先輩の声Voice

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多彩な症例と多彩な治療法が存在するIVRは
これからより活発になる分野であり
やりがいのある分野です。

宮崎 亜樹

私は大学を卒業後、母校である神戸大学医学部附属病院で二年間の初期臨床研修を過ごしました。学生の頃から基礎医学分野にも興味があったため、研究機関でもある大学病院で進路を考えたいという理由で研修先を選択しました。また、様々な科と上級医を見て将来の選択をしたいと考えていたのも理由の一つです。実際、二年間で数え切れないほどの先生方にお世話になり、非常に良い経験ができたと思っています。

神戸大学放射線診断科での初期臨床研修では、まず読影の手順と基本的な考え方から教えていただきました。内科系の研修や国家試験勉強でも画像を見る機会はあったのですが、放射線科での研修で、画像を全く理解出来ていなかったことに気付かされました。また、自分一人で読影所見をつけてみることは、教科書を読んで学ぶ機会とその知識をoutputする機会が同時に訪れるため、楽しく充実した時間でした。そしてその添削が返ってくるので、さらに知識の定着に効率が良かったように思います。これは実際に読影所見をつけてみないと感じられない感覚なので、個人的には放射線科以外の志望科がある人も研修中にぜひ経験してほしいです。

私はもともと入学した時から脳神経に関心があり、志望には放射線診断科に加えて神経内科や脳神経外科なども考えていました。どちらの科も非常に興味深かったのですが、臨床研修を経験する中で、自分が特に画像診断に関心があること、また自分に合った分野であるということを感じ、放射線診断科に進むことに決めました。

放射線科というと「治療に関心がないんですか?」と聞かれることがありますが、臨床に根付いた読影のためには治療法のことまで把握しておく必要があり、けして治療と切り離された分野ではないと私は考えています。また、神戸大学はIVRの分野も非常に盛んであり、日々たくさんの症例を経験させていただいています。多彩な症例と多彩な治療法が存在するIVRは、これからより活発になる分野であり、また治療効果が分かりやすくやりがいのある分野だと思います。

このように、放射線科は科の中でも個人によって専門分野やライフスタイルは様々で、選択ができるというのも最大の利点ではないかと思います。私自身、まだ入局したばかりで先のことは不透明な事が多いですが、選択の余地があるということ自体がまず支えになっていると感じています。新専門医制度が始まり、私達はより早い選択が必要になる状況に置かれています。そんな中で、科もしくはプログラムを選んだ後でも、生き方を選べるというのは大変魅力的に感じられました。同じような不安を抱えている方は、とくに女医さんには多いのではないでしょうか。

長くなりましたが、是非この文を読んでくださってる方々に神戸大学の放射線診断科での研修をご検討いただければと思います。医局員一同お待ちしております。

放射線科の先生方は熱心に教育してくださり
若手放射線科医師には忙しくも充実した日々を過ごすことの出来る恵まれた環境です。

林 和宏

卒後6年目の林和宏と申します。2年間の初期研修を神戸大学放射線科の関連病院である神戸医療センターで過ごしました。学生時代や初期研修医を通して他科を志していたため放射線科医になる事は考えてもいませんでしたが、画像診断やIVRの重要性と多方面で活躍できる事を魅力に感じ専門分野として志すこととしました。

神戸大学の放射線科に入局し、1年間大学病院、その後2年間神戸赤十字病院で勤務し現在は加古川中央市民病院で勤務しております。放射線科は診断、IVR、治療と様々な専門分野がありますが、大学病院では1年間を通してローテーションする事で幅広い研修を行うことができ、また各専門分野に精通した先生方にご指導頂き放射線科としての基礎を御教授頂きました。関連病院で勤務するようになってからはcommon diseaseに多く触れることでより一層臨床的に活躍できる放射線科医として成長できたと実感しています。

神戸赤十字病院では併設する災害医療センターの特色も生かして外傷や救急医療も重点を置いて画像診断・IVRの研修を行うことができました。今年度からは総合病院での勤務に変わったことで、余り馴染みのないuncommon diseaseの画像診断も求められるようになり自身の未熟さを痛感しながらも他科からの依頼に迅速に応え信頼される様に日々精進しています。

いずれの病院でも神戸大学の放射線科の先生方は熱心に教育してくださり、若手放射線科医師には忙しくも充実した日々を過ごすことの出来る恵まれた環境だと思います。これから放射線科を志す先生方にも是非一度、豊富な人材と関連病院を有する神戸大学の見学に訪れてみて下さい。

放射線科医は、病院のクオリティーを
担保するためにはなくてはならない存在です

小路田 泰之

私は神戸市立西神戸医療センターで専攻医として働きはじめ、今年で2年目を迎えました。放射線科を選んだ理由としては、学生実習の時に上級医の先生から読影の方法を懇切丁寧に教えていただいたことがきっかけでした。現在の医療においてCTやMRIといった画像は、診断や治療方針の決定に際して重要な地位を占めています。従ってその画像を専門とする放射線科医は、病院のクオリティーを担保するためにはなくてはならない存在です。私自身まだ画像診断専門医を取得していませんが、それでも各科や研修医の先生方が相談に来てくれることがあり、非常にやりがいを感じています。

放射線科が対象とする疾患は頭からつま先まで身体全体に及びます。それだけに必要とされる知識は膨大であり、全身の疾患や解剖を学ぶことができるほぼ唯一の診療科でもあると思います。放射線科の仕事内容は画像診断・IVR(interventional radiology)・放射線治療を3本柱として多岐にわたりますが、どの道に進むにせよ画像診断は重要な位置づけとなります。画像診断というと、教科書に載っている写真と実際に撮像された画像との絵合わせをすることだと思われる方もいるかもしれませんが、決してそうではありません(絵合わせに頼らざるを得ない時もありますが)。画像診断とは撮像された画像から必要となる要素を取り出して、それらを元に臨床所見と併せつつ病態を考え、画像の向こう側で何が起きているのかを推理することであると考えています。日頃撮像された画像を前にしてどのようにアプローチすればよいのか分からないと迷っている方は、放射線科で画像の見方・考え方を学びに来てください。

現在の私の仕事内容について少しだけ触れますと、主だった業務は画像診断で、CTやMRIの他、核医学の領域について所見をつけたりしています。その他消化管透視や放射線治療の計画、また動脈塞栓術や血管形成術といった血管系IVRやCT下生検なども行っています。手技や治療計画は上級医の先生と一緒に行うことが多いですが、CVポート留置術などは私一人や研修医の先生と一緒にさせていただいています。このように幅広い業務内容ではありますが、それだけに単調にならずに日々充実して働いています。

放射線科は全身を対象としているだけに、全く関わりのない科というのは存在しません。どの科に進もうか迷っている方はぜひ放射線科で勉強してみてください。その知識は必ず将来役に立つはずです。

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