神戸大学医学部附属病院 肝胆膵外科

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指導医の話

指導医より(1)

昨今マスコミ等で取り上げられることもめずらしくありませんが、産婦人科、小児科、外科など、医療の土台を支える診療科の医師が減少傾向にあり、既に地方によっては外科医が足りなくなっています。

この背景には、もちろん医療者自身の問題もありますが、現在の医療をとりまく法やシステム(労働環境、保険制度、診療報酬、地域格差など)の不備、教育の偏り、社会の要求に対する医師の疲弊感など、多くの要素があるように感じます。この現状から、そう遠くない未来に外科医が絶滅するのではないかとさえささやかれています。しかしながら、本当に外科医が絶滅したらどうなるのでしょうか?!

もちろん内科的治療の進歩により、手術せずに治る病気も増えていますし、それは大いに歓迎すべきことです。しかし、「内科的治療の進歩によって手術はだんだん少なくなる」という誤解をしていませんか?それは大きな間違いです。

日本の外科医数はここ数年減少傾向にありますが、逆に総手術数は増加しています。
その背景には腹腔鏡手術をはじめとする手術そのものの進歩もありますが、実は内科的診断・治療の進歩が、同時に外科手術の可能性も大きくしているのです。内科で早期に病気を発見してもらうことによって、手術可能なケースが増えていますし、あるいは今まで手術適応外といわれていたケースでも、新たな内科的治療と組み合わせることによって、手術の治療的意味が生じたり―――。
言い換えれば、内科的治療の進歩は一方で、やはり手術が極めて強力な治療ツールの一つであることをより鮮明にしたと言えます。内科と外科は、車の両輪なのです。

このような状況をかんがみれば、今まさに、名ばかりでなく本当に切れる、力のある外科医が必要とされていることは明らかです。外科のレベルアップなしには医療のレベルアップはありえません。

それからもう一つ。外科は男性社会と思われているかもしれませんが、外科の世界にはもっと女性の力が必要です。男女の差はないというかもしれませんが、技術に差はなくても感性は若干異なるものを持っていると思います。

実際に患者に接する臨床面、若い医師を育てる教育面、新しいことを考える研究面のすべてにおいて、外科だからこそ、より女性の感性、発想が意味を持つのです(もちろん男女問わずまじめに取り組まなければ同じですが)。
確かに女性の場合、個々のライフプランの中で、時に制約を受けることがあるかもしれません。しかし全く心配いりません。

教室では女性の力を最大限に生かせるよう、多様な教育、選択枝を常に準備しています。その人のライフプランに合わせて自由に、その時々でがんばれば、必ず一人前の外科医になれますし、その時々で多種多様な活躍の場があります。
また、「体力的に心配」といった声も時々聞きますが、これも全く心配いりません(まあ多くの女性は僕程度の体力はあると思いますが)。無駄な力はむしろ抜くことが大切です。女性には男性にはない多くの可能性や選択枝が必ずあります。そしてそれが外科の活性化につながり、ひいては国の医療全体をいい方向に向かわせると、私は確信しています(筆者断定)。

私たちは今、本当に力のある外科医を育てる新しい教育に力を注いでいます。これからの長い医師としての人生と、大きな可能性のある皆さんには、男女問わずぜひとも価値ある外科医になって、医療のあらゆるシーンで存分にその力を振るってほしいと思います。

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指導医より(2)

神戸的外科医ノススメ ―――「KOBE Surgeon」になってみる?

神戸的1 「大学から車で5分の情景」

北には六甲の山々、南には海を控えた港神戸―――。
大学から車で5分の情景。北は六甲山、ヴィーナス・ブリッジからの100万ドルの夜景、南は、ハーバーランド、メリケンパークのWater Front、東は中華街、北野、異人館、そして三宮などなど・・・。これほどのロケーションをもつ大学は日本広しといえどもそうはありますまい。この「車で5分の情景」は、神戸大学の歴史と共に、多くの先人たちの栄光と挫折を、歓喜と悲哀を、そして愛情と憎しみさえも、時にやさしく、時に厳しく受け止めてきました(意味不明)。そしてこの港町特有の、自由で開放的な、時として無防備とさえも映る"KOBE manner"は、我々の教室にも脈々と受け継がれています。

一流の外科医に最も必要なものは何か―――それは "Science"と"Art"をfusionし、そこに"Heart"をこめる感性に他なりません(いわゆる雰囲気とも言う)。我々は伝統的に、この抜群のロケーションと自由な風土で、一流の外科医に最も必要な豊かな感性を(人知れず)育んできました(神戸的感性教育プログラム:非公開)。皆さんも港神戸でいっしょに感性を磨いてみませんか?(正直言って"KOBE University Graduate School of Medicine, Department of Hepato-Biliary-Pancreatic Surgery"って学会とかで出してもちょっとかっこいいんですよね。これが。。。)

神戸的2 「Just Rebirth!」

大学外科が新たな教室でスタートするというのは何十年かに一度のことでしょう(筆者推定)。当教室は平成19年4月の診療科再編にて誕生しました。みんな新しい教室を自分たちで創っていこうという気概にみちています。当然のことながら、教室創りには皆さんの意見も大きく反映されます。もちろん新しいだけではいろいろと不安な面もあるでしょう。しかしご心配には及びません。

心臓血管外科分野や食道胃腸外科分野などと共に、神戸大学外科学講座全体として関連施設との人的連携を強化しています。研修施設や関連病院に特に困るということはありません(もちろん多くの先輩方のおかげですが)。
この際はっきり言いましょう。まさに今が最大のチャンスです!

神戸的3 「Professional Experience」

大学は「研究するところ」と思ってはいませんか?それは間違いです。というのも、もともと臨床的な観点から診療科再編が行われ、当教室が誕生したわけですから、臨床は我々にとっていわば"生命線"ともいえます。肝胆膵領域は消化器外科の中でも難易度の高い手術が多く、施設の手術数や力量によって治療方針の選択や、成績にいささかの差異が生じることはひろく認識されています。

今後、私たちの意向にかかわらず、患者の専門志向はさらに進むでしょう(筆者推定)。実際に最近は具教授の精力的な活動もあり、県外からの紹介患者も多く、症例数は急激に増加しています(本当です)。したがって一般病院では比較的少ない難易度の高い手術を、数年のうちにたくさん経験、勉強できます。関連病院での外科医としての幅広い臨床と、高度医療施設での専門・特化した臨床を両立させることで、一流の外科医になれます(はずです)。
もちろん先進的医療や研究の分野でも、我々は世界に誇れる実績をもっていることをさりげなく付け加えておきます。

神戸的4 「Just Do It in Your Own Style !」

当教室では、臨床好きから研究好き、熱血漢からクールな人、世界に羽ばたく人から地域の第一線で活躍する人まで、それぞれがそれぞれのやり方で楽しくやっています。

大学の教室は不自由なことが多いと思っていませんか(実は私も以前はそう思っていましたが)?もちろんチームワークは大切ですが、その中で個々の自由が最大限に尊重されています。本当に価値のあるもの、新しいものはいつも個人の自由な発想から生まれることを知っているからです。General Surgeon、肝胆膵のSpecialist、世界をリードする研究から開業、留学、結婚、離婚、再婚となんでもそのときに自分がやりたいこと、正しいと思うことを、自由な発想、自由な価値観、自由な表現、自由な議論のもとで、「自分のやり方」でやる。しかもここで出会った多くの仲間や先輩、後輩たちのバックアップをうけながら。

"Do It in My Own Style!"
―――これが"KOBE Surgeon""Complete KOBE style"です。

多くの医療機関が研修医や学生の皆さんのために、すばらしい(ホームページを見る限り)研修プログラムを提案しています(もちろんその点では我々神戸大学も全くひけをとりませんが)。はっきり言って、医学、医療に対して真摯な気持ちがあれば、どこに行っても得るものはたくさんあるでしょう。
しかしその中で、いつでも自分がやりたいと思うこと、正しいと思うことが最大限に活かせる環境を選んでください。そして多くのドクターに出会ってください。世の中にはいろんな医者がいるし、やりたいと思うことや正しいと思うことなんてよく変わるものなのですから。

これからDrになろうとしている人、初期研修が終わった人、しばらく同じ病院で働いている人、「これからどうしようかな?」とちょっとでも思ったら、一度当教室をのぞいてみてください。いやになったらいくらでも別の道があるのだから。出身大学?そんなことは全く気にしません(実際当科の准教授は他大学出身です)。
"Complete KOBE style"に育まれた"KOBE Surgeon"たちに、きっと皆さんの豊かな感性が刺激されるでしょう。私たちはすべての新しい仲間を心から歓迎しますよ。

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