HOMEコラム一覧大学病院ではたらく美容外科医のコラム

 大学病院ではたらく美容外科医のコラム 


第62回形成外科学会総会in Sapporo

5月14日から札幌で開催された、日本形成外科学会学術集会に参加して来ました。
今回はありがたいことに、シンポジウムを含めた特別企画4つに参加、発表させていただく機会を得ました。
って簡単に言ってますが、準備は絶望的に大変でしたが…(笑

一つ目は、美容外科を学ぼうとする若い先生方に向けて「どうせやるなら極めていかないと楽しくないよ」というメッセージをストレートに伝えるシンポジウム。
どんな職業でも、「修行」が必要なことって多いと思うのですが、それを嫌う空気も感じます。
つらい修行は押し付けたくないけど、どうせやるなら楽しまないと損じゃないですか。
楽しむためには、その道を極めていかないと楽しめないですよ?ってメッセージを込めたつもりです。

二つ目は、医療と経済という、やや固い印象のセッションでした。
形成外科位の待遇を改善する(簡単に言えば、給料を上げるってことですね)ためには保険診療では無理があり(だって給料を増やすだけのお金は、病院にはありませんから)、やはり自由診療を増やすしかないのではないか?と思っているので、正直に話してきました。
ただ、極端なことをすると、患者さんのための医療ではなく、自分の給料を上げるための医療になる危険性があるので注意して進めないといけない!
ここは大事なところですので強調してきました。

三つ目は、乳房の組織拡張器を筋肉で包むべきか?というかなり専門的な内容を、ディベートという形で行い、聴衆がスマホで勝者を投票するという、主催者側の意欲的なセッション。
これは「包む必要がない」と主張した我々のチームが勝利し、賞状を頂戴しました。賞状はもちろん、クスッと笑かすための趣向でしたが、地味に嬉しかったです(笑

最後は、壇上に6組12名の形成外科医が上がり、乳房再建について、いろいろな患者さんの写真を見て、治療方針をその場で考えるというセッション。
回答はiPadで入力すると、スクリーンに大写しになります。
クイズダービーに出場している気分を味わえました。

楽しい3日間で、非常に勉強になりました。

文責:神戸大学病院美容外科診療科長 原岡剛一

 

神戸大学大学院美容外科フェイスブックアイコン神戸大学病院美容外科ツイッター
Page Top