研究について

1. 産学官連携プロジェクト

研究テーマ 概要
高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施に向けた要支援・要介護リスク個別予測モデルの開発
(兵庫県・神戸市健康局・日立製作所との連携プロジェクト)
神戸市健康局から提供を受けた65才以上の市民38万人の医療レセプト、介護レセプト、健診情報、介護認定調査票等の情報を個人ベースで10年間分連結した超多項目ビッグデータを「解析根拠を説明できる」最先端AIを活用して解析し、高齢者の要介護リスクを一人ひとり個別に導出する“要介護リスク個別予測モデル”の開発を進めています。本研究により、従来の属人的な経験則に依存した介護リスク評価から、科学的な根拠に基づく効率的な介護リスク予測へのパラダイムシフトが実現し、介護のデジタルトランスフォーメーション(DX)が進むことが期待されます。
がんケアPHR基盤の開発
(兵庫県・BIPROGY・シミックとの連携プロジェクト)
がん患者と医師とのコミュニケーションを大幅に効率化するがん治療支援データ連携システムを開発し、神戸大学医学部附属病院、国際がん医療・研究センター、神戸低侵襲がん医療センターにおいて有用性検証を目的とした臨床研究を進めています。本研究により、がん医療の高度化と患者QOLの維持・向上がもたらされることが期待されます。
ICTを基盤としたがん患者の食事・栄養指導システムの開発
(兵庫県との連携プロジェクト)
神戸大学附属病院管理栄養部との連携により、がん医療上の重要課題である患者の食事・栄養指導のDXを目的として、ICTを基盤としたデータ連携とAIを活用した管理栄養士用「食・栄養指導システム」の開発を進めています。本研究では、フードテック企業による配食サービスとの連携も目指しており、管理栄養士の業務効率化とがん治療における食関連の問題の解決が期待されます。
臨床研究における電子お薬手帳と電子患者日誌の活用による患者情報収集
(厚生労働科学研究費)
神戸大学医学研究科呼吸器内科学分野及び医薬基盤・健康・栄養研究所との連携プロジェクト「非小細胞肺がん患者の免疫関連有害事象を予測するバイオマーカーの探索」において、電子お薬手帳と電子患者日誌の活用による患者情報収集を担当しています。本取り組みでは、従来手間と時間が掛かっていた調剤情報や有害事象等の患者情報の収集を正確かつ効率的に行うことを目指しています。

2. 神戸リサーチコンプレックス協議会連携プロジェクト

研究テーマ 概要
健康増進・疾患発症予防のための未病評価指標の開発
(理化学研究所との連携プロジェクト)
文部科学省・JSTリサーチコンプレックス事業「個別健康最大化のための健康指標開発研究」(2015~2020)により収集された3,971名の健康計測データを基盤として、理化学研究所と共同研究を行っています。自律神経機能等の生理データ、 生活質問票などの主観データ、血液などの生化学データから、健康増進・疾患発症予防に資する未病評価指標を探索的に検討しています。

3. AMED生命科学・創薬研究支援基盤事業

研究テーマ 概要
企業ノウハウとアカデミア支援経験に基づく創薬リード創製支援
(分担研究)
東京大学創薬機構・構造展開ユニットとの連携により、アカデミア創薬における低・中分子化合物の構造展開と代謝・薬物動態・物性評価支援のプロジェクトマネジメントを担当しています。