対象者

医学研究科医科学専攻大学院生(博士課程)

修業年限(期間)

4年

養成すべき人材像

  • 固形がんあるいは/および造血器腫瘍に対するがん個別化薬物治療を推進し、他部門や多職種と連携し新規治療薬や診断薬を開発するための個別化医療の臨床試験を立案・企画・遂行できる人材。
  • 臨床研究中核拠点病院やがんゲノム医療拠点病院と連携しがん個別化医療を推進し、地域でのがん個別化医療を実践できる人材。
  • トランスレーショナル研究を推進できる人材を育成する。

修了要件・履修方法

専門科目24単位、共通科目6単位、合計30単位を履修し、博士論文を提出し、学位審査に合格すること。

履修科目等

【専門科目】24単位

○専攻する分野(腫瘍・血液内科学)の授業科目

  • 腫瘍・血液内科学特別研究Ⅰ(6単位)
  • 腫瘍・血液内科学特別研究Ⅱ(4単位)
  • 腫瘍・血液内科学演習(3単位)
  • 腫瘍・血液内科学臨床実習(2単位)

○他の分野の授業科目(特別研究Ⅱ及び臨床実習を除く)から9単位

【共通科目】6単位

腫瘍学Ⅰ基盤講義(医療現場・学際領域)(必修)(2単位)

腫瘍学Ⅱ横断講義(予防・研究開発)(必修)(2単位)

次世代がんプロフェッショナル養成特論(必修)(1単位)

○医学研究先端講義(1単位)

○その他大学院特別講義から1単位

教育内容の特色等(新規性・独創性等)

  • 主な基盤とする腫瘍・血液内科は固形がん、造血器悪性腫瘍を問わずすべてのがんの薬物治療を実施し新既治療の開発研究を行っている点が特色であり、これと他部門が協力しがん個別化医療を開発する臨床試験、トランスレーショナル研究を推進できる人材を育成する。
  • 神戸大学医学部附属病院は臨床研究中核拠点病院でもありがんゲノム医療拠点病院でもあるため、個別化医療のための臨床研究が可能な環境にある。臨床ゲノム診療・研究センターにおいて腫瘍・血液内科が中心となりがんゲノムパネル検査等を実施しており、診療・新規薬剤の開発研究を体系的に教育することが可能である。
  • 神戸大学医学部附属病院と関連病院との地域連携によるがん個別化医療開発を支援・推進する方法を修得し、地域でのがん個別化医療を開発・実践できる人材を養成する。
  • 免疫チェックポイント阻害薬の臨床開発・トレンスレーショナル研究の実績を活かして、個別化がん免疫治療を開発できる人材を養成する。

指導体制

  • 神戸大学医学部附属病院は臨床研究中核病院かつがんゲノム医療拠点病院であり、がんゲノムパネル検査に基づく個別化医療の臨床試験を推進する体制は整備されている。
  • 基盤とする腫瘍・血液内科にはFirst-in-humanを始めとする国際がん臨床試験の責任医師を務めている教員が複数在籍し、最先端の薬物療法の開発研究を実施・指導する体制は整っている。
  • 臨床研究中核拠点病院である神戸大学医学部附属病院には臨床研究推進センターを中心に臨床試験の教育指導体制は構築されている。
  • がんゲノムパネル検査を実施するにあたり病理学・基礎医学と臨床医学の教員の協力体制は確立しており、これを基盤にしてがん基礎医学と臨床医学を包括した指導を行う。未発症者の対応経験が豊富な臨床遺伝専門医もがんゲノムパネル検査医療に参加しており、遺伝性腫瘍に関する教育体制もある。
  • がんゲノムパネル検査を中心として個別化医療を多職種連携で実施しており、これをチームの一員として実習させる。
  • 新規免疫チェックポイント阻害薬の臨床開発を実施し、また承認後の免疫チェックポイント阻害薬医療を個別化するためのトランスレーショナル研究を実施しており、指導体制は確立している。
  • 抗悪性腫瘍薬の臨床楽理学の専門家にる薬理学的知見に基づいた個別化がん薬物療法を教育する体制はすでに構築している。
  • がん薬物治療や腫瘍循環器学などがんおよびがん治療の合併症や、小児がんサバイバーの移行期医療に関する講演会等を実施した実績があり、これに対応できる人材を養成する。
  • 抗悪性腫瘍薬の臨床試験を実施し多くの教育活動を行っている日本臨床腫瘍研究グループ、西日本がん研究機構、日本臨床腫瘍学会などとの太いパイプを活かし、これらが提供するワークショップやセミナー等に積極的医参加させることにより、抗悪性腫瘍薬臨床試験の立案・企画能力を錬成する。

教育プログラム・コース修了者のキャリアパス構想

固形がん・造血器腫瘍に対する個別化医療を推進・開発できる人材として、がんゲノム医療拠点・連携病院等でがんゲノム医療に基づく個別化医療を推進するとともに、臨床研究中核病院としての神戸大学医学部附属病院において、分子標的標的薬やコンパニオン診断薬、新規免疫療法等の新たな治療法開発を担う。

受入開始時期

令和6年4月

受入目標人数

R5年度 R6年度 R7年度 R8年度 R9年度 R10年度
0 2 2 2 2 2 10