対象者

医学研究科医科学専攻大学院生(博士課程)

修業年限(期間)

4年

養成すべき人材像

疼痛などの苦痛症状の緩和に必要な専門治療(放射線治療、神経ブロック、IVRなど)の適応を適切に判断でき、地域における他職種・他分野と連携しながら、診断期から終末期およびサバイバー期にわたりがん患者の苦痛・ニードに地域全体として集学的に対応できる地域緩和ケアシステムの中核を担う人材を育成する。

修了要件・履修方法

専門科目24単位、共通科目6単位、合計30単位を履修し、博士論文を提出し、学位審査に合格すること。

履修科目等

【専門科目】24単位

○専攻する分野(先端緩和医療学)の授業科目

  • 先端緩和医療学特別研究Ⅰ(6単位)
  • 先端緩和医療学特別研究Ⅱ(4単位)
  • 先端緩和医療学演習(3単位)
  • 先端緩和医療学臨床実習(2単位)

○他の分野の授業科目(特別研究Ⅱ及び臨床実習を除く)から9単位

【共通科目】6単位

腫瘍学Ⅰ基盤講義(医療現場・学際領域)(必修)(2単位)

腫瘍学Ⅱ横断講義(予防・研究開発)(必修)(2単位)

次世代がんプロフェッショナル養成特論(必修)(1単位)

○医学研究先端講義(1単位)

○その他大学院特別講義から1単位

教育内容の特色等(新規性・独創性等)

緩和ケア病棟、緩和ケアコンサルテーション、在宅緩和ケア、すべてのセッティングでの臨床実践を通じて、専門的緩和医療を学習する。その中で、定期的に行う骨転移カンファレンス(整形外科、放射線腫瘍科、IVRと協働)やペインクリニックカンファレンス(麻酔科と協働)などを通じて、多様な症状緩和治療法に関する知識を得て適応判断する能力を身に着ける。また、緩和ケアコンサルテーションでは、診断・治療期のがん患者はもちろん、がんサバイバーのフォローも行い、疾患の時期によらずすべてのライフステージのがん患者へ対応を経験できる。さらに、地域における各種のセッティングを経験することにより、院内外の多職種とチーム医療を実践し、放射線治療や神経ブロックなどの高度専門的症状緩和治療の地域におけるリソースを含めた地域緩和ケアネットワーク構築のイニシアティブを取れる人材を育成する。

指導体制

大学院の4年間で、緩和ケア病棟での入院診療、緩和ケアコンサルテーション(緩和ケア外来含む)、在宅緩和ケアを担い、診断・治療期から終末期、そしてサバイバーに至るすべてのライフステージのがん患者を対象に多職種協働・地域連携を重視するチーム医療を行う能力を、医学部附属病院、協力病院緩和ケア病棟・診療所における実習を通して修得する。各研修施設では日本緩和医療学会緩和医療専門医が指導にあたり緩和医療専門医を取得する。同時に、緩和医療に関する臨床研究を行い博士号を取得できるよう指導を行う。

教育プログラム・コース修了者のキャリアパス構想

緩和医療の専門的知識・技術に基づく臨床実践を行い、地域における緩和ケアネットワーク構築の中心的役割を担う。また、臨床研究を通じて、がん患者の生活の質向上に寄与する苦痛緩和治療の開発や教育指導による地域における緩和医療の啓発や次世代の緩和医療を担う人材育成を通じて、緩和医療の普及や医療・福祉の発展に寄与することが期待される。

受入開始時期

令和6年4月

受入目標人数

R5年度 R6年度 R7年度 R8年度 R9年度 R10年度
0 2 2 2 2 2 10