神戸大学 大学院 医学研究科 生理学・細胞生物学講座
疾患モデル動物病態生理学分野

(2012年4月1日 開設)
分野長: 塩見 雅志 (戦略的准教授)



現在の研究テーマ

1.急性冠症候群のモデル動物の開発
    急性冠症候群は、冠動脈病変の破綻(動脈硬化病変の破裂/傷害による血栓の形成)による急性心筋梗塞、不安定狭心症、心突然死の総称である。 WHHLMIウサギでは、冠動脈に大きな脂質コアと菲薄化した線維性被膜を特徴とする不安定病変が発生するが、冠動脈病変の破綻は認められない。このことは、冠動脈病変が破綻するためには動脈硬化の不安定化だけでは不十分であり、不安定冠動脈病変に物理的な力が加わることが必要であることを示唆している。 WHHLMIウサギを改良して冠動脈病変が破綻する疾患モデル動物を開発することにより、急性冠症候群の発症機序の解明、発症予防、治療法の開発に貢献できる。

2.急性冠症候群発症に関係する血清マーカーの探索
   急性冠症候群を発症する前に、検診で血清マーカーの測定により危険因子を確認できれば急性冠症候群の発症予防にきわめて有効である。WHHLMIウサギでは24月齢で心筋梗塞の累積発症率が70%になることから、メタボローム解析およびプロテオーム解析などを若齢時から定期的に実施し、冠動脈病変の不安定化と関連する項目を探索する。

3.Matrix metalloproteinases (MMPs)が冠動脈病変の不安定化に及ぼす影響に及ぼす影響の解析
MMPsは動脈硬化病変の不安定化に強く関係すると言われているが、WHHLMIウサギの冠動脈病変の解析からは、MMPsは動脈硬化にさまざまな影響を及ぼすことが示唆されている。 動脈硬化病変の発生、不安定化、冠動脈の outward remodelingに及ぼすMMPsの影響を解析する。



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