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大学病院ではたらく美容外科医のコラム
美容外科クリニックを選ぶポイントについて
このコラムをお読みになる方は、少なからず美容外科の治療にご興味をお持ちだと思います。
もしクリニックの扉を叩く時、何を基準に選べば良いでしょうか?
1)情報を集める
TVのCMもありますが、インターネットで情報を集めるのが中心でしょう。
クリニックのホームページも充実したものが多いですし、最近ではFacebookやInstagramなどのSNSを駆使して情報が発信されています。
そこでは患者さんのビフォーアフターの写真がたくさん紹介されています。
私も、「この手術、上手いなぁ…」なんて感心しながら、他の先生のSNSを拝見しています(笑)。
ただし、当然ですが、
誰も悪い結果は紹介しないことは、頭の中に入れておくべきです。
そう言ってしまうと、症例写真が何の役にも立たないように思えますが、そんなことはありません。
美容外科医も人間ですから、好みがあります。自分の美意識に従ってデザインします。
例えば私は、鼻の手術では、極端に尖った鼻尖は好みません。まぶたの手術では、幅が広過ぎる二重まぶたは、綺麗でないと思っています(現在、神戸大学美容外科HPでは法改正を受けて、症例写真のページは停止しています。もし可能になれば再開します)。
当然そのような手術は患者さんにお勧めしません。
つまり
症例写真を眺めていると、その先生の好みの手術や、患者さんの層が見えてくることがあります。
そのような情報は有益だと思います。あくまでその程度に利用されてはいかがでしょうか?
2)受診してみる
実際に受診してみると、① 診察、② 手術の説明、③ 費用の説明、④ 手術の予約という流れになります。
① 診察、② 手術の説明
この2点は担当のドクターがすると思いますし、この2点を省くようなクリニックでは手術を受けるべきではないでしょう。論外です。
残念ながら、この時点で、担当のドクターの力量を読み取ることはまず無理でしょう。
私は日頃から、
ドクターとご自身のフィーリングが合うか?を見極めてください、とお話ししています。
フィーリングという言葉を使うと、軽い印象ですが、大事な意味があります。
美容外科は形態を追求する診療科ですので、匠と呼ばれるドクターに最高の手術されても、結果が気に入らないことは起こり得ます。
そんな時には、自分が気に入っていないことを伝え、そのドクターの考えを聞き、また自分の気持ちを伝え…という気の重い時間が始まるのです。
そこで言いたいことを言うことができないような関係では、良いゴールにたどり着くことはできないでしょう。
きちんと説明を受け、聞きたいことを聞き、自分の思いを伝え、それに対するドクターの意見を聞くというやりとりを、手術を受ける前にしっかりと行って、信頼できると思えたドクターの手術を受けてください。
美容外科だけではなく、医療というものは、患者さんとドクターの信頼関係があってはじめて、良い結果にたどり着くことができるんだと思います。
一つしかない大事なお身体です。後悔のないように、ご自身に合ったドクターを見つけてくださいね。