神戸大学大学院医学研究科腎泌尿器科学分野

Division of Urology, Department of Surgery Related, Kobe University Graduate School of Medicine

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専門外来のご案内

男性不妊症外来

現在男性不妊症外来(アンドロロジー外来)は水、金曜日の午前中(受付11時まで)に開設しております。

男性不妊症の原因は、造精機能障害(精子を作る機能の異常)、精路通過障害(精子が通る道の異常)、性行為障害(うまく射精に至らない)に主に分類されます。

造精機能障害はその病態で無精子症、乏精子症、精子無力症、精子奇形症などに分けられます。精路通過障害はその原因として鼠径ヘルニアの手術後、精巣上体炎、外傷、逆行性射精、パイプカットの手術後などがあります。性行為障害にはED(勃起機能不全)や射精障害などがあります。

精液検査において、精子濃度が1mlあたり1500万以下である場合、乏精子症と診断します。

乏精子症の原因は精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう:血管のふくろ)、薬剤、全身疾患・最近の高熱、逆行性射精、内分泌疾患、原因不明など多岐にわたります。精子が全くいない場合これを無精子症と診断します。無精子症の原因は染色体異常、内分泌疾患、精路通過障害、原因不明などがあります。

精液検査は誤差が大きく、数回の精液検査を実施した上で診断をつけることが一般的です。精子運動率については40%以上が正常とされています。

治療方法としては薬物療法、手術療法などそれぞれの病態に対し適切な治療法を選択します。

無精子症の方に対しても積極的に精巣内精子採取術(TESE)にトライし、たとえ一匹でも精子が採取できれば、顕微受精という形で妊娠・出産にもっていけるよう産婦人科のドクターとチームを組んで治療に当たっています。

男性不妊症の専門外来を開設している泌尿器科は現在のところ、少数と言わざるを得ないのが現状です。尚、初診時には精液検査を実施することがありますので禁欲日数が3~5日となるように調節していただければ理想的です。また、できましたら奥様とご一緒に来院してください。

〔担当:千葉公嗣・岡田桂輔〕