小児科診療案内
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診療科長挨拶

小児科学分野教授 飯島 一誠
 平成23年11月1日付で小児科学分野教授に就任いたしました飯島一誠(いいじま かづもと)です。
 教授就任にあたり、神戸大学小児科のモットーを“明るく元気な小児科”としました。「情熱がない人は元気がない。元気がない人は何も手に入らない。」-アメリカの不動産王として有名なドナルド・トランプの言葉です。私も“明るく前向きに、情熱を持って元気に仕事をすることで、必ず良い仕事ができる”と信じています。同じことをやるなら、眉間にしわを寄せてやるよりは、笑顔で行うほうが、自分も周りも気分がよくなり、結果としてうまく物事が運ぶと思います。
 小児科医は、小児の総合診療医であることが求められ、その上で、それぞれのSubspecialityを確立していく必要があります。また、単に、患者(こども)に対応するだけでなく、その保護者(ご両親等)とも適切に対応する能力が求められます。いろいろな意味で、特殊性の高い診療能力が必要ですが、小児科医は、“特殊性が高いからこそ、より必要とされる誇れるキャリア”であり、なにより、“次代の日本を背負うこどもを健全な成人に育て上げる”という非常に重大な使命を持つ職業です。まさに小児科は“夢、喜び、やりがいの3Y”にあふれた診療科であり、神戸大学小児科の全員が、小児科医としての誇りを持ち、この3Yを体現しながら仕事をしていくことを目標としています。
 神戸大学小児科は、超低出生体重児から小児期の種々の難治性疾患に対する最新医療、腎移植や血液幹細胞移植などの移植医療、発達障害や心の問題といった幅広い領域において質の高い小児医療を提供しています。また、種々の小児難治性疾患の原因究明や新たな治療法開発のための基礎的・臨床的研究を行っています。我々は、これらの診療・研究活動をとおして、日本のみならず世界のこどもたちの健康の増進に貢献することを目指しています。

 これから医師になろうとする学生さんや若い先生方に対するメッセージをいくつか述べたいと思います。
 まずは、“個々の患者さんに対してリサーチマインドを持ちつつ丁寧に診療する”ことを基本としてほしいということです。それは、「患者さんこそが病因・病態の解明や新たな治療法開発のヒントを与えてくれる」からです。さらに、“臨床研究の方法論”を学んでほしいと思います。患者さんの診療から得たヒントを病態解明や治療法開発につなげるには、やはり臨床研究が必要です。質の低い臨床研究は患者さんの役に立たないばかりか、時には患者さんに害をもたらすことになります。“質の高い臨床研究とはどういうものか”を理解することは、自らが臨床研究を行う際の参考になるだけでなく、最終的にはEvidence-based medicine (EBM)の実践につながります。また、基礎的な研究にも興味を持ち、できれば、数年間、基礎研究に集中してみることも重要です。そういう経験は、将来、勤務医や開業医として働く場合にも、多面的に患者さんを診療する上で、きっと役に立つと思います。
 皆さんの可能性は無限大です。あまり目先のことにとらわれずに、大きな目標をもって、“明るく元気に”努力し続けてほしいと思います。
 神戸大学小児科では、若い先生方の希望に沿った柔軟で、かつ充実した研修・教育が受けられる体制を整えています。神戸大学小児科の関連施設数は約40に及び、その中には、兵庫県立こども病院などの小児科専門医が6名以上の小児科専門医研修支援施設が5施設、小児科専門医が3名以上の小児科専門医研修指定施設が8施設(今後、増加する予定)含まれています。前述の小児科専門医研修支援施設のすべてが、小児科医と小児外科医あわせて20名以上の非常に大きな規模を誇り、全国的に見ても非常に質の高いバリエーションに富んだ研修施設を有しています。また、神戸大学の関連施設以外の国内施設で勉強がしたいという希望にも柔軟に対応しており、海外留学も推奨しています。さらに、こどもを持つ女性医師のために、大学病院や関連病院での保育環境の充実や短時間勤務制度の導入を進めており、男性・女性を問わずワーク・ライフ・バランスを実現しつつ学び働ける環境作りに力を入れています。
 “大学医局”というと、非常に窮屈で暗いイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、それは、マスコミ等によって作られた誤ったイメージであり、少なくとも神戸大学小児科には当てはまりません。神戸は、古くから海外貿易が盛んで、明るく開放的な雰囲気にあふれた街ですが、神戸大学小児科も神戸の街と同様に、明るく開放的で活気にあふれています。回診や研究会では、患者さんの治療方針や研究内容についてホットに議論をする一方で、普段の医局では、お笑い好きの教授のせいか、笑い声が絶えません。
 
 これから小児科医を目指すという学生さんや先生方には、是非、“明るく元気な”神戸大学小児科の仲間に加わっていただき、日本のみならず世界のこどもたちの健康のために頑張っていただきたいと思います。
 
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