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第219回 日本小児科学会兵庫県地方会

プ ロ グ ラ ム

日 時  平成11年9月18日(土)13:00〜

会 場  姫路キャスパホール

姫路市西駅前町88番地キャスパ7階

TEL (0792)84-5806

本地方会は、日本小児科学会認定医のための研修8単位です。

一 般 講 演(講演時間6分)

I. グループ (13:00〜13:45)               座長  小 松 幹 夫

  1.腎臓原発のPrimitive neuroectodermal tumor(PNET)の1例

                   神戸市立中央市民病院 小児科  小 林 健一郎 他

  2.当科における小児急性白血病101例の治療成績

                         神戸大学 小児科  早 川   晶 他

  3.フェニトインによる無顆粒球症の1例

                      姫路赤十字病院 小児科  野 津 寛 大 他

  4.髄液採取のみにより軽快した良性頭蓋内圧亢進症の一例

                   社会保険神戸中央病院 小児科  松 下 浩 子 他

  5.頭部MRI上、大脳基底核にT2でhigh signalを認めた急性散在性脳脊髄炎(ADEM)の1例

                         神戸大学 小児科  足 立 昌 夫 他

II. グループ (13:45〜14:30)               座長  石 田 明 人

  6.過去3年間に当センターにて経験した超早産双胎についての臨床的検討

          兵庫県立こども病院 周産期医療センター新生児科  吉 田 真由美 他

  7.超早産児における脳室内出血の問題点とその対策

          兵庫県立こども病院 周産期医療センター新生児科  高 寺 明 弘 他

  8.在宅酸素療法を施行した22例の臨床的検討

                      姫路赤十字病院 小児科  柄 川   剛 他

  9.当院小児病棟において過去3年間に人工呼吸管理を施行した症例についての検討

                      姫路赤十字病院 小児科  八 木 麻理子 他

  10.身体的虐待を受けた小児8例の臨床および社会的背景の検討

                   神戸市立中央市民病院 小児科  芳 本   潤 他

III. グループ (14:30〜15:15)               座長  四 宮 敬 介

  11.胃潰瘍5歳男児の1例

                      加古川市民病院 小児科  山 口 裕 子 他

  12.だし昆布による食餌性イレウスの一例

                       兵庫医科大学 小児科  宮 居   健 他

  13.遺尿・遺糞を主訴とし、著名な膀胱拡張と直腸の拡張を認めた一例

                     兵庫県立塚口病院 小児科  岡 崎   伸 他

  14.遺尿にて発症した女児末梢部尿道狭窄症(DUS)の1例

                        木山病院 小児外科  土 居   治 他

  15.低形成腎による1腎不全例

                       市立川西病院 小児科  大 川 伸 一 他

  _________ 休     憩 _________

解 説 講 演(15:30〜16:10)           座長  桜 井   隆

        最近の小児結核について

             大阪府立羽曳野病院 小児科医長

                            高 松   勇

IV. グループ (16:10〜16:55)               座長  上 原 慎一郎

  16.炎症所見を伴った腹腔内腫瘤を呈し、開腹にて虫垂炎穿孔による腹腔内膿瘍と診断された一例

                     兵庫県立尼崎病院 小児科  後 藤 元 宏 他

  17.サルモネラによる腓骨骨膜下膿瘍の1例

                    六甲アイランド病院 小児科  湊 川   誠 他

  18.水痘罹患中にVPCを併発した一例

                     兵庫県立淡路病院 小児科  今 西 宏 之 他

  19.ジギタリス血中濃度有効域において徐脈性不整脈が出現したWPW症候群の1症例

                      姫路赤十字病院 小児科  神 岡 一 郎 他

  20.学校心臓検診で発見された心室頻拍の12歳女児例

                     姫路聖マリア病院 小児科  河 田 知 子 他

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解 説 講 演

最近の小児結核について

                  大阪府立羽曳野病院 小児科

                           高 松   勇

 我が国の結核患者数はこれまで曲がりなりにも減少を続けてきたが、一昨年38年ぶりに前年比増加に転じ今後の結核の動向には油断が出来なくなってきている。当科は大阪府下で感染性結核小児を収容し得るほとんど唯一の施設であるが、当科で診療した結核患児約400例の診療経験から小児結核の治療と予防上の問題点を報告する。

 小児の結核は感染に引き続いて発症する1次結核症であり、感染から発症が早く、発病率が高く、リンパ行性、血行性に播種し重症化しやすい等の特徴を持つ。

 肺結核の治療はINH(H)、RFP(R)、PZA(Z)を用いた小児肺結核の6ヵ月治療が小児科領域においても世界の標準的化学療法となっている。また、治療の細菌学的評価のために感染源の特定とその菌の感受性情報の入手努力が要請される。結核性髄膜炎は未だ予後不良の疾患であるが、予防が重要でありわが国の現状では乳児期早期におけるBCG接種が必要である。

 小児結核の予防上の要点は、_成人結核患者発見時の適切な接触者検診の実施、感染小児の早期発見と適切な化学予防による発病予防。_乳幼児では、感染源発見後即刻の一次検診と2ヵ月目の2次検診の2本立て検診の実施。_乳児期のBCG早期接種。_耐性菌に対する感染防止策である。