Q. 舌や顎を切除すると、食事や会話などができなくなりますか?
A.舌の早期癌では舌部分切除が行われますが、嚥下障害(飲み込む)・咀嚼障害(噛む)・構音障害(話す)などの後遺症はほとんど生じません。進展癌で舌を半分程度切除するときには以前はこれらの障害が頻発しましたが、最近では再建手術の進歩により、日常生活が支障なく送れる程度に後遺症を軽減させることが可能になりました。舌亜全摘や全摘手術ではこれらに加えて嚥下改善手術や術後のリハビリを行っており、後遺症の軽減に努めています。また、歯や顎を切除する場合も、必要に応じて骨移植や広範囲顎骨支持型装置(がんの方などに行える保険治療のインプラント)を行うことにより、咀嚼障害を最小限にするような工夫をしています。※ 嚥下改善手術や嚥下評価、リハビリテーションは耳鼻咽喉・頭頸部外科、リハビリテーション科、再建手術は形成外科、周術期管理(手術前後の全身の管理)は麻酔科、各内科の協力のもと行っています。