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 大学病院ではたらく美容外科医のコラム 


学生講義

神戸大学美容外科では、神戸大学ではもちろん、大阪市立大学でも学生さんへの講義を担当しています。もちろん内容は美容外科についてです。

日本の医療を背負っていただかないといけない、前途洋々たる学生さんに、美容外科について何をどう伝えれば良いのか?という問いへの解答はとても悩ましいものです。
もちろん医師の国家試験に、美容外科からの出題なんてありません。ある訳ないんです。
とは言うものの、せっかく貴重な時間を費やしてもらうのですから、何かは持って帰ってもらわないと、私にとっても、学生さんにとっても時間の無駄です。

そして、悩んで作った資料の冒頭は、以下のようなものにしました。 日本美容外科学会が2018年に行った美容外科の実態調査の結果を示して、ちょっとだけ語らせてもらいます。持ち時間は1時間なので長くしないと持ちません。



「皆さんは美容外科にどのような考えをお持ちですか?
嫌いな方もおられるでしょう。もしかしたら嫌悪感すら持っておられる方もおられるかもしれませんね。
でも、それくらいで丁度良いんです。
医師として貴重な人材である皆さんが、大量に美容外科に流れるのは、国家にとって不幸です。
『病気や怪我で苦しんでいる患者さんを治す』医療に情熱を持ってください。

ですが、2017年にどれだけの患者さんが美容外科の手術を受けられたかご存知ですか?
日本美容外科学会の調査で判明しただけでも、30万人弱もの患者さんが美容外科の手術を受けておられるのです。
どうですか?多いと思いましたか?少ないと思いましたか?数字だけを見てもピンと来ないかもしれませんね。
これは2017年に癌で亡くなった患者さんの数とほぼ同じです。先生方が美容外科のことを好きか嫌いかにかかわらず、美容外科は市民権を得ています。
先生方が診察される患者さんも、美容外科で手術を受けた後かもしれません。

美容外科の講義を受ける機会は非常に稀です。
せっかくなので、正しい美容外科の知識を1つでも持って帰ってください。
そして将来…もし先生方の患者さんが美容外科手術の悪い結果で困っておられたら、「自業自得だ」とか「美容の手術なんて受けるからだよ」なんて突き放すのではなく、信頼できる美容外科医に紹介してあげてください。
それだけではありません。先生方の患者さんが、闘病生活で疲れた容貌となり、沈んでおられたら、美容外科の治療で元気になることができることを理解してあげてください。

それは、この講義だけではなく、神戸大学で私たちが美容外科診療を行う目的でもあるのです。 では始めましょう!

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