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産科・周産期医学、生殖免疫・内分泌医学、婦人科腫瘍学のそれぞれ の領域に おいて臨床的および基礎的研究を行い、その成果を新たな臨床技術の開発、確立 と発展につなげることを目的とする。 そのことによって、現在の医療技術では救われない、または効果が少 ない、難治性、 治療抵抗性、易再発性などと表現される病から女性を解放し幸せをもたらすことを 最終目標としている。 |
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出生児の発達と後障害発症に関わる妊娠中の生活環境要因、遺伝子多型、プロテオーム、メ タボローム、産科的因 子の同定を目標とする。
産科異常や新生児感染症の原因となる妊娠中の感染症の予知、予防および治療法を確立す
る。
全妊婦に対してサイトメガロウィルス(CMV)感染スクリーニングを行う。
初感染、胎児感染、症候化、後障害、それぞれの予防が可能かどうか前方視的に検討する。
症候性CMV感染児の胎児治療を行う。また、全新生児に対してCMV尿スクリーニングを行い、感染児のフォローアップ行うことに
よって医療介入が必要な症 例を同定する。IgG avidityとmultiplex nested
PCR法を用いたトキソプラズマ感染スクリーニングの有用性を検討する。
前期破水、早産、絨毛膜羊膜炎、新生児感染症、慢性肺疾患の発症に関わる頸管、羊水、血 中プロテオームなどの 因子を調べ、発症予防方法を確立する。MRIや超音波断層法を用いて有用な胎児肺機能評価法を探索する。
自己免疫疾患、甲状腺疾患、糖尿病などの産科異常の発症ならびに児への影響を後方視的に 解析し、そのリスクを 減らすための臨床技術・管理方法を開発する。
静電容量型加速度胎動センサー付胎動記録装置を用いて、妊娠24週以前の胎児生理や病態 との関連を調べる。
遺伝学的な因子(例えば多型)に合わせた生活因子を含めた個別の管理方法によって、妊娠 高血圧症候群や早産の 予防が可能かどうか調べる。特に多因子疾患である妊娠高血圧症候群は、遺伝要因と生活環境要因とが交絡して発症する。その要因関 連を明らかにし、前方視的 に遺伝子多型に基づいた発症予防法の有用性を検討し確立する。
血液などを検体とし質量分析装置解析によって、妊娠高血圧症候群の病態解析ならび発症予 知に関連するマーカー の探索を行う。
産後大量出血、前置胎盤、癒着胎盤症例における大量出血に対する子宮動脈塞栓術、ならび に術前からの内腸骨動 脈バルーンカテーテル留置法の臨床的有用性を継続して検討する。
これまでの医療技術では原因不明とされる不育症、習慣流産に対して毋児接点(子宮筋層、
脱落膜、絨毛)の病態 を免疫・内分泌・神経学的に解析して、その病態を明らかにする。
発症に関わる遺伝学的因子と交絡する生活環境因子を同定することによって、テーラーメイドの治療方法を探索する。
4回以上流産を繰り返す習慣流産に対する免疫グロブリン療法の有効性を継続して検討す る。
従来の治療法(低用量アスピリン+ヘパリン)によっても健康な児が得られない症例に対し て、新たに免疫修飾剤 を加えた治療が有効かどうかを検討する。
従来の核型分析法では同定できなかった染色体微小異常をGenome-Wide Human SNP Array 5.0によるゲノムコピー数高分解度解析法を用いて調べ、自然流産に関与する胎児側因子(遺伝子異常)を新たに見つける。
基礎的研究として、CRH関連ペプチドであるstresscopinが顆粒膜細胞でのプ
ロゲステロン産生を抑
制することを初めて明らかにした。Stresscopinの月経周期動態や不妊症病態との関係について解析を進めている。
最近、新たに発見されたneurostatinの顆粒膜細胞発育や性ステロイドホルモン産生等に及ぼす影響を検討する。
Relaxinが妊娠初期extravillous trophoblast
(EVT)におけるmatrix metalloproteinase (MMP)-2,
MMP-9発現を促進しTIMP発現を抑制することによって、EVTの浸潤能を促進している可能性がある。
StresscopinはCRH receptor-2を介してEVTにおけるVEGF mRNA発現を抑制する。
Relaxin/ Stresscopinと初期胎盤における血管新生との関連を解析する。
血液、腹水などを検体とし質量分析装置解析によって、悪性腫瘍の進行期、組織型、再発な らびに予後に関連する マーカーの探索を行う。候補蛋白代謝産物については、その有用性を前方視的に調べる。
新しいプロゲステロン受容体モデュレーター (selective
progesterone receptor modulator; SPRM)が開発された。
欧米での臨床試験ではSPRM投与により子宮筋腫容積が縮小し子宮筋腫随伴症状が緩和することが報告されており、SPRMは子宮
筋腫に対する新しい保存的
治療薬として期待されている。我々は、SPRMが培養子宮筋腫細胞の増殖を抑制しミトコンドリアやTRAIL経路を介してアポ
トーシスを誘導することを発 表した。
さらに、SPRMは培養子宮筋腫細胞のEGF、 TGF-β、IGF-I、VEGF、adrenomedullin発現を抑制し細胞増殖と血管新生を抑制していると推測される。 SPRMは細胞外基質蛋白 代謝に関与し培養子宮筋腫細胞におけるコラーゲン合成を抑制することを明らかにした。現在、SPRMの子宮筋腫発育制御機構のさ らなる解明に取り組んでお り、その一端として、Sox4、FOXO1およびPTENによる子宮筋腫発育制御機構の研究に着手している。ある種の orphan receptorが子宮筋腫細胞に発現していることを確認しており、その生物学的作用について検討を進めている。
子宮内膜症の発症と病態に、遺伝子と生活環境因子が交絡しながら関与している。我々は遺 伝子多型解析によっ て、VEGF、エストロゲン受容体、TNFが子宮内膜症の関連遺伝子であることを発表した。また、子宮体癌発症や癌化学療法時の 副作用発現と遺伝子多型と の関連性について検討を行っている。これら得られた情報を活用して、子宮内膜症や悪性腫瘍の発症や進展を防ぐ方法を探索する。
これまで診察所見、血液マーカーほか各種の画像診断法により術前進行期や再発の診断がな
されている。
より正診度をあげる目的で、FDG-PET/CTにcontrast-enhanced
CTおよび高精度超音波断層法を併用し、その有用性を前方視的に検討する。