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皆様こんにちは。今回もベルギーでの生活について報告させて頂きます。ヨーロッパでの2度目の夏は、昨年と比較すると雨の日が多く、暑い日が少なかったです。7月には小児科専攻医時代の同期と先輩が日本の食材などを沢山持ってベルギーに遊びに来てくれました。昔からの知り合いとのベルギー観光は新鮮で、とても楽しく過ごさせてもらいました。持ってきてもらった日本食材を励みに冬を乗り切ろうと思います。 今回は海外で生活するにおいて重要な医療事情(主に小児関連)に関して、知り得た範囲でご報告しようと思います。私の息子はもうすぐ2歳になりますが、自宅保育ということもあり、大した病気にはかかっておらず、まだ現地の病院を一度も受診していません。移住してから2~3回38℃を超える高熱が出たのですが、ベルギーではパラセタモール(アセトアミノフェン)坐薬(写真1)を薬局で購入することができ(処方箋必要なし)、適宜使用して乗り切りました。 ベルギーの医療体制に関してですが、ベルギーには一般医(General Practice:GP)と専門医がおり、緊急でなければ、まず近くのGPを受診し、必要であれば専門医に紹介してもらうステムです。私自身が一度体調を崩し、偶然住んでいるアパートの隣にGPを見つけたため、受診しました。時間予約をして受診すると、個室で時間通りに診察をしてくれて、採血も同じ部屋で担当医がしてくれ対応はかなり丁寧でした。予約が必須という点で、GPに関しても、日本と比較すると受診のハードルが少し高いですが、専門医にはGPからの紹介が必要かつ予約が取れても数か月先、ということもよくあるようで、受診のハードルがかなり高いです。緊急の場合は、救急外来を受診することもできますし、24時間対応可能な往診サービスもあります(まだ利用したことはないですが..)。 乳幼児期の予防接種に関しても、息子にも関係するので調べましたが、日本とはワクチンの種類や接種時期が異なる点が何点かありました(写真2を参照)。異なる点としては、ベルギーでは6種混合(ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ・B型肝炎・Hib)が採用されており、生後2か月から1か月おきに3回と生後15か月で1回接種する点や、髄膜炎菌(A,C,W135,Y)に対するワクチン接種が生後15か月で推奨されている点、また日本では定期接種に含まれるBCGと水痘ワクチンが全員には推奨されていないという点でした。私の息子は渡航前と一時帰国時にほとんどの予防接種を済ませることができたため、あまり困りませんでしたが、髄膜炎菌の予防接種のみこちらで接種することにしました。 今回はここまでです。次回も宜しくお願い致します。 (写真2)ベルギーのワロン地域(フランス語圏)の予防接種スケジュール。緑のチェックの予防接種が全員に推奨されておりかつ無料で接種できるワクチン。 <<< 戻る |
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皆様こんにちは。ご報告が大変遅くなってしまいました。ヨーロッパの冬は、“日が短く、天気が悪い”と聞いてはいましたが、実際に曇りもしくは雨の日が多く、出掛けるのが億劫に思える日も多かったです。たまにある天気が良い日は、用事がなくても息子を連れて散歩に出て、太陽の光を浴びるようにして過ごしていました。3月末からサマータイムとなり、日照時間も伸びてきて、春の訪れを感じています。最近は、天気の良い日も増えてきており、歩けるようになった1歳の息子と一緒に公園に行ける日が増えてきました。遊具のある遊び場とピクニックのできる芝生がある公園がメトロで行ける範囲にあるので、天気が良ければ、色々な公園に行ってみています(写真)。 話は変わりますが、今回は、今後ベルギーに留学される方の参考になるかと思い、ベルギーVISA取得に際して苦労した点をご報告したいと思います。まず初めに、2023年3月(我々の渡欧予定が2023年5月)に、ベルギーVISAに突然変更があり、取得予定だったReseacher(いわゆる研究者用VISA)が就労VISAに含まれることになりました。そのため、以前は東京の在日ベルギー大使館で手続きが可能だったところが、留学先の施設からベルギーの移民局に申請してもらうことが必要になりました。留学先も初めての対応で、誰がどのように申請するかが決まるのに時間がかかり、スムーズに申請に至れませんでした。また、VISA申請の必要書類の種類が多い(12種類)のに加えて、必要書類の一部(無犯罪証明書、健康診断書、戸籍謄本)は有効期限付きでした。早めに書類を集めていたため、申請時に期限が切れ、書類の再取得が必要になり、手間とお金が2倍かかってしまいました。特に、健康診断はベルギー大使館の指定の機関でしか受けられず、予約や受診にも苦労しましたが、苦労して取得した健康診断書が無駄になってしまいました。それ以外にも、書類の一部はアポスティーユ(外務省による公式書類であることの証明)に加えオランダ翻訳が必要であったり、無犯罪証明書は申請のためにスキャンする必要がありましたが、自分で開封すると無効となるため、大使館に郵送し、コピーしてもらい送り返してもらう必要がある、など書類ひとつひとつに煩雑な手続きが必要でした。最終的に、在日ベルギー大使館に集めた書類を持っていく必要がありますが、在日ベルギー大使館の予約が取りにくいうえに、東京にあり、関西圏在住の我々には不利な状況でした(書類不備があると一巻の終わり)。VISA申請に手間取ることは、海外留学でよくあることだとは聞いていましたが、一時は本当にVISAが下りる日が来るのか、不安に思いながら過ごしました。煩雑すぎる書類集め、手続きを乗り越え、VISAが無事下りた日のことは今でも忘れられません。 今回はここまでです。次回も宜しくお願い致します。 (右)公園内に遊び場(写真奥)と芝生があります。 <<< 戻る |
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皆様こんにちは。こちらに来て早くも5か月が経ちました。8月はビザ手続きのため日本に一時帰国しており、9月初旬にベルギーに戻りました(ビザ申請に関しては色々苦労したため、また次回ご報告したいと思います)。10月以降のベルギーは連日、曇り・雨で、“ヨーロッパの冬”らしい天気になってきました。日照時間が短いためビタミンDの内服が推奨されています。薬局に行くと色々な種類のビタミンDが販売されており、子供用としてシロップだけでなく、チュアブル錠やグミタイプもあり、驚きました。 話は変わりますが、今回はベルギーでの“食“について書きたいと思います。こちらに来る前は、ベルギーといえばチョコレート、ワッフル、ビールというイメージでした。実際に、街中にはチョコレート専門店、ワッフル専門店が多数ありますし、ビールに関してはスーパーに数えきれない種類のビールが陳列されています。チョコレートに関しては、19世紀からチョコレート製造が盛んになったようで、カカオの生産地であるコンゴを含むアフリカの一部を植民地として所有していたことが背景にあるようです。 また、ベルギーは美食の国として知られ、ベルギーの郷土料理では「ムール貝のワイン蒸し」や「ビールで煮込んだ牛肉のシチュー」、「小エビのコロッケ」などが有名です。ムール貝は特に見た目が苦手でしたが、実際に食べてみると、とても食べやすく美味しかったです(写真左)。ただ、物価高と円安の影響で、外食をすると日本の2~3倍かかるため、気軽に外食ができないのが現状で、普段は自宅で作ることがほとんどです。 自宅での食事は、米とだし、しょうゆなどを使った日本食を作ることが多いです。幸いベルギーには駐在の日本人が多く住んでいるため、日本食材店がブリュッセル市内に数店舗あり、私たちは“田川”という日本食材店をよく利用しています。米や各種調味料、日本のお菓子、日本酒など日本のコンビニエンスストアに置いてありそうなものを買うことができます。ただし、価格は日本の2-3倍で、例えば、しょうゆが7€(約1100円)、カレールーが5€(約800円)、といった具合で高いです。米は「あきたこまち(5kgで31€)」や「こしひかり(5kgで40€)」も売っていますが、田川オリジナル米の「田川(写真右)」(イタリア産日本米)がリーズナブル(5kg15€)で味も美味しいため、毎日「田川」を日本から持ってきた炊飯器で炊いて食べています。最低限のものは日本食材店で買い、それ以外は、現地のスーパーやマルシェで買い物をしています。 スーパーやマルシェでの買い物には、最近ようやく慣れてきましたが、慣れるまでは苦労しました。こちらのスーパーで、最初戸惑ったのは、英語表記がなくフランス語、オランダ語表記のみであることや、広すぎてどこに何が売っているか見つけるのに時間がかかる、野菜が量り売りのものがある(自分で量って値段を確定する必要があります)、などでした。この中でも、語学の壁は大きく、こちらに来てからフランス語の勉強を開始しました。 今回は、ここまでです。ヨーロッパの長い暗い冬を健康に乗り切ることを目標に頑張ろうと思います。 (右)日本食材店“田川”で購入した「田川オリジナル米」「料理酒」「本みりん」 <<< 戻る |
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皆様こんにちは。日本は暑い日が続いているようですが、いかがお過ごしでしょうか。ブリュッセルに移住して、約2か月半になります。こちらに来てしばらくはアパートメントホテルで生活し、その後郊外の家具付きアパートに引っ越しました。引っ越し後、平日日中息子の世話と家事を1人でこなす生活にようやく慣れてきたところです。 初めに、簡単なベルギーの紹介ですが、ベルギーはオランダ、フランス、ドイツに接し、面積は四国と九州の中間、人口は東京都よりもやや少ない約1,140万人と比較的小さな国です。今回住むこととなった首都のブリュッセルは、多言語・多民族の人々が生活しており、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)の本部が置かれています。ブリュッセルの中心には歴史的建造物に囲まれた石畳の広場で、世界遺産でもあるグラン・プラスがあり、観光の拠点となっています(写真左)。ベルギーには、日本人が6000人前後と多く住んでおり、街中でもよく日本人を見かけます。 こちらに来て驚いたことは、物価高(スターバックスラテが€4.8、日本の約1.5倍)、円安(1ユーロ155.7円)、言語(公用語がフランス語・オランダ語・ドイツ語の3種類)、日が長い(日没時間が最も遅くて22時)など色々ありますが、今後またご紹介させていただきます。 今回は、渡航に際して一番大変だった赤ちゃん連れの長時間フライトについて、書きたいと思います。コロナ禍で長期間休止していたブリュッセル国際空港へのANAの直行便が、幸い今年4月から運航を再開したため、利用しました。また、バシネット(機内ベビーベッド、10kgまで利用可)を取り付けられる座席を予約しました(写真右)。フライト中大変だったのは、離着陸時、気圧の変化に違和感を感じたのか、泣いてうまく授乳ができなかったこと、残念ながらバシネットではほとんど寝てくれず、フライトの13時間抱っこし続けたことでした。そんな中、ANAのCAさんは親切で色々助けて頂き、無事到着することができました。到着後、ほっとして気が緩み、預けていたベビーカーを回収し忘れるというハプニングはありましたが、ANAからすぐに連絡があり空港出口まで届けて頂き、事なきを得ました。 それでは、今後定期的にブリュッセルでの生活について、ご報告できればと思います。宜しくお願い致します。 (右)バシネットの写真です。息子はほとんど寝てくれず荷物置きとして利用していました。 <<< 戻る |