神戸大学大学院医学研究科 内科系講座 先端緩和医療学分野 緩和支持治療科

診療内容

診療科の内容と体制


 緩和ケアの専門性は、「生命の危機に直面する疾患を持つ患者と家族」を対象とし、「多面的かつ包括的なアセスメントに基づいて患者と家族の生活の質(Quality of Life: QOL)向上を目指す」医療の実践です。より平たく言えば、「症状マネジメント」・「治療・療養に関する意思決定の支援」・「エンド・オブ・ライフケア(終末期ケア)」が専門であると言えます。
 神戸大学医学部附属病院では、全国に先駆けて2006年から緩和ケアチームの活動を開始し、2013年6月に診療科として緩和支持治療科が設立されました。当科では、疾患や時期、入院・外来の如何を問わず、必要に応じて診断時から緩和ケアを実施する体制を整備するよう努力しています。その一環として、入院患者に対する緩和ケアチームのコンサルテーションに加え、外来通院中の患者さんとそのご家族が専門的緩和ケアを受けられる外来コンサルテーションの体制整備を進めており、症状緩和のみならず患者さんの治療や療養に関する意思決定支援、治療医の診療に対するサポート、がん診療拠点病院の機能として求められる地域コンサルテーション(地域の病院や診療所での困難事例へのサポート)などを通じて、神戸大学医学部附属病院と兵庫県のがん医療に貢献していきたいと考えています。 
 

緩和支持治療科では、幅広い対象に対する診療を行ってまいります

   生命の危機に直面する患者さんは、がん患者さんだけではありません。慢性心不全をはじめとした心疾患、COPDをはじめとする呼吸器疾患、神経筋疾患などの治癒が難しい非がん慢性疾患の患者さんとそのご家族に対する緩和ケアも各診療科と連携して積極的に取り組んでいきます。さらに、小児領域や救急・集中治療領域への緩和ケアの浸透に努めていきます。
診療内容
 

神戸大学介入件数

  入院コンサルテーション
新規依頼件数
非がん症例 小児症例 緩和ケア
外来患者数
新規依頼数
2020年度 552 49 9 945 43
2021年度 561 41 2 560 63
2022年度 664 38 6 648 106

詳細については附属病院緩和ケアチームのホームページもご参照ください。
緩和ケアチーム HP

 

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