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小児科学

仲宗根先生のベルギー留学便り


仲宗根先生のベルギー留学便り  2023.11.21 
 皆様こんにちは。こちらに来て早くも5か月が経ちました。8月はビザ手続きのため日本に一時帰国しており、9月初旬にベルギーに戻りました(ビザ申請に関しては色々苦労したため、また次回ご報告したいと思います)。10月以降のベルギーは連日、曇り・雨で、“ヨーロッパの冬”らしい天気になってきました。日照時間が短いためビタミンDの内服が推奨されています。薬局に行くと色々な種類のビタミンDが販売されており、子供用としてシロップだけでなく、チュアブル錠やグミタイプもあり、驚きました。

 話は変わりますが、今回はベルギーでの“食“について書きたいと思います。こちらに来る前は、ベルギーといえばチョコレート、ワッフル、ビールというイメージでした。実際に、街中にはチョコレート専門店、ワッフル専門店が多数ありますし、ビールに関してはスーパーに数えきれない種類のビールが陳列されています。チョコレートに関しては、19世紀からチョコレート製造が盛んになったようで、カカオの生産地であるコンゴを含むアフリカの一部を植民地として所有していたことが背景にあるようです。

 また、ベルギーは美食の国として知られ、ベルギーの郷土料理では「ムール貝のワイン蒸し」や「ビールで煮込んだ牛肉のシチュー」、「小エビのコロッケ」などが有名です。ムール貝は特に見た目が苦手でしたが、実際に食べてみると、とても食べやすく美味しかったです(写真左)。ただ、物価高と円安の影響で、外食をすると日本の2~3倍かかるため、気軽に外食ができないのが現状で、普段は自宅で作ることがほとんどです。

 自宅での食事は、米とだし、しょうゆなどを使った日本食を作ることが多いです。幸いベルギーには駐在の日本人が多く住んでいるため、日本食材店がブリュッセル市内に数店舗あり、私たちは“田川”という日本食材店をよく利用しています。米や各種調味料、日本のお菓子、日本酒など日本のコンビニエンスストアに置いてありそうなものを買うことができます。ただし、価格は日本の2-3倍で、例えば、しょうゆが7€(約1100円)、カレールーが5€(約800円)、といった具合で高いです。米は「あきたこまち(5kgで31€)」や「こしひかり(5kgで40€)」も売っていますが、田川オリジナル米の「田川(写真右)」(イタリア産日本米)がリーズナブル(5kg15€)で味も美味しいため、毎日「田川」を日本から持ってきた炊飯器で炊いて食べています。最低限のものは日本食材店で買い、それ以外は、現地のスーパーやマルシェで買い物をしています。

 スーパーやマルシェでの買い物には、最近ようやく慣れてきましたが、慣れるまでは苦労しました。こちらのスーパーで、最初戸惑ったのは、英語表記がなくフランス語、オランダ語表記のみであることや、広すぎてどこに何が売っているか見つけるのに時間がかかる、野菜が量り売りのものがある(自分で量って値段を確定する必要があります)、などでした。この中でも、語学の壁は大きく、こちらに来てからフランス語の勉強を開始しました。

 今回は、ここまでです。ヨーロッパの長い暗い冬を健康に乗り切ることを目標に頑張ろうと思います。
 

ベルギーでの食

(左)観光地のベルギー料理店で食べたムール貝。ワインや、ビール、クリーム煮があります。
(右)日本食材店“田川”で購入した「田川オリジナル米」「料理酒」「本みりん」
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仲宗根先生のベルギー留学便り  2023.08.04 
 皆様こんにちは。日本は暑い日が続いているようですが、いかがお過ごしでしょうか。ブリュッセルに移住して、約2か月半になります。こちらに来てしばらくはアパートメントホテルで生活し、その後郊外の家具付きアパートに引っ越しました。引っ越し後、平日日中息子の世話と家事を1人でこなす生活にようやく慣れてきたところです。

初めに、簡単なベルギーの紹介ですが、ベルギーはオランダ、フランス、ドイツに接し、面積は四国と九州の中間、人口は東京都よりもやや少ない約1,140万人と比較的小さな国です。今回住むこととなった首都のブリュッセルは、多言語・多民族の人々が生活しており、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)の本部が置かれています。ブリュッセルの中心には歴史的建造物に囲まれた石畳の広場で、世界遺産でもあるグラン・プラスがあり、観光の拠点となっています(写真左)。ベルギーには、日本人が6000人前後と多く住んでおり、街中でもよく日本人を見かけます。

こちらに来て驚いたことは、物価高(スターバックスラテが€4.8、日本の約1.5倍)、円安(1ユーロ155.7円)、言語(公用語がフランス語・オランダ語・ドイツ語の3種類)、日が長い(日没時間が最も遅くて22時)など色々ありますが、今後またご紹介させていただきます。

今回は、渡航に際して一番大変だった赤ちゃん連れの長時間フライトについて、書きたいと思います。コロナ禍で長期間休止していたブリュッセル国際空港へのANAの直行便が、幸い今年4月から運航を再開したため、利用しました。また、バシネット(機内ベビーベッド、10kgまで利用可)を取り付けられる座席を予約しました(写真右)。フライト中大変だったのは、離着陸時、気圧の変化に違和感を感じたのか、泣いてうまく授乳ができなかったこと、残念ながらバシネットではほとんど寝てくれず、フライトの13時間抱っこし続けたことでした。そんな中、ANAのCAさんは親切で色々助けて頂き、無事到着することができました。到着後、ほっとして気が緩み、預けていたベビーカーを回収し忘れるというハプニングはありましたが、ANAからすぐに連絡があり空港出口まで届けて頂き、事なきを得ました。

それでは、今後定期的にブリュッセルでの生活について、ご報告できればと思います。宜しくお願い致します。
 

グラン・プラス

(左)到着翌日に訪れたグラン・プラス。「世界で最も美しい広場」と言われており、圧巻の見ごたえでした。
(右)バシネットの写真です。息子はほとんど寝てくれず荷物置きとして利用していました。
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