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  戸田教授らの福山型筋ジストロフィーに関する研究が英国ネイチャー誌に掲載されました。

〜福山型筋ジストロフィー治療法への道〜

日本人に集中的に多い福山型筋ジストロフィーはほとんど歩けない重症の筋ジストロフィーです。両親がそれぞれ異常遺伝子を持つ場合に発病する劣性遺伝病で、2つの異常があると発症します。日本人の90人に1人が異常をもつと考えられています。

研究グループは1998年この病気の原因遺伝子フクチンを発見し、ほとんどの患者さんにSVAレトロトランスポゾンという「別の動く遺伝子」がフクチン遺伝子にはいりこんでいること、約2000年前のたった1人に由来することなどをあきらかにしていました。

大学院医学研究科の池田真理子特命助教(こども急性疾患学)、小林千浩准教授(分子脳科学)、戸田達史教授(神経内科学)らは今回以下のことを明らかにしました。

  1. 「別の動く遺伝子SVA」が何をして福山型になるか、は不明であった。DNAからうつしとられたRNAがさらにきりとられ(スプライスという)、成熟RNAとなりタンパクに翻訳されるが、今回、この「動く遺伝子」がはいることにより(またはこの「動く遺伝子」のもっている配列により)、フクチンRNAが、本来の配列の途中と「動く遺伝子」の間できりとられ、成熟RNAの配列が変わり、タンパクの成分も変わってしまう「スプライス異常症」であることが、明らかになりました。
  2. このような「動く遺伝子」が起こす「切りとり異常」は、さらに@家族性高コレステロール血症やA脂質蓄積異常症などの病気で、Bヒトだけ「動く遺伝子」がはいっている(チンパンジーには入っていない)遺伝子Xにおいても見出しました。
  3. さらにスプライス異常(切りとり異常)がおきないように、切り取り箇所のRNAの配列と相補的なアンチセンス核酸をかけて、その切り取り箇所をマスクすると、正常のスプライスに戻り、ヒト福山型患者筋肉細胞でフクチン自身とジストログリンカン糖鎖、ラミニン結合能などフクチンの機能が回復し、さらにモデルマウスの局所注射、静脈への全身投与でも同様のことが得られました。
  4. この「動く遺伝子」の「切りとり異常」というはたらきは、ヒトの病気をつくる、または類人猿からヒトへの進化などに関わるでしょう。福山型の根本的分子標的治療に道を開くものです。
   
戸田達史 教授


小林千浩 准教授


池田真理子 特命助教

戸田教授は「今回の成果は福山型の根本的分子標的治療に道を開くものである。しかもデュシャンヌ型と異なり、患者のほとんどが同じ変異なので1種類のアンチセンス核酸でできるので、とても有望である。今後は臨床試験をめざしたい。」と話しています。

これらの成果は、10月6日発行の英科学誌ネーチャーに掲載され、NHKニュース、各種新聞で報じられました。


【掲載記事】  ・  ネイチャー誌 (Taniguchi-Ikeda M, Kobayashi K, et al. Pathogenic exon-trapping by SVA retrotransposon and rescue in Fukuyama muscular dystrophy. Nature 478, 127-131 (06 October 2011))
  ・  神戸新聞 (10月6日朝刊24面)
  ・  読売新聞 (10月6日朝刊35面)
  ・  毎日新聞 (10月6日朝刊25面)
  ・  朝日新聞 (10月6日朝刊36面)(関東では夕刊12面)
  ・  産経新聞 (10月6日夕刊8面)
  ・  日本経済新聞 (10月6日朝刊34面)
  ・  東京新聞 (10月6日朝刊26面)
  ・  NHK NEWS (10月6日)
 
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