図7:一重と二重の違い(※クリックで拡大)
もう一度、閉じたまぶたが開く際の、一重まぶたと二重まぶたを比較してみましょう(図7)。
まぶたを閉じた状態から、まぶたを開いた状態を考えてみましょう(図7-①)。
まぶたを開く筋肉(眼瞼挙筋)と皮膚が連絡していないと、一重まぶたになることがわかります(図7-②)。逆に連絡していれば二重まぶたになることがわかるでしょう(図7-③)。
つまり二重まぶたを作るというのは、この筋肉と皮膚の間の連絡を作ることです。
この連絡を皮膚を切開して作るのが切開法です。
図10:切開法(※クリックで拡大)
図10-① 皮膚を切開して眼窩隔膜を確認し、眼窩隔膜を切開します。
図10-② 眼窩隔膜の端を皮膚の裏側に縫い付けます。
図10-③ 皮膚を丁寧に縫合します。
図10-④瞼を開いた状態です。二重まぶたの完成です。
図11:私たちの切開法(※クリックで拡大)
「まぶたを閉じた状態での自然さ」と「まぶたを開く途中の自然さ」にこだわっています。
簡単に言えば「手術を受けたことがバレにくいまぶた」を目標にしています。
具体的には
「まぶたを閉じた時に凹みがない」
「まぶたを開く途中、皮膚が自然に引き込まれて行く」
二重まぶたを目指しています。
そのためには手術で生まれつきの二重まぶたと同じ構造を作ることが重要です。
私たちの行なっている切開法の手術ではそれが可能と考えています。
術後の経過の中で、まぶたは必ず腫れます。
程度の違いはありますが、膨れて、内出血の暗紫色が出ます。
腫れは術後数日してからピークを迎え、その後徐々に引いてきます。
抜糸は1週間目ころに行いますが、その頃にはかなり腫れは引いてます。
ただし内出血の色が消えるのには、さらに1週間ほど必要です。
この間は洗顔やシャワーで濡らすのは問題ありません。
ただし浴槽に浸かって温めたり、飲酒や運動は控えた方が良いでしょう。
冷やしすぎないように、ハンカチで包んだ保冷剤などを当てて、よく冷やしてあげてください。
1ヶ月目にはお化粧なしでも外出できる程度まで色も回復してくるでしょう。
でも本当に腫れが引くのには、さらに2〜3ヶ月必要です。
3〜4ヶ月目には傷跡もかなり目立たなくなります。
切開法の欠点は「切開すること」に他なりません。
そのために傷が残るわけですが、幸いまぶたの傷は丁寧に縫合すると、時間の経過とともに目立ちにくくなることが大半です。
もちろん二重まぶたの縫い付け方などによって、凹みが生じるなどの問題が生じる可能性がありますが、私たちはそのような傷跡にはなりにくい方法を選択しています。
「切開法までしたら、絶対に外れることはない」というのも間違いで、外れることもあります。
「切開法ならどんな二重の形も自由自在に作ることができる」というのも間違いです。
昨今はインターネット上で様々な情報が氾濫しています。
「切開法なんて必要ない。埋没法で十分だ」といった、乱暴なサイトもあります。切開法は実は「生まれつきの二重まぶた」に近い構造を作ることができる素晴らしい方法です。
十分に担当の先生と相談して、ご自身に合った方法を選択してください。