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大学院博士課程

大学院博士課程の入学から卒業まで

大学院への入学は、希望があれば随時可能ですが、当科では外科医としての一定の臨床経験を積んでからの入学(卒後5年目以降)を勧めています。まずは臨床外科医としてある程度のスキルを持った上で、研究やリサーチへの動機やモチベーションが生まれることが望ましいと考えているからです。

当科の大学院博士課程(肝胆膵外科学分野)では、肝胆膵疾患を対象とした臨床活動と研究活動を行っています。基本的には、1年目は病棟医(チューベン)として、食道胃腸外科と連携して様々な消化器外科手術とその周術期管理を経験し、今現在のクリニカルクエスチョンを探索し、研究テーマを熟慮する機会とします。2年目からは研究活動を中心に身を置くこととなり、自分の研究テーマに対するアンサーを求めて日々研究に邁進することとなります。結果は速やかに学会発表(国内の学会から国際学会まで)を行い、論文で報告するという流れになります。通常は4年で卒業し博士号を取得することになりますが、博士論文が優秀であれば3年間での早期卒業も可能です。

研究活動に関して

主に肝臓、胆道、膵臓の3つの研究グループに分かれて行っています。臨床で得られた貴重なデータを解析することからクリニカルクエスチョンを紐解く臨床研究、介入を伴う前向き臨床試験、新しく考案した手術手技やデバイスの開発を目指す基礎研究や医工連携など、様々な研究を行うことができる体制を整えています。どの研究グループに所属するかは個人個人で決めることができます。また当科以外での研究室(基礎医学の研究室など)に在籍している大学院生もいますので、希望があればご相談ください。

大学院在学中には、外科専門医や消化器外科専門医の必須条件である学術業績単位も取得でき、大学院修了時には博士号と専門医の同時取得が可能です。大学院生生活は4年間しかない(4年間もある)と心配することはたくさんあると思いますが、各研究グループの指導医がしっかりとサポートする体制を取っています。

基礎教室

  • 神戸大学大学院医学研究科 病理学講座病理学分野
  • 神戸大学大学院医学研究科 薬理学分野
  • 神戸大学大学院医学研究科 分子細胞生物学分野
  • 大阪大学大学院医学系研究科 分子病態生化学
  • 関西医科大学 病理学教室

…など

メッセージ

小中 龍之介

小中 龍之介

卒業
2018年 神戸大学
初期研修
三田市民病院
後期研修
  • 三田市民病院(3、4年目)
  • 神戸大学医学部付属病院、聖隷三方原病院(5年目)

もともと消化器外科に興味があり、市中病院で研修を行っている中で肝胆膵外科の高難度手術に惹かれ当科の大学院に進学しました。
現在は胆道グループに所属し、胆道癌に対する術後化学療法と栄養状態の関連を調査する臨床研究や、オルガノイドと呼ばれる試験管内で作製したミニチュア臓器を用いた基礎研究を行っています。臨床から離れることで生活が大きく変わり戸惑うこともありましたが、市中病院では得難い経験ができ、これからの長い外科医人生において貴重な財産となると思います。
肝胆膵外科は外科とは思えないほど医局の雰囲気が良く、指導熱心な先生方が多いです。いつでも研究での相談事に乗っていただき背中を押してもらっています。このような素晴らしい環境である当科に興味をお持ちの方は、ぜひ一度見学にお越しください。

王子 健太郎

王子 健太郎

卒業
2017年 神戸大学
初期研修
北播磨総合医療センター
後期研修
  • 北播磨総合医療センター(3、4、5年目)

外科医を志して医学部の門をたたき、大学卒業後は初期研修を経て念願叶い消化器外科医として診療に従事していました。奥深い手術の世界には学ぶべきことも多く、忙しい業務の中で研究というものへの興味は正直そんなにありませんでした。しかし今後の外科医人生を考えるにつれ、一度は大学に戻りこれまでと違う世界も体験して視野を広げておきたいと思うようになり母校である神戸大学の当教室へ大学院生として戻って参りました。

私は現在肝グループに所属し観察研究・前向き介入研究といった臨床研究から動物実験、機器開発など多岐にわたる研究に関わらせて頂いています。御指導くださる先生方も実に熱心で手厚いサポートを頂けますし、研究者としての第一歩を踏み出すことができます。実際に研究に従事するようになり、以前は興味の薄かった「研究」が実は臨床の現場につながっていくという面白さに気づく日々です。また、研究生活により己で考えてタスクを設定、優先順位を付けて実行しプロジェクトを進めていく、といったことを以前より意識するようになり、心なしか実生活も整理された気がします。
大学でしかできない経験に移植医療もあります。神戸大学は県下唯一の移植施設です。移植医療には多くのマンパワーが必要であり、大学院生もチームの一員として貢献できます。ドナー、レシピエント、そのご家族など様々な方の思いをつなぐ一助となれる体験は外科医として非常に貴重です。

神戸大学肝胆膵外科のメンバーはメリハリを持った非常に気持ちの良い方々です。臨床から離れる不安や、私の様に漠然とした研究への苦手意識などがある方でも飛び込んでしまえばきっと医学がより楽しくなる、人生が豊かになると確信しています。興味を持たれた方は是非一度お越しください。お待ちしております。

問い合わせ先

診療科長補佐福島 健司
TEL078-382-6302 (医局)
Emailknjfkshmmed.kobe-u.ac.jp

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