第224回 日本小児科学会兵庫県地方会
プ ロ グ ラ ム
日 時  平成13年5月12日(土)13:00〜
会 場  兵庫県民会館 11階ホール
     078(321)2131
 本地方会は、日本小児科学会認定医のための研修8単位です。


一 般 講 演(講演時間6分)

 

I グループ (13:00〜13:45)                 座長  高 橋 利 和

  1.Prader-Willi症候群に対するGH治療の成長、身体組成、運動発達に及ぼす効果

                     神鋼加古川病院 小児科  吉 田   茂 他

  2.TRH(thyrotropin-releasing hormone)療法が有効であった脊髄性筋萎縮症の一例

                    明石市立市民病院 小児科  短 田 浩 一 他

  3.脳幹部神経膠腫の1例

                  神戸市立中央市民病院 小児科  小 林 健一郎 他

  4.水痘後脳梗塞の一例

                     加古川市民病院 小児科  親 里 嘉 展 他

  5.発熱の遷延したマイコプラズマ肺炎

                  社会保険神戸中央病院 小児科  坂 本   泉 他

 

II グループ (13:45〜14:21)                 座長  馬 場 國 蔵

  6.当院で経験した摂食障害5症例の臨床的検討

                      三木市民病院 小児科  安 島 英 裕 他

  7.枝豆が原因の気道異物により呼吸停止を起こした1例

                  神戸市立中央市民病院 小児科  篠 田   現 他

  8.家族性膵炎の一家系

                    兵庫県立淡路病院 小児科  光 田 好 寛 他

  9.乾燥期のAD児に対するEPA・DHA軟膏の臨床効果 _アキュスコープとの併用_

                         大倉クリニック  大 倉 完 悦 他

 

 

______ 休     憩 ______

総 会 議 事 (14:30〜15:00)

               報 告 事 項

                1.庶務報告

                  学術集会

                  「こどもの健康週間」

                2.社保委員会報告

                3.役員改選の件

               審 議 事 項

                1.平成12年度収支決算

                2.平成13年度予算

                3.平成13年度行事

                4.会則改正の件

                5.その他

 

特 別 講 演 (15:00〜15:45)            座長  中 村   肇

    育児不安の解消とプレネイタルビジット

           東邦大学医学部新生児学教室 教授  多 田   裕

 

III グループ (15:45〜16:48)                 座長  吉 井 勝 彦

  10.吸気性呼吸困難にて発見された先天性声門下腔狭窄症の1新生児例

                       神戸大学 第二外科  前 田 貢 作 他

  11.極低出生体重児の鼠径ヘルニア

         兵庫県立こども病院周産期医療センター 新生児科  橋 本 麻 子 他

  12.低出生体重児の機能的イレウスに対する大建中湯投与の試み

                        神戸大学 小児科  谷 中 好 子 他

  13.当院における過去3年間のIUGR児の検討

         兵庫県立こども病院周産期医療センター 新生児科  上 田 雅 章 他

  14.両側の頭血腫に細菌感染を合併した一例

                    兵庫県立尼崎病院 小児科  後 藤 元 宏 他

  15.新生児バセドウ病の1例

                      兵庫医科大学 小児科  岡 本 恭 明 他

  16.長期生存した致死性異形成症の一例

                     姫路赤十字病院 小児科  神 岡 一 郎 他

 

IV グループ (16:05〜16:45)                 座長  大 塚 拓 治

  17.Dexamethasoneupalmitateが有効であったEBvirus関連血球貪食症候群(EBVAHS)の一例

                        神戸大学 小児科  林   昇 怡 他

  18.著名な浮腫をきたした牛乳貧血の一例

                      公立豊岡病院 小児科  平 山   毅 他

  19.こども病院腎内科における過年児診療の状況について _第2報_

                          神戸市垂水区  松 山 壮一郎  

  20.腎機能低下で発見された、Familialuhypoplasticuglomerulocysticukidneyudiseaseの15歳男児例

                    西脇市立西脇病院 小児科  北 川 康 作 他

  21.シクロスポリン投与中にけいれん、意識障害を認めたネフローゼ症候群の一例

                    兵庫県立塚口病院 小児科  岡 崎   伸 他

特 別 講 演

育児不安の解消とプレネイタルビジット 東邦大学医学部新生児学教室  多 田   裕

 

 出産前小児保健指導(プレネイタルビジット)事業は、妊産婦の育児不安の軽減等に資するため、産科医と小児科医の連携を図ることを目的に、市町村の国庫補助事業として平成4年度から開始された。しかし、その意義は大きかったが、実施方法等に問題があったためか、広く普及するには至らなかった。

 しかし、その後も社会の少子化や育児困難の状況はさらに深刻となり、育児不安や虐待などの多くの問題が生じているため、平成12年に策定された「健やか親子21」検討会の報告では、この様な状況の解決のためには、育児不安の解消が重要であるとして、プレネイタルビジットの普及を図ることとしている。

 厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課では、母子保健強化推進特別事業の対象となるモデル事業として、平成13年度よりプレネイタルビジットの普及に助成を行うことになった。日本医師会も本事業に積極的に協力することとなり、各地の医師会に募ったところ21都道府県48地域から事業開始の申し出があり、母子保健課による25地域の助成と、日本医師会の他地域の助成により本事業が開始されることとなった。

 出産後育児上の心配事を相談できる小児科のかかりつけ医が確保されていれば、実際に育児上の心配事が生じた場合に相談や受診が出来るだけでなく、いつでも相談できる安心感が育児不安を解消する。育児不安は出産後自宅に帰宅した直後に最も強く感じることから、プレネイタルビジットの意義が大きいが、従来の事業が普及しなかった問題点と今後の改善策につき考えてみたい。