患者さんへ

「子宮頸癌に対する根治的放射線治療後に生じる不全骨折予防目的のアレンドロン酸・ビタミンD製剤の有用性に関する臨床試験」について

神戸大学医学部附属病院放射線腫瘍科では、現在、子宮頸がんに対して根治的な放射線治療を受けられる患者さんを対象に、治療後の副作用である不全骨折(骨にひびが入る状態)を減らすことを目的とした臨床研究を行っております。内容については下記の通りです。この研究についてご質問等ございましたら、最後に記載しております[問い合わせ窓口]までご連絡ください。
なお、この試験は当院の治験審査委員会の審議に基づく病院長の許可を得ています。

研究概要および目的

放射線治療後の副作用の一つとして、骨盤や脊椎の不全骨折(骨にひびが入ること)が知られています。不全骨折が起きると、多くの場合で痛みを伴います。鎮痛剤内服と安静にすることで徐々に改善することがほとんどではありますが、数か月を要します。ただし特にご高齢の方では、骨折からの回復力や元々の体力が低下していることから、骨折を契機に日常活動が制限され、以降の生活の質を低下させることがしばしば見受けられます。現在、この骨折を予防する有効な手立てはありません。
過去の研究では、放射線治療後2年以内に約30%の方々で不全骨折が起こるとの報告があります。その多くが閉経後の高齢者であり、特に骨の密度が低い人ほど起こりやすいとの報告があります。そのため、子宮頸がんに対する放射線治療と並行して骨粗鬆症の治療を行うことで、骨折の発生率を低下させることが出来るのではないかと考えています。
この臨床試験では、子宮頸がんに対して放射線治療を受けられる方々に、骨粗鬆症の治療(アレンドロン酸とビタミンD製剤の内服)を行うことで、放射線治療後の骨折の発生率を低下させることが出来るか、また治療が安全に遂行出来るか、ということを確認するために実施します。

研究期間

登録期間:2014年3月1日~2015年8月31日
追跡期間:2014年3月1日~2017年8月31日

取り扱うデータ

患者背景(年齢、PS(治療前の日常活動性)、既往歴、薬剤歴、生活歴)、検査結果(CT・MRI・骨密度検査・血液検査・病気の進行度)、放射線治療方法、有害事象(治療に伴う望ましくない症状)の種類と頻度・重症度、不全骨折の発生率など

個人情報保護の方法

個人情報、検査結果などの記録、保管は第三者が直接患者さんを識別できないよう登録時に定めた登録番号を用いて行います。また得られた記録は、インターネットに接続していない外部記憶装置に記録し、神戸大学大学院医学研究科放射線腫瘍学研究室の鍵のかかる保管庫に保管します。

研究参加による利益・不利益

放射線治療後の骨折の危険性を減らすことができる可能性があります。日常診療と比べて、患者さんが本試験に参加することで得られる特別な診療上・経済上の利益はありません。 治療開始前に骨粗鬆症の検査を行うため、検査費用(保険診療範囲内)がかかります。

研究終了後のデータの取り扱いについて

研究終了後には、データは、患者さん個人を特定できない状態にして廃棄します。

研究成果の公表について

研究成果が学術目的のために論文や学会で公表されることがありますが、その場合も、患者さんの個人情報の秘密は厳重に守られますので、第三者に患者さんの個人情報が明らかになることはありません。

研究へのデータ使用の取り止めについて

いつでも可能です。データを本研究に用いられたくない場合には、下記[問い合わせ窓口]までご連絡ください。取り止めの希望を受けた場合、それ以降、患者さんのデータを本研究に用いることはありません。しかしながら、同意を取り消した時、すでに研究成果が論文などで公表されていた場合のように、結果を廃棄できない場合もあります。

問い合わせ窓口

この研究についてのご質問がございましたら、どうぞ下記の窓口までお問い合わせ下さい。
神戸大学大学院医学研究科 内科系講座 放射線医学分野 助教 上薗 玄
連絡先:078-382-6104