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 鼻翼縮小術(小鼻縮小術) 

|| 鼻翼縮小術(小鼻縮小術)

「小鼻が大きいのが気になる」「鼻の穴が見えてしまう」という方は、鼻翼(小鼻)縮小術という手術で対応することができます。

鼻翼縮小術は、大きく鼻の穴(鼻孔)の内側を切り取る内側法と、外側を切り取る外側法に分けて考えるとわかりやすいです。

内側法
鼻翼縮小術(内側)

図9:鼻翼縮小術(内側)(※クリックで拡大)

内側法とは、その名の通り、鼻孔の内側を切り取ってしまう手術です。
通常の内側法は、図9-①、④のように皮膚を切り取って、図9-③、⑤のように縫い合わすことで、鼻翼の幅を狭めようとするものです。

ただし通常の内側法では、矢印で示したように、鼻柱に外向きの力がかかり、鼻柱の幅が広くなってしまうため、鼻孔は小さくなったにもかかわらず、鼻翼の幅を狭めるという目的が達成できないことがあります。
糸で縫い寄せる方法もありますが、長い目で見ると糸は緩んできます。そのため、皮弁法を用いない場合には、手術の終了時には過剰に狭めておく必要があります。
それでも長期的には後戻りする可能性が高いのです。

私たちは、内側法に皮弁法を併用することをお勧めしています。
皮弁法とは、本来内側法では切り取って捨ててしまう部分を、皮膚の下をくぐらせて反対側の鼻孔まで通して、縫い合わせてしまう方法です(図9-②)
私たちの考えた方法ではありませんが、非常に理にかなっているために、好んで利用させていただいています。
皮弁法はやや手間はかかりますが、狭まった幅は広がりにくいために、手術直後から安定した結果が得られ、その結果は長期間にわたって維持できます。

ただし皮弁法も良いところばかりではありません。
皮弁が鼻柱の下で交差するため、若干ですが盛り上がってしまいます。
またその部分を違和感として感じる可能性も否定できません。

通常の内側法、皮弁法に(外側法でも)共通して注意すべき点は、やりすぎないことです。
切り取った組織は二度と戻ることはありません。
鼻孔が小さくなりすぎた鼻は、見た目が綺麗でないだけでなく、空気の通りにも悪影響を与えます。
「せっかく手術を受けるんだから」や、「ずっと悩んできた鼻の穴だから」と大きな変化を望まれる方も少なくありません。が、他院で小さくされすぎた鼻孔を戻してほしいと相談に来られる方に、私たちができることはあまりないのです。

内側法では、鼻翼の付け根の位置が少し下がります。それは鼻孔が見えやすくなるということです。
そもそも「鼻の穴が見える」ことをなんとかしたいから、鼻孔を小さくする鼻翼縮小術を受ける訳です。にもかかわらず、鼻孔は小さくなったのに、逆に見えやすくなるという残念な結果になりかねないことも念頭に、担当医としっかりと相談する必要があります。

外側法
鼻翼縮小術(外側)

図10:鼻翼縮小術(外側) ※クリックで拡大)

外側法は鼻翼の外側を切り取る手術です。
いわゆる「あぐら鼻」と呼ばれるような外側へ張り出した鼻の組織の量を減らす手術です。
図10―①、③のようにデザインし、組織を切り取り、丁寧に縫合します。

外側法で切り取る量が多すぎると、鼻翼の形が直線的になってしまいます。
鼻翼に必要な柔らかい丸みが失われ、見た目にはむしろ悪い結果となるのです。
やはり担当医としっかりと相談することが必要です。

内・外側法

内側法と外側法の両方を同時に行うことも可能です。
内側法と外側法の両方の効果が期待できる反面、当然両方の悪い面が出る危険性もあります。

どのような方法を選択して、どのような結果が得られるのか?を担当医と良く話し、十分に理解を深めてから術式を選択するようにしてください。

(文責:神戸大学病院美容外科診療科長 原岡剛一)

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