静岡県立大学にて医薬工連携研究勉強会が開催されました

日時:2017年11月2日 15:00 - 18:00
場所:静岡県立大学 小講堂

プログラム

  • 薬剤科学による有効性・安全性の改善を目指して」
    静岡県立大学 薬学部 教授 尾上 誠良
  • 「がん放射線治療に関連するトランスレーショナルリサーチ」
    神戸大学医学部付属病院 放射線腫瘍科 特命教授 佐々木 良平
  • 「分子インプリンティングの新たな展開:DDSおよび細胞外微粒子センシング」
    神戸大学大学院 工学研究科 応用化学専攻 教授 竹内 俊文
  • 「過酸化チタンナノ粒子とX線の併用によるがん治療戦略」
    神戸大学大学院 科学技術イノベーション研究科 特命助教 西村 勇哉
  • 「イメージング質量分析で見えない物を見る」
    福井県立大学 生物資源学部 准教授 平 修
  • 「消化管吸収制御を指向した新しいDDSアプローチ」
    静岡県立大学 薬学部 助教 佐藤 秀行
  • 内容

    静岡県立大学の尾上誠良教授が医薬工連携研究勉強会を開催されました。講演として、静岡県立大学薬学部の尾上誠良教授、佐藤秀行助教、神戸大学医学研究科の佐々木良平教授、工学研究科の竹内俊文教授、科学技術イノベーション研究科の西村勇哉特命助教、福井県立大学生物資源学部の平修准教授が講演されました。
     尾上誠良教授から薬物の光毒性に関する研究紹介を賜り、特定の病態下での薬物動態の解析の研究をご紹介頂きました。その他にも、機能性食品、薬物副作用リスクの予測など、行われている研究を網羅的にご紹介頂きました。

     

    佐々木良平教授から放射線治療のトランスレーショナルリサーチに関するご講演を賜りました。現在、腫瘍制御が困難である膵がんに対する、新規の治療アプローチ、抗腫瘍効果を増幅させる機能性食品、ナノ粒子の開発などの新規医療材料開発に関して、ご講演頂きました。さらに、放射線の副作用を低減させる機能性食品の開発に関するご紹介も行って頂き、現在の放射線治療の最先端の研究内容を賜ることができました。

     竹内俊文教授から金属ナノ粒子のDDS (Drug delivery system)に関する研究をご紹介頂きました。非天然プラスチック抗体を作成し、分子インプリンティング法を行うという画期的な方法にて金属ナノ粒子のDDSの開発について説明いただきました。また、血中を金属ナノ粒子が通過すると自然とアルブミンが付着する特性を利用し、ステルス性を金属ナノ粒子に付加することについての研究をご紹介いただきました。

     西村勇哉特命助教から放射線増感効果を有する過酸化チタンナノ粒子開発のご講演を頂きました。過酸化チタンナノ粒子はその特性から、抗腫瘍効果には放射線照射によるROS生成よりもナノ粒子自体が所有している過酸化水素が寄与している可能性を見出されました。さらに過酸化チタンナノ粒子の体内動態も研究されており、どの臓器への集積が多いかをin vivo実験によって明らかにしたご研究について紹介いただきました。

     平修准教授から質量分析に関するご講演を賜りました。平准教授はNano-PALDI MS (nano particle assisted Laser Desorption/Ionization)を開発され、本方法によりナノ微粒子を利用した方法で組織内の低分子をノイズなく可視化測定できる方法について発表いただきました。。現在はNano-PALDI MSを改良され、低~高分子をイオン化する研究のご紹介も頂きました。これらの手法を利用して、生体の表面も特異的にイメージングできることから、分析病理学という新たな学術領域の可能性も模索されています。

     佐藤秀行助教から薬剤をナノ粒子化し、消化管吸収制御を指向した新たなDDS開発の研究紹介を行って頂きました。薬剤をナノ粒子化した方が分布がよいという特性を生かした新たなDDSのアプローチをご紹介頂きました。