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 大学病院ではたらく美容外科医のコラム 


医療ツーリズム

医療ツーリズムって耳にしたことはありますか?
近年関西でも、街で中国や韓国からの旅行客の方をお見かけするのが当たり前になりましたよね。
そんな国境を超えた交流が盛んになっている今、居住国とは異なる国や地域を訪ねて医療サービス(診断や治療など)を受けることも盛んになっていますが、それが医療ツーリズムです(一部Wikipediaより引用しています)。

美容外科は医療ツーリズムが比較的早い段階で盛んになった領域だと思います。「美容大国」と称されるお隣の国、韓国にグルメ旅行ついでに美容外科手術を受けて来られるのも医療ツーリズムなんですね。
ではそれはオススメですか?と聞かれると、困ってしまいます。
なぜなら美容外科手術にも、理想と思う結果が得られない可能性は十分にあるからです。
感染(傷口が化膿してしまうこと)を起こして、大変な状態になってしうこともあるのですが、そのお世話は誰がするのでしょうか?


神戸大学美容外科にはそのような方もたくさん来院されます。
例えば鼻の手術を受けて、腫れ上がった患者さんが来られても、どのような手術が行われたのか?どのような材料が使われたのか?がわからないことには、治療方針を決めることも難しいのです。
百歩譲って国内のクリニックであれば対応もできることもあるのですが、海外となると非常に難しいのが現実です。
もっと具体的に言えば、術後早期にトラブルが生じた場合には、担当したクリニックの負担で治療ができることが多いです。が、海外のクリニックで治療を受けた場合、そのような対応はしてもらえないことが多いと思います。
もちろん日本の健康保険は利用できませんので、百万円単位の多額な費用が発生することも考えられます。

海外で手術を検討される場合には、そのようなリスクを十分に考えた上で、完全な自己責任で受けられるということをご理解くださいね。

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