端の技術を持つ研究者の方々とコラボレーションし、世界に発信できる基礎研究を行いたいと考えています。また、遺伝子レベルの研究解明により麻酔科学も今後大きく変わる可能性があります。侵襲を受けた生体が起こす変化がなぜ起きているかを細胞レベルで解き明かし、患者さんの治療につなげたいと考えています。

糖尿病に関する研究

開・閉

・慢性高血糖マウスのインスリン抵抗性と好中球機能からみた新しい術前血糖管理法の開発

・慢性高血糖マウスの術前の至適な血糖管理期間に関する研究

Long-term preoperative glycemic control restored the perioperative neutrophilic phagocytosis activity in diabetic mice. Fujimoto D, Nomura Y, Egi M, Obata N, Mizobuchi S. BMC Endocr Disord. 2020;20(1):146. PMID: 32993618

・手術侵襲がもたらす2型糖尿病モデルマウスの行動抑制と海馬のノルアドレナリン抑制

Suppression of behavioral activity and hippocampal noradrenaline caused by surgical stress in type 2 diabetes model mice. Nishimura M, Nomura Y, Egi M, Obata N, Tsunoda M, Mizobuchi S. BMC Neurosci. 2020;21(1):8. PMID: 32066381

麻酔薬に関する研究

開・閉

・全身麻酔薬が筋弛緩作用を生じるメカニズムの分子構造学的解明

・せん妄モデルマウスにおけるカフェインの有効性の検討

・妊娠後期のセボフルラン麻酔が胎児脳発達へ及ぼす影響

Effects of sevoflurane exposure during late pregnancy on brain development of offspring mice. Suehara T, Morishita J, Ueki M, Ueno M, Maekawa N, Mizobuchi S. Paediatr Anaesth. 2016;26(1):52-9. PMID: 26645425

In vivo imagingに関する研究

開・閉

・生体イメージング法による全身麻酔薬の作用メカニズム解明

・慢性疼痛における脳内グリア細胞の寄与と性差の解明

・大脳皮質第一次体性感覚野の生体イメージングによる疼痛発症・維持機構の病態解明

Pain induces stable, active microcircuits in the somatosensory cortex that provide a therapeutic target. Okada T, Kato D, Nomura Y, Obata N, Quan X, Morinaga A, Yano H, Guo Z, Aoyama Y, Tachibana Y, Moorhouse AJ, Matoba O, Takiguchi T, Mizobuchi S, Wake H. Sci Adv. 2021;7(12):eabd8261. PMID: 33741588

免疫に関する研究

開・閉

・線維筋痛症におけるIgGを介した病態メカニズムの解明

・遷延性術後痛におけるマクロファージのβ2アドレナリンシグナルと動態変化

・樹状細胞状のSIRPαが自己免疫性疾患に与える影響の研究

SIRPα on CD11c+ cells induces Th17 cell differentiation and subsequent inflammation in the CNS
in experimental autoimmune encephalomyelitis. Nishimura T, Saito Y, Washio K, Komori S, Respatika
D, Kotani T, Murata Y, Ohnishi H, Mizobuchi S, Matozaki T. Eur J Immunol. 2020 ;50(10):1560-1570.
PMID: 32438469

そのほかの研究

開・閉

・キネシン4ファミリータンパク質による微小管伸長調節メカニズムの構造生物学的解明

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