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若手育成プロジェクト

神戸スプリングセミナーテルモプラネックス 2022年7月23日

2022年7月23日 テルモメディカルプラネックスにて若手医師・MEの為の手術トレーニングが開催されました。

獣医さんによる麻酔管理のもと拍動下ブタ心臓に対する冠動脈バイパス手術技能指導、人工心肺操作に至るまでより実践的なトレーニングを施行しました。大変充実した一日となりました。

神戸スプリングセミナーテルモプラネックスに参加して

2022年7月23日、私はテルモ株式会社の皆様にご協力いただきまして豚の心臓を使用した冠動脈吻合トレーニングをさせていただきました。

普段足立ち、前立ちばかりの自分にとっては岡田先生、山田先生、中桐先生のような各病院の最前線で執刀されている先生方にご教授いただける貴重な機会でとても楽しみにしていたイベントでした。

実際は予想をはるかに超える充実度でした。
冠動脈吻合ははっきり言って大変で、なんで冠動脈からこんなに出血するのかと言うほどの出血で全く吻合部位が見えませんでしたが、中桐先生の丁寧なアシストと阪口先生の絶妙なブローイングでなんとか吻合することができ、血流を確認できた時は大きな達成感がありました。

今回の研修は現在の自分の臨床でも大変役に立っております。
この度は貴重な機会をいただき、渡辺さんをはじめとするテルモの皆さん、また岡田先生、山田先生、中桐先生誠にありがとうございました。

神戸大学
心臓血管外科 岡田 翼

神戸スプリングセミナーテルモプラネックスに参加して

研修医1年目の3月にローテートした心臓血管外科での研修を機に、進路の候補に心外が入るようになりました。たくさんやりたいことがあってどこに進もうか悩みましたが、頭で考えるというよりは直感で、心外に進みたいなと思い、ようやく進路が決まりました。

私が悩んでいた時期に、上司の先生から声をかけていただき、今回のウェットラボに急遽割り込みで参加させていただくことになりました。参加することを許可していただいた岡田教授、テルモの皆様、一緒に手術をさせていただいた先生方、ありがとうございました。

参加させてもらえることが決まってから、医局の机で初めて血管吻合の練習を始めました。動画を見て、見よう見まねで練習し、いざ参加したものの、実際にブタを前にして、出血したり心臓が拍動しているのを見て、自分がどうやって練習してきていたのか、次はどうやって針を持ったらいいのかすら忘れてしまい、大混乱・大パニックでした。そんな中でも次の一手を示し、私がやりやすいように術野を展開してくださる先生方のおかげで、無事に血管がつながりました。手術をさせてもらった生後5か月のブタはVFになっていたけれど、獣医の麻酔科の先生のおかげで心拍が再開した瞬間、とても嬉しい気持ちになりました。

今の研修病院には、心外の専攻医はいないので、今回、専攻医の先生方にお会いすることができたことは、私にとってすごく励みになりました。ただただかっこよくて頼もしい姿を見て、数年後、こんなふうになりたいなという近い未来の自分の目標が出来ました。

私のレベルで感じられたこと・学べたことは、他の先生方と比べたらごくわずかだったと思いますが、今の私にはとても大きな発見・学びだらけでした。今度、こういう機会をもし与えてもらった時には、もっとレベルアップしてもっとたくさんのことを吸収できたらいいなと思います。今回持ち帰った課題を自分の宿題として、医局の机でコツコツと練習します。そして、技はもちろんのこと、頭に関しても会話についていけるようになりたいなと思いました。勉強したいこと、やりたいことが山積みで、しばらくは忙しくなりそうです。

コロナが流行してから医者になったので、はじめての移動を伴う研修で、はじめての会社の方に手配していただく旅でした。随分前から手配をしてくださり、本当に細やかなスケジューリングを立ててくださるテルモの方々とのやり取りを通して、細やかで気遣いあふれた仕事ぶりを感じ、そういう仕事のしかたができる社会人になっていきたいなと思いました。また、Webとは違って、先生方と同じ空気を吸って、目の前で見ることができて、Webだと恥ずかしくて聞けないようなしょうもない質問にも答えていただくことが出来ました。やっぱり、“百聞は一見に如かず”でした。

ブタさんの心臓が、いつか今にも死んでしまいそうな患者さんの心臓に変わる日を目指して、日々精進します。この度は、貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。

北播磨総合医療センター
初期研修医2年目 平野 園子

神戸スプリングセミナーテルモプラネックスに参加して

この度は貴重な実験動物に、人工心肺を使用した心臓血管手術の実習の機会を与えていただきありがとうございました。

わずか一日ではありましたが、まだまだ人間の患者に対する人工心肺操作に至っていない私にとって、実際に生きた対象に対して人工心肺を操作するということは、非常に貴重な体験となりました。人工心肺のみならず、自作されたというECMOのシミュレーション回路を用いて、ミキシングゾーンでの流体の状態や脱血不良時の血管内壁の状態を再現していただき、想像に及んでいなかったことを観察することもできました。

今回の経験は、私にとって得難いものとなったことはもちろん、人工心肺業務に携わる臨床工学技士として、この経験を活かして視野を広げて望み、より一層研鑽していきたいと存じます。

この度は、貴重な機会の提供ならびにご指導いただき、ありがとうございました。

神戸大学医学部付属病院
臨床工学部 水上 一也