R6年度ワークショップ Emergence Conference
日時 令和6年11月18日(月)開場12:30 開会13:00
会場 神戸大学神緑会館記念ホールA・B
令和6年11月18日、神戸大学神緑会館記念ホールにて「第5回Emergence Conference」を開催致しました。 本カンファレンスは、「国内を代表する研究者をお招きし、その独創性の高い研究成果をご発表頂くことで最先端の研究動向を学び、臨床応用を含む新たな研究の着眼点を得ることで新たな共同研究が生まれる契機となる」ことを目的として企画されています。第5回のテーマは、「バイオイメージング最前線 ~新たな技術開発と生物学への応用~」とし、現在目覚ましい進展を遂げているバイオイメージング分野に焦点を当てました。バイオイメージングは、生体構造や生命現象を可視化する技術として、生物学・医学における基礎研究から臨床応用に至るまで、幅広い領域で革新をもたらしています。
冒頭では、オーガナイザーである神戸大学大学院医学研究科 免疫学分野の菊田順一教授より開会の辞とともに、「バイオイメージング研究の最前線」と題したミニレクチャーが行われ、分野全体の研究動向と展望が示されました。その後の講演では、名古屋大学の湯川博先生より「ナノ量子センサーによる最先端イメージング診断・治療技術」について、東京大学の合田圭介先生より「細胞のウォーリーを探せ! Where is Wally in the cells?」と題したユニークな切り口で、細胞内構造のイメージング手法をご紹介いただきました。続く順天堂大学の大友康平先生は「生体組織の内部微細形態を可視化する3D蛍光顕微鏡技術開発」について、東京大学の佐藤守俊先生からは「生命現象の光操作技術の創出」というテーマで、オプトジェネティクス等の先進的な技術を解説頂きました。
後半では、大阪大学の森田梨津子先生より「皮膚・毛包の1細胞解像度ライブイメージング」、北海道大学の大場雄介先生からは「バイオイメージング技術の臨床応用」について、それぞれ最先端の研究成果をご講演頂きました。最後に、特別講演として大阪大学産業科学研究所の永井健治先生により「『外れ値』の探求序章 ― トランススケールスコープの開発と生命科学研究への応用」と題し、革新的な顕微鏡技術とそれによって切り拓かれる新たな生命科学の可能性について熱のこもったご講演を頂きました。
本カンファレンスを通じて、バイオイメージングにおける基盤技術の進化からその臨床応用に至るまで、幅広い観点から活発な議論・意見交換がなされ、本会の目的を今年度も無事果たすことができました。講演者、参加者の皆様、また本会の開催にご尽力いただいた全ての関係者の皆様に、改めて心より感謝申し上げます。

PROGRAM | ||
13:00 | Opening Remarks 菊田 順一 神戸大学大学院医学研究科 未来医学講座 免疫学分野 教授 |
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13:05 | Mini-Lecture | バイオイメージング研究の最前線 菊田 順一 神戸大学大学院医学研究科 未来医学講座 免疫学分野 教授 |
13:15 | Lecture 1 | ナノ量子センサーによる最先端イメージング診断・治療技術 湯川 博 名古屋大学 量子化学イノベーション研究所 特任教授 |
13:45 | Lecture 2 | 細胞のウォーリーを探せ! 合田 圭介 東京大学 大学院理学系研究科 教授 |
14:15 | BREAK | |
14:30 | Lecture 3 | 生体組織の内部微細形態を可視化する3D蛍光顕微鏡技術開発 大友 康平 順天堂大学 大学院医学研究科 准教授 |
15:00 | Lecture 4 | 生命現象の光操作技術の創出 佐藤 守俊 東京大学大学院総合文化研究科 教授 |
15:30 | BREAK | |
15:45 | Lecture 5 | 皮膚・毛包の1細胞解像度ライブイメージング 森田 梨津子 大阪大学大学院生命機能研究科 准教授 |
16:00 | Lecture 6 | バイオイメージング技術の臨床応用 大場 雄介 北海道大学大学院医学研究院 教授 |
16:45 | BREAK | |
17:00 | Special Lecture | 「外れ値」の探求序章―トランススケールスコープの開発と⽣命科学研究への応⽤ 永井 健治 大阪大学産業科学研究所 教授 |
18:00 | Closing Remarks 内匠 透 メディカルトランスフォーメーション研究センター センター長 |