CMXリトリート「若手道場」
令和5年10月6日(金)~10月7日(土) 淡路夢舞台国際会議場

メディカルトランスフォーメーション研究センター(CMX)・リトリート「若手道場」は、令和5年10月6日と7日の2日間にわたり、古屋敷智之オーガナイザーのもと、若手教員中心の実行委員会の運営により実施された。「若手道場」は平成30年度に前身の「シグナル伝達医学研究展開センター(CSMI)・リトリート」として始まり、今回で6回目の開催となった。このリトリートは、当センターに所属する若手研究者を中心に、発表、交流、相互理解を深める場を提供することで、研究者間の連携を強化し、新たな共同研究の創出や組織の活性化を目的としている。
昨年度に引き続き、今年度も対面で開催され、総勢68名と過去最大の参加者数を記録した。 今年度は「ゆとり」をテーマに掲げ、その一環として1日目にエクスカーションの時間を設けた。夢舞台ガイドツアーや植物園ツアーに参加したりテニスをするなど自由な時間を過ごすことで、 研究室の垣根を超えた自然な交流が育まれた。

特別講演には、名古屋大学大学院医学系研究科神経情報薬理学講座の深田正紀教授と、大阪大学大学院医学系研究科・生命機能研究科免疫細胞生物学教室の石井優教授をお招きした。 深田正紀先生には「シナプスの制御機構とシナプス疾患の病態機構」という演題で、シナプス伝達や可塑性を担うシナプス蛋白質PSD-95の調節機構から、 その破綻により生じる脳病態機構まで幅広くお話しいただいた。石井優先生には「生体イメージングによる免疫炎症動態の解明:新たな病原性細胞の発見」という演題で、 生体イメージングを駆使した関節リウマチや肝臓の炎症における新たな免疫細胞動態の発見についてお話しいただいた。特別講演は大学院講義とすることで、 現地参加ができない大学院生も参加できるように配慮した。


参加した大学院生全員が口頭発表、ポスター発表、フラッシュトークいずれかの形式で発表を行うことで、大学院生が主体的に関与し議論できる機会が持てるよう心がけた。 ポスター発表は夕食と同じ会場で行い、その後もフランクな話ができる場として同会場で情報交換会を設けた。 本会では9演題の口頭発表と18演題のポスター発表が行われた。すべての発表のクオリティが非常に高く、各演者が十分に準備してきたことが伺えた。 優秀プレゼンテーション賞を設け、口頭発表から1名、ポスター発表から3名を選出した。加えて本会では、共同研究への発展を目指し、「ラボ紹介」として各研究室から6名の教員が研究テーマや実験機器・技術の紹介を行った。


最後にセンター長の内匠透教授より、多分野の若手研究者が一同に会し、交流を深めることができたことは有意義であったとの総評を頂き、好評のうちに閉幕した。
令和5年度若手道場実行委員長 篠原 亮太
実行委員長 薬理学分野 講師 篠原 亮太
実行委員 臨床ウイルス学分野 特命准教授 有井 潤
神経分化・再生分野 助教 伊藤 圭祐
生体構造解剖学分野 助教 今崎 剛
循環器内科学分野 医学研究員 江本 拓央
細胞生理学分野 特命助教 内藤 元彦