緩和支持治療科について

ごあいさつ

木澤義之教授

 神戸大学では、がんをはじめとする生命の危機に直面する疾患を持つ患者と家族の苦痛の緩和と療養生活の質(Quality of Life)の向上をはかる緩和ケアの診療・教育・研究体制を確立するために2012年10月大学院医学研究科に先端緩和医療学分野を、2013年6月医学部附属病院に緩和支持治療科を設立しました。
 私たちが実践する緩和医療の分野は、「生命の危機に直面する疾患を持つ患者と家族」を対象とし、「多面的かつ包括的なアセスメントに基づいて患者と家族のQOLの向上を目指す」医療をその専門性としています。もっと平たく言えば、「Suffering(つらさ)のマネジメント」と「エンド・オブ・ライフケア」が専門であるといってよいかもしれません。日本では、緩和医療はがん医療の分野を中心に発展してきております。神戸大学附属病院でも、2006年より緩和ケアチームの活動が開始され、多職種チームによるコンサルテーション診療が行われてまいりました。今後は、この活動をさらに発展させ、がん対策基本法とそれに基づく第2期がん対策推進基本計画の重点政策である、がんと診断された時から、時期を問わず切れ目のない緩和ケアが実践されるように、入院患者さんへのコンサルテーションにとどまらず、今後外来通院中の患者さん・ご家族が専門的緩和ケアを受けられるような外来コンサルテーションの体制整備や、腫瘍医の診療サポート、治療や療養に関する意思決定支援、がん診療拠点病院の機能として求められる地域コンサルテーション(地域の病院や診療所での困難事例への対処)や地域連携を通じて、附属病院と兵庫県のがん医療に貢献してゆきたいと考えております。また、がん医療にとどまらず、心疾患、呼吸器疾患、神経筋疾患をはじめとする非がんの緩和医療にも積極的に取り組んでゆきたいと考えています。
 加えて、研究・教育面でも日本を代表する緩和医療の臨床研究と臨床教育の場となるよう、地道な努力をし、教育機関として緩和医療の専門医を育成し、社会に貢献してゆきたいと考えております。

神戸大学附属病院 緩和支持治療科
神戸大学大学院 医学研究科 先端緩和医療学分野  木澤 義之 特命教授

緩和支持治療科の概要

先端緩和医療学・緩和支持治療科の目指すもの

 大学院医学研究科先端緩和医療学分野並びに附属病院緩和支持治療科では以下の目標を掲げて活動しています。

目指すもの
1)生命の危機に直面する疾患を持つ患者・家族のQOLの向上
2)共に働く臨床医と医療・福祉従事者の支援
3)兵庫県内の切れ目のない専門緩和ケア提供体制の整備
4)専門緩和ケアサービスに従事する医師の養成
5)臨床研究を通じた緩和医療学の発展と向上
6)緩和ケアの発達が十分でない世界各国の緩和ケア専門家の支援

大学院医学研究科先端緩和医療学分野の概要

 本分野では患者・家族のQOLの向上と緩和医療学の発展のために以下のような研究活動を行っております。1)緩和医療に携わる医療従事者の育成に関する研究、2)効果的な緩和ケアの提供体制の確立に関する研究、3)効果的な意思決定支援の在り方に関する研究、4)事前意思表示(アドバンスケアプランニング)に関する研究、5)痛みをはじめとする各種症状の評価方法の確立に関する研究、6)痛みをはじめとする各種症状の緩和方法の確立に関する研究。また、緩和医療の専門医としてがん医療および地域社会に貢献できる専門家を養成しています。具体的には、大学院の4年間で病院でのコンサルテーション、ホスピス・緩和ケア病棟での入院診療、専門的な訪問診療を行う能力、並びにチーム医療を行う能力を医学部附属病院、協力病院・診療所における症例の実習と職種横断的演習を通して修得し日本緩和医療学会緩和医療専門医を取得するとともに、緩和医療に関する臨床研究を行い博士号を取得できるよう大学院学生の指導を行っています。
 詳細につきましては、神戸大学がんプロフェッショナル養成プランのHPもご参照ください。
 http://www.med.kobe-u.ac.jp/ganpro/

  

お問い合わせや見学希望などは下記連絡先までお願いします。         kanwa@med.kobe-u.ac.jp

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